AWS RDS for MySQLのmysqldumpコマンドでflush tablesエラーが発生した場合の対処法

2024-04-02

Linux環境におけるAWS RDSのmysqldump実行時に発生するflush tablesエラーの解決方法

Linux環境でAWS RDSのMySQLデータベースに対してmysqldumpコマンドを実行すると、flush tablesエラーが発生する場合があります。

原因

このエラーは、mysqldumpコマンドがデータベースのロックを取得できないことが原因です。これは、RDS for MySQLのデフォルト設定では、innodb_flush_log_at_trx_commitパラメータが1に設定されており、トランザクションコミット時にログファイルへの書き込みが同期的に行われるためです。

解決方法

このエラーを解決するには、以下の方法があります。

  1. innodb_flush_log_at_trx_commitパラメータを0に変更する

innodb_flush_log_at_trx_commitパラメータを0に変更することで、トランザクションコミット時のログファイルへの書き込みが非同期化されます。これにより、mysqldumpコマンドがデータベースのロックを取得しやすくなります。

このパラメータを変更するには、以下の手順を実行します。

  1. RDS for MySQLのインスタンスを停止します。
  2. パラメータグループの変更を保存します。

注意事項

innodb_flush_log_at_trx_commitパラメータを0に変更すると、データ損失のリスクが高まります。そのため、この変更を行う前に、データベースのバックアップを取ることを強くお勧めします。

  1. mysqldumpコマンドを実行する前にflush tablesコマンドを実行する

mysqldumpコマンドを実行する前にflush tablesコマンドを実行することで、すべてのテーブルがロックされます。これにより、mysqldumpコマンドがデータベースのロックを取得しやすくなります。

flush tablesコマンドを実行するには、以下の手順を実行します。

  1. MySQLクライアントに接続します。
  2. mysqldumpコマンドを実行します。

その他の解決方法

上記の解決方法で問題が解決しない場合は、以下の方法を試すことができます。

  • mysqldumpコマンドのオプションを変更する。

補足

この問題は、Linux環境のみで発生します。Windows環境では、mysqldumpコマンドを実行してもflush tablesエラーは発生しません。




# MySQLクライアントに接続
mysql -h <RDSインスタンスのホスト名> -P <ポート番号> -u <ユーザー名> -p <パスワード>

# すべてのテーブルをロック
flush tables

# データベースをダンプ
mysqldump -h <RDSインスタンスのホスト名> -P <ポート番号> -u <ユーザー名> -p <パスワード> <データベース名> > <ダンプファイル名>

このサンプルコードを実行するには、以下の変数を置き換える必要があります。

  • <RDSインスタンスのホスト名>: RDS for MySQLインスタンスのホスト名
  • <ポート番号>: RDS for MySQLインスタンスのポート番号
  • <データベース名>: ダンプするデータベースの名前
  • <ダンプファイル名>: ダンプファイルの名前

このサンプルコードを実行する前に、データベースのバックアップを取ることを強くお勧めします。




その他の解決方法

mysqldumpコマンドには、さまざまなオプションがあります。これらのオプションを組み合わせることで、flush tablesエラーを回避できる場合があります。

例:

mysqldump --single-transaction --lock-tables=false <データベース名> > <ダンプファイル名>

このオプションは、単一のトランザクションでデータベースをダンプし、テーブルをロックしません。

mysqldump 以外のツールを使用する

mysqldump 以外にも、データベースをダンプするためのツールはいくつかあります。これらのツールの中には、flush tablesエラーが発生しないものもあります。

  • MySQL Workbench
  • SQLyog
  • Navicat

RDS for MySQL のサポートに問い合わせる

上記の解決方法を試しても問題が解決しない場合は、RDS for MySQL のサポートに問い合わせることができます。


linux mariadb amazon-rds


【現役エンジニアが解説】jOOQ EXISTS句を使いこなしてSQLスキルをアップしよう!

jOOQを使用してSELECT EXISTS (サブクエリ)を作成するには、以下の手順に従います。サブクエリを作成します:EXISTS句を使用してサブクエリを囲みます:例:この例では、顧客テーブルから、注文テーブルに少なくとも1つの注文がある顧客のみを選択します。...


XAMPP InnoDB で MySQL が起動できない! "mariadb" 関連エラーの原因と解決策

エラーメッセージ例以下の例は、"mariadb" 関連エラーの代表的な例です。エラー 1067: 接続が拒否されましたCan't connect to local MySQL server through socket '/tmp/mysql...


MySQL/MariaDBで「Name ' ' ignored for PRIMARY KEY」エラーを解決する方法

このエラーメッセージは、MySQL、MariaDB などのデータベースで PRIMARY KEY 制約を定義する際に発生します。これは、主キーとして指定された列名が空白または無効なためです。原因このエラーメッセージが発生する主な原因は次のとおりです。...


MariaDB: 過去1時間分のデータ変更のみをロールバックする方法

従来のシステムバージョン管理では、変更を記録するために timestamp または datetime 型の列を使用していました。しかし、この方法では、特定の期間におけるデータの変更を特定するのが困難でした。そこで、MariaDB 10. 2 からは、相対的な時間期間を指定してシステムバージョン管理を行う機能が導入されました。この機能により、以下のようなことが可能になります。...


MySQL/MariaDB Master-Master 複製における AUTO_INCREMENT による "Duplicate entry for key 'PRIMARY'" エラーの解決

MySQL/MariaDB の Master-Master 複製環境において、AUTO_INCREMENT を使用している場合、PRIMARY キー重複エラーが発生する可能性があります。これは、両方のマスターサーバーで同時に同じ ID が割り当てられる可能性があるためです。...