SQLAlchemyオートマップ:パフォーマンスのためのベストプラクティス
関連付けを適切に設定する
オートマップは、テーブル間の関連性を自動的に検出します。しかし、パフォーマンスを最適化するためには、関連付けを明示的に設定することをお勧めします。
from sqlalchemy import Column, Integer, ForeignKey
class User(Base):
__tablename__ = 'users'
id = Column(Integer, primary_key=True)
name = Column(String)
class Address(Base):
__tablename__ = 'addresses'
id = Column(Integer, primary_key=True)
user_id = Column(Integer, ForeignKey('users.id'))
user = relationship(User, backref='addresses')
上記のコード例では、User
とAddress
テーブル間の関連付けを明示的に設定しています。
フェッチモードを最適化する
オートマップは、デフォルトでeager
フェッチモードを使用します。これは、すべての関連データが一度にロードされることを意味します。これは、関連データが少量の場合には問題ありませんが、大量のデータの場合にはパフォーマンスの問題が発生する可能性があります。
# eagerフェッチ
query = session.query(User).all()
# lazyフェッチ
query = session.query(User).options(joinedload('addresses'))
上記のコード例では、eager
フェッチとlazy
フェッチの違いを示しています。eager
フェッチはすべての関連データを一度にロードしますが、lazy
フェッチは必要なときにのみ関連データをロードします。
キャッシュを使用する
オートマップは、データベーススキーマ情報をキャッシュすることでパフォーマンスを向上させることができます。
from sqlalchemy.ext.declarative import declarative_base
Base = declarative_base()
# キャッシュを有効にする
Base.metadata.create_all(bind=engine, cache=True)
上記のコード例では、Base
メタデータオブジェクトに対してキャッシュを有効にしています。
インデックスを作成する
データベースにインデックスを作成することで、クエリのパフォーマンスを向上させることができます。
from sqlalchemy import Index
# インデックスを作成する
Index('user_name_index', User.name)
上記のコード例では、User
テーブルのname
列にインデックスを作成しています。
クエリを最適化する
オートマップは、生成されたクエリを最適化する機能を提供しています。
# クエリを最適化する
query = session.query(User).filter(User.name.like('%John%')).order_by(User.name)
# 生成されたクエリを確認する
print(query.statement)
上記のコード例では、User
テーブルのname
列にlike
演算子とorder_by
句を使用するクエリを生成しています。生成されたクエリを確認することで、パフォーマンスの問題を特定することができます。
from sqlalchemy import create_engine, Column, Integer, String, ForeignKey
from sqlalchemy.orm import sessionmaker, relationship
from sqlalchemy.ext.automap import automap_base
# エンジンを作成する
engine = create_engine('sqlite:///sample.db')
# ベースクラスを作成する
Base = automap_base()
# メタデータを反映する
Base.prepare(engine, reflect=True)
# テーブルクラスを取得する
User = Base.classes.users
Address = Base.classes.addresses
# セッションを作成する
session = sessionmaker(bind=engine)()
# ユーザーを取得する
user = session.query(User).first()
# 関連する住所を取得する
addresses = user.addresses
# 住所を出力する
for address in addresses:
print(address.street)
# セッションを閉じる
session.close()
上記のコードは、sample.db
という名前のSQLiteデータベースに接続し、users
とaddresses
という名前のテーブルをマッピングします。
User
クラスは、id
、name
、email
という名前の属性を持ち、Address
クラスは、id
、user_id
、street
、city
、state
、zip
という名前の属性を持ちます。
# Userクラス
class User(Base):
__tablename__ = 'users'
id = Column(Integer, primary_key=True)
name = Column(String)
email = Column(String)
# Addressクラス
class Address(Base):
__tablename__ = 'addresses'
id = Column(Integer, primary_key=True)
user_id = Column(Integer, ForeignKey('users.id'))
street = Column(String)
city = Column(String)
state = Column(String)
zip = Column(String)
User
クラスには、addresses
という名前の属性があり、これはAddress
クラスのインスタンスのリストを返します。
SQLAlchemyオートマップの代替方法
- パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。
- 生成されたコードは、手書きのコードよりも読みづらく、保守が難しい場合があります。
手書きのORMモデル
手書きのORMモデルは、パフォーマンスと保守性の面で最も優れた方法ですが、最も時間がかかり、労力がかかります。
Declarative Base
Declarative Baseは、手書きのORMモデルよりも簡潔で、オートマップよりもパフォーマンスと保守性に優れた方法です。
from sqlalchemy import Column, Integer, String, ForeignKey
from sqlalchemy.orm import declarative_base
Base = declarative_base()
# Userクラス
class User(Base):
__tablename__ = 'users'
id = Column(Integer, primary_key=True)
name = Column(String)
email = Column(String)
# Addressクラス
class Address(Base):
__tablename__ = 'addresses'
id = Column(Integer, primary_key=True)
user_id = Column(Integer, ForeignKey('users.id'))
street = Column(String)
city = Column(String)
state = Column(String)
zip = Column(String)
上記のコード例では、Declarative Baseを使用してUser
クラスとAddress
クラスを定義しています。
SQLAcodegen
SQLAcodegenは、データベーススキーマに基づいてPythonコードを生成するツールです。
sqlacodegen --database sqlite:///sample.db --outfile models.py
上記のコード例は、sample.db
という名前のSQLiteデータベースに基づいてmodels.py
という名前のPythonファイルを生成します。
生成されたファイルには、テーブル、列、関係性を表すPythonコードが含まれています。
sqlalchemy