一時テーブルを使いこなす:SQL Serverにおける #temptable と ##TempTable の徹底解説
SQL Serverにおける #temptable と ##TempTable の違い
SQL Serverでは、一時テーブルを作成するために #temptable
と ##TempTable
の構文を使用することができます。 どちらもセッションスコープの一時テーブルを作成しますが、いくつかの重要な違いがあります。
#temptable
- データベーススコープの一時テーブルを作成します。
- 同じデータベース内のすべてのセッションから参照できます。
DROP TABLE
構文を使用して明示的に削除する必要があります。- 期間制限はありません。
- セッションが終了すると自動的に削除されます。
詳細
項目 | #temptable | ##TempTable |
---|---|---|
スコープ | データベース | スキーマ |
参照可能性 | すべてのセッション | 同じスキーマ内のセッションのみ |
削除方法 | 明示的に削除 (DROP TABLE ) | 自動削除 (セッション終了時) |
期間制限 | なし | あり |
例
-- #temptable の例
CREATE TABLE #temp_table (
id INT,
name VARCHAR(50)
);
INSERT INTO #temp_table VALUES (1, 'Alice');
INSERT INTO #temp_table VALUES (2, 'Bob');
SELECT * FROM #temp_table;
DROP TABLE #temp_table;
-- ##TempTable の例
CREATE TABLE ##temp_table (
id INT,
name VARCHAR(50)
);
INSERT INTO ##temp_table VALUES (1, 'Alice');
INSERT INTO ##temp_table VALUES (2, 'Bob');
SELECT * FROM ##temp_table;
-- セッションが終了すると ##temp_table は自動的に削除されます
- データベース全体で共有する必要がある一時テーブルを作成する場合は、
#temptable
を使用します。 - セッション終了時に自動的に削除される一時テーブルが必要な場合は、
##TempTable
を使用します。
この回答は、情報提供のみを目的としており、専門的なプログラミングアドバイスを構成するものではありません。 データベースの操作を行う前に、SQL Server のドキュメントを参照し、 квалифицированный開発者に相談することをお勧めします。
-- セッションスコープの一時テーブルを作成する
CREATE TABLE #temp_employees (
employee_id INT PRIMARY KEY,
first_name VARCHAR(50),
last_name VARCHAR(50),
department VARCHAR(50)
);
-- データを挿入する
INSERT INTO #temp_employees VALUES (1, 'John', 'Doe', 'Sales');
INSERT INTO #temp_employees VALUES (2, 'Jane', 'Smith', 'Marketing');
INSERT INTO #temp_employees VALUES (3, 'Peter', 'Jones', 'Engineering');
-- データを取得する
SELECT * FROM #temp_employees;
-- 一時テーブルを削除する
DROP TABLE #temp_employees;
-- スキーマスコープの一時テーブルを作成する
CREATE TABLE ##temp_orders (
order_id INT PRIMARY KEY,
customer_id INT,
order_date DATE,
order_total DECIMAL(10,2)
);
-- データを挿入する
INSERT INTO ##temp_orders VALUES (1, 123, '2024-05-22', 100.00);
INSERT INTO ##temp_orders VALUES (2, 456, '2024-05-23', 50.00);
INSERT INTO ##temp_orders VALUES (3, 789, '2024-05-24', 250.00);
-- データを取得する
SELECT * FROM ##temp_orders;
-- セッションが終了すると ##temp_orders は自動的に削除されます
説明
- 上記の例では、まず
CREATE TABLE
構文を使用して一時テーブルを作成します。 #temptable
を使用すると、データベーススコープの一時テーブルが作成されます。 これは、同じデータベース内のすべてのセッションから参照できることを意味します。- 次に、
INSERT INTO
構文を使用して一時テーブルにデータ挿入します。 ##TempTable
の場合は、セッションが終了すると自動的に削除されます。
補足
- 一時テーブルは、中間結果を格納したり、複雑なクエリを簡素化したりするのに役立ちます。
- 一時テーブルはセッションスコープであるため、セッションが終了すると自動的に削除されます。
- 大量のデータを処理する場合は、一時テーブルを使用するとパフォーマンスが向上する場合があります。
SQL Serverにおける一時テーブルの作成方法:代替手段
ローカル変数は、特定のステートメントまたはプロシージャの実行中にのみ存在する変数です。 一時テーブルのデータを格納するためにローカル変数を使用することができます。 ただし、ローカル変数は以下の点に注意する必要があります。
- データ型が制限されている: ローカル変数は、
int
、varchar
、datetime
などの基本的なデータ型のみ格納できます。 - スコープが限られている: ローカル変数は、宣言されたステートメントまたはプロシージャ内でのみ使用できます。
- 大量のデータには適していない: ローカル変数は、大量のデータを格納するには適していません。
DECLARE @employee_id INT;
DECLARE @first_name VARCHAR(50);
DECLARE @last_name VARCHAR(50);
DECLARE @department VARCHAR(50);
SELECT @employee_id = 1,
@first_name = 'John',
@last_name = 'Doe',
@department = 'Sales';
-- @employee_id、@first_name、@last_name、@department 変数を使用して処理を行う
-- ステートメントまたはプロシージャが終了すると、ローカル変数は自動的に削除されます
CTE (共通テーブル式)
CTE (Common Table Expression) は、一時結果セットを定義するために使用できる構文です。 CTE は一時テーブルと似ていますが、以下の点に違いがあります。
- CTE は、サブクエリとして定義されます。
- CTE は、スコープが限定されています。 CTE は、それを定義したクエリ内でのみ使用できます。
- CTE は、一時テーブルよりもパフォーマンスが優れている場合があります。
WITH employee_data AS (
SELECT employee_id, first_name, last_name, department
FROM employees
)
SELECT *
FROM employee_data;
tempdb
システムデータベースは、すべてのユーザーセッションで使用できる一時テーブル用の領域を提供します。 tempdb
テーブルを作成するには、次の構文を使用します。
CREATE TABLE tempdb.dbo.temp_table (
employee_id INT PRIMARY KEY,
first_name VARCHAR(50),
last_name VARCHAR(50),
department VARCHAR(50)
);
注意: tempdb
テーブルは、すべてのユーザーセッションで使用できるため、名前の競合が発生する可能性があります。 命名規則に注意し、競合を避けるためにプレフィックスを使用することをお勧めします。
グローバル一時テーブル
SQL Server 2011 以降では、グローバル一時テーブルを使用することができます。 グローバル一時テーブルは、データベース全体で参照できるスコープを持つ一時テーブルです。
グローバル一時テーブルを作成するには、次の構文を使用します。
CREATE TEMP TABLE ##temp_table (
employee_id INT PRIMARY KEY,
first_name VARCHAR(50),
last_name VARCHAR(50),
department VARCHAR(50)
);
注意: グローバル一時テーブルは、従来の一時テーブルよりも多くのリソースを消費する可能性があることに注意してください。
#temptable
と ##TempTable
構文に加えて、SQL Serverで一時テーブルを作成する方法は他にもいくつかあります。 最適な方法は、特定のニーズと要件によって異なります。
sql-server temp