InnoDB テーブルスペース暗号化と Data at Rest Encryption の違い: どちらを選ぶべき?

2024-04-02

MariaDB 10.1 の暗号化検証

InnoDB テーブルスペース暗号化 は、InnoDB テーブルスペース内のデータを暗号化することで、データベースサーバーへの不正アクセスからデータを保護します。

Data at Rest Encryption は、データベースファイル全体を暗号化することで、データベースサーバーの物理的な盗難や損失からデータを保護します。

これらの暗号化機能を有効にした後、暗号化が正しく設定されていることを検証 することが重要です。

検証方法

設定の確認

まず、暗号化機能が正しく設定されていることを確認する必要があります。

  • InnoDB テーブルスペース暗号化

    # innodb_file_per_table オプションが有効になっていることを確認する
    innodb_file_per_table = 1
    
    # 暗号化アルゴリズムが設定されていることを確認する
    innodb_encryption_algorithm = aes_128_gcm
    
    # マスター暗号化キーが設定されていることを確認する
    innodb_master_key_path = /path/to/master.key
    
  • Data at Rest Encryption

    # file_key_management プラグインが有効になっていることを確認する
    plugin_load = keyring_file.so
    
    # キーファイルが設定されていることを確認する
    file_key_management_key_file = /path/to/keyfile.key
    
    # キーファイルのパスワードが設定されていることを確認する
    file_key_management_key_password = my_password
    

データの検証

  • # 暗号化されたテーブルを選択する
    USE my_database;
    SELECT * FROM my_table;
    
    # データが正しく表示されることを確認する
    
  • # データベースをバックアップする
    mysqldump -u root -p my_database > backup.sql
    
    # バックアップファイルを復元する
    mysql -u root -p < backup.sql
    
    # データが正しく復元されていることを確認する
    

ツールの利用

暗号化の検証には、いくつかのツールを使用することができます。

  • mariadb-validate-password コマンド

    mariadb-validate-password --host=localhost --user=root --password=my_password --master-key-file=/path/to/master.key
    
  • mysqlcheck コマンド

    mysqlcheck --check-encrypt --databases=my_database
    

これらのツールは、暗号化設定の検証や、暗号化されたデータの整合性チェックなどに役立ちます。

注意点

  • 暗号化機能を有効にすると、データベースのパフォーマンスが低下する可能性があります。
  • 暗号化キーを安全に保管することが重要です。
  • 暗号化機能を無効にする場合は、データが失われる可能性があります。



InnoDB テーブルスペース暗号化

-- 暗号化されたテーブルを作成する
CREATE TABLE my_table (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  PRIMARY KEY (id)
) ENGINE=InnoDB ENCRYPTION='AES_128_GCM';

-- データを挿入する
INSERT INTO my_table (name) VALUES ('John Doe');

-- データを読み出す
SELECT * FROM my_table;

Data at Rest Encryption

-- データベースを暗号化してバックアップする
mysqldump -u root -p --encrypt --databases=my_database > backup.sql

-- バックアップファイルを復元する
mysql -u root -p < backup.sql

暗号化設定の確認

-- InnoDB テーブルスペース暗号化
SHOW VARIABLES LIKE 'innodb_file_per_table';
SHOW VARIABLES LIKE 'innodb_encryption_algorithm';
SHOW VARIABLES LIKE 'innodb_master_key_path';

-- Data at Rest Encryption
SHOW VARIABLES LIKE 'plugin_load';
SHOW VARIABLES LIKE 'file_key_management_key_file';
SHOW VARIABLES LIKE 'file_key_management_key_password';

暗号化の検証

-- mariadb-validate-password コマンド
mariadb-validate-password --host=localhost --user=root --password=my_password --master-key-file=/path/to/master.key

-- mysqlcheck コマンド
mysqlcheck --check-encrypt --databases=my_database
  • 暗号化機能は、MariaDB 10.1 以降で利用できます。
  • 暗号化機能を使用するには、いくつかの要件を満たす必要があります。詳細は、MariaDB 10.1 ドキュメントの暗号化の章を参照してください。



暗号化検証のその他の方法

サーバーログの確認

MariaDB サーバーログには、暗号化に関する情報が記録されます。ログファイルを確認することで、暗号化が正しく設定されているかどうかを確認することができます。

監査ログの確認

監査ログには、データベースに対するすべての操作が記録されます。ログファイルを確認することで、暗号化されたデータへのアクセスが許可されているかどうかを確認することができます。

外部ツール

専門家の支援

暗号化の設定や検証に不安がある場合は、専門家の支援を受けることを検討してください。


encryption innodb mariadb


DockerでMariaDBデータベースをクエリする方法:初心者向けチュートリアル

Dockerを使ってMariaDBコンテナを起動し、そのデータベースを様々な方法でクエリする方法を説明します。前提知識Dockerの基礎知識MariaDBの基本的な知識SQLクエリの実行方法使用するツールDockerMySQLクライアント (例: mysqlコマンドラインツール...


BINARY LIKE句で特殊文字も逃さない!MariaDBで完全一致検索の極意

LIKE句は、文字列の一部に一致するかどうかを検索するのに使用されます。完全一致検索を行うには、%ワイルドカードを使用せずに、検索したい文字列をそのまま指定します。このクエリは、mytableテーブルのmycolumn列で、"検索したい文字列"と完全に一致するレコードをすべて選択します。...


AWS RDS for MySQLのmysqldumpコマンドでflush tablesエラーが発生した場合の対処法

Linux環境でAWS RDSのMySQLデータベースに対してmysqldumpコマンドを実行すると、flush tablesエラーが発生する場合があります。原因このエラーは、mysqldumpコマンドがデータベースのロックを取得できないことが原因です。これは、RDS for MySQLのデフォルト設定では、innodb_flush_log_at_trx_commitパラメータが1に設定されており、トランザクションコミット時にログファイルへの書き込みが同期的に行われるためです。...


MariaDB 10.11でパフォーマンス低下?統計情報再構築、クエリプラン確認、ヒストグラム統計無効化で改善

MariaDB 10. 3から10. 11にアップグレードした後、特定のテーブルに対するクエリが遅くなる問題が発生することがあります。これは、MariaDB 10. 11で導入された新しいクエリ最適化機能が、特定のワークロードに適していない場合に発生する可能性があります。...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



データベースのセキュリティ対策に必須!MariaDB/MySQL テーブル暗号化のメリットと具体的な方法

MariaDBとMySQLでは、テーブル暗号化という機能を提供し、データベース内のデータを暗号化して安全性を強化することができます。この機能は、機密性の高いデータを扱うアプリケーションにとって非常に有用です。MariaDB/MySQLのテーブル暗号化は、AES (Advanced Encryption Standard) という暗号化アルゴリズムを用いて、テーブルデータを暗号化します。暗号化には、暗号鍵と呼ばれるパスワードのような情報が必要となります。この暗号鍵は、データベースサーバーとは別の場所に保管する必要があります。


MariaDBで非対称鍵暗号化を使用してデータを保護する

対称鍵暗号化は、同じ鍵を使ってデータを暗号化と復号化するため、鍵管理が重要になります。一方、非対称鍵暗号化は、暗号化と復号化に異なる鍵ペアを使用するため、鍵管理が容易になります。MariaDBは、非対称鍵暗号化を使用して、データベース全体、テーブル、列、または個々のセルを暗号化することができます。


macOSとLinuxにおけるEncrypt()関数の動作の違い

Encrypt()関数は、パスワードや機密情報を暗号化する際に使用されます。しかし、macOSとLinuxでは動作に違いがあります。macOS:macOSでは、Encrypt()関数はデフォルトでkCCEncryptAlgorithmAES128アルゴリズムを使用します。