LOAD DATA INFILE vs INSERT INTO ... SELECT:大量データ挿入の比較
MySQL、MariaDBにおける複数行挿入の速度比較:単一挿入 vs 一括挿入
結論: 状況によって異なります。
詳細:
単一挿入 (Multiple Single INSERTs)
- INSERT文を1行ずつ実行する方式
- メリット:
- エラー発生時の影響範囲が小さい
- 処理の進捗状況を逐一確認できる
- デメリット:
- 処理速度が遅くなる可能性がある
- トランザクション処理に不向き
一括挿入 (One Multiple-row INSERT)
- 1つのINSERT文で複数行を挿入する方式
速度比較
一般的には、一括挿入の方が単一挿入よりも処理速度が速くなります。しかし、以下の条件下では単一挿入の方が速くなる場合があります。
- 挿入するデータ量が非常に少ない
- 複雑なデータ型やインデックスを使用している
- ネットワーク帯域幅が制限されている
最適な方法は、挿入するデータ量、データ型、インデックス、ネットワーク帯域幅、処理速度などの条件を考慮する必要があります。
その他の考慮事項
- バッファリング: MySQLとMariaDBは、INSERT文の実行前にデータをバッファリングする可能性があります。バッファリングは、一括挿入のパフォーマンスを向上させる可能性があります。
- ロック: 一括挿入は、単一挿入よりも多くのロックを取得する可能性があります。これは、競合が発生する可能性を高め、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
複数行挿入を行う際には、単一挿入と一括挿入のそれぞれメリットとデメリットを理解し、状況に応じて最適な方法を選択することが重要です。
INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2, ...) VALUES (値1, 値2, ...);
INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2, ...) VALUES (値1, 値2, ...);
...
一括挿入
INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2, ...) VALUES
(値1, 値2, ...),
(値3, 値4, ...),
...;
-- テーブル名: users
-- カラム名: id, name, email
INSERT INTO users (id, name, email) VALUES
(1, 'John Doe', '[email protected]'),
(2, 'Jane Doe', '[email protected]'),
(3, 'Peter Smith', '[email protected]'),
...;
実行方法
上記のサンプルコードは、MySQLまたはMariaDBのクライアントツールを使用して実行できます。
複数行挿入を行うその他の方法
LOAD DATA INFILE
ステートメントを使用して、CSVファイルなどの外部ファイルからデータを直接挿入することができます。この方法は、大量のデータを挿入する場合に有効です。
LOAD DATA INFILE 'ファイルパス'
INTO TABLE テーブル名
FIELDS TERMINATED BY ','
LINES TERMINATED BY '\n'
(カラム名1, カラム名2, ...);
INSERT INTO ... SELECT
ステートメントを使用して、別のテーブルからデータを挿入することができます。
INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2, ...)
SELECT カラム名1, カラム名2, ...
FROM 別のテーブル名;
ストアドプロシージャを使用して、複数行挿入を処理することができます。ストアドプロシージャは、繰り返し実行される複雑な処理をカプセル化するのに役立ちます。
DELIMITER //
CREATE PROCEDURE 複数行挿入 (
IN パラメータ1 型1,
IN パラメータ2 型2,
...
)
BEGIN
INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2, ...)
VALUES (パラメータ1, パラメータ2, ...);
...
END //
DELIMITER ;
CALL 複数行挿入 (値1, 値2, ...);
- MySQL 8.0 リファレンスマニュアル :: 13.
mysql insert mariadb