SQLAlchemyにおけるDialect-specific設定の最新情報

2024-07-27

SQLAlchemyにおけるDialect-specific設定

Dialect-specific設定とは、特定のデータベースの方言に合わせた設定を行うことです。SQLAlchemyは、各データベースの方言に合わせた機能や構文を提供しており、Dialect-specific設定によってこれらの機能を活用することができます。

設定方法

Dialect-specific設定は、いくつかの方法で行うことができます。

  • Engine URL

Engine URLは、データベースへの接続情報を指定するために使用されます。Dialect-specific設定をEngine URLに含めることで、接続時にその設定が適用されます。

from sqlalchemy import create_engine

engine = create_engine("postgresql://localhost:5432/mydb?client_encoding=utf8")

上記の例では、client_encodingというDialect-specific設定をEngine URLに含めています。この設定によって、データベースとの接続時の文字コードがUTF-8に設定されます。

  • Dialectオプション

Dialectオプションは、create_engine()関数やEngineオブジェクトのconnect()メソッドに渡すことによって、Dialect-specific設定を行うことができます。

from sqlalchemy import create_engine, dialects

engine = create_engine(
    "postgresql://localhost:5432/mydb",
    options={"isolation_level": "READ COMMITTED"},
)

# または

engine = create_engine("postgresql://localhost:5432/mydb")
connection = engine.connect()
connection.dialect.isolation_level = "READ COMMITTED"

上記の例では、isolation_levelというDialect-specific設定をDialectオプションに設定しています。この設定によって、接続時のトランザクションの分離レベルがREAD COMMITTEDに設定されます。

  • DDL/DMLステートメント

Dialect-specific設定は、DDL/DMLステートメントに直接記述することもできます。

from sqlalchemy import create_engine, Table, Column

engine = create_engine("sqlite:///mydb.sqlite")

metadata = MetaData()

table = Table(
    "mytable",
    metadata,
    Column("id", Integer, primary_key=True),
    Column("name", String(255)),
    # SQLiteの方言に合わせたCOLLATE属性
    Column("description", Text, collate="utf8mb4_unicode_ci"),
)

metadata.create_all(engine)

上記の例では、collateというDialect-specific設定をColumnオブジェクトに設定しています。この設定によって、descriptionカラムの文字列比較時の照合順序がutf8mb4_unicode_ciに設定されます。

設定例

Dialect-specific設定には、以下のようなものがあります。

  • 接続タイムアウト
  • スキーマ名
  • トランザクションの分離レベル
  • 照合順序
  • 文字コード

詳細は、各データベースの方言のドキュメントを参照してください。




PostgreSQL

from sqlalchemy import create_engine, dialects

engine = create_engine(
    "postgresql://localhost:5432/mydb",
    options={"client_encoding": "utf8"},
)

# または

engine = create_engine("postgresql://localhost:5432/mydb")
connection = engine.connect()
connection.dialect.isolation_level = "READ COMMITTED"

# PostgreSQLの方言に合わせたENUM型
from sqlalchemy import Enum

gender = Enum("male", "female", name="gender")

# テーブル作成
from sqlalchemy import MetaData, Table, Column

metadata = MetaData()

table = Table(
    "users",
    metadata,
    Column("id", Integer, primary_key=True),
    Column("name", String(255)),
    Column("gender", gender),
)

metadata.create_all(engine)

SQLite

from sqlalchemy import create_engine, Table, Column

engine = create_engine("sqlite:///mydb.sqlite")

metadata = MetaData()

table = Table(
    "mytable",
    metadata,
    Column("id", Integer, primary_key=True),
    Column("name", String(255)),
    # SQLiteの方言に合わせたCOLLATE属性
    Column("description", Text, collate="utf8mb4_unicode_ci"),
)

metadata.create_all(engine)

MySQL

from sqlalchemy import create_engine, dialects

engine = create_engine(
    "mysql://localhost:3306/mydb",
    options={"charset": "utf8mb4"},
)

# または

engine = create_engine("mysql://localhost:3306/mydb")
connection = engine.connect()
connection.dialect.server_version_info = (8, 0, 23)

# MySQLの方言に合わせたDEFAULT属性
from sqlalchemy import Column, Integer

created_at = Column(Integer, default=lambda: func.current_timestamp())

# テーブル作成
from sqlalchemy import MetaData, Table

metadata = MetaData()

table = Table(
    "users",
    metadata,
    Column("id", Integer, primary_key=True),
    Column("name", String(255)),
    Column("created_at", created_at),
)

metadata.create_all(engine)




環境変数

環境変数を使用して、Dialect-specific設定を行うことができます。設定方法は、データベースによって異なりますが、一般的には以下のような環境変数が使用されます。

  • SQLALCHEMY_POOL_SIZE : 接続プールのサイズを指定します。
  • SQLALCHEMY_ECHO : SQL文のログ出力を有効にします。
  • SQLALCHEMY_DATABASE_URI : Engine URLを指定します。

設定ファイル


sqlalchemy



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