共通テーブル式、ローカル変数、#tempテーブル...tempテーブル/テーブル変数の代替方法

2024-04-04

SQL Server における temp テーブルとテーブル変数の違い

SQL Server で一時的なデータ操作を行う際、temp テーブルテーブル変数の 2 つの選択肢があります。 それぞれ異なる特性と利点を持つため、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

共通点

  • 一時的なデータ操作に使用される
  • データベースのスキーマに登録されない
  • バッチまたはセッションが終了すると自動的に削除される

主な違い

項目temp テーブルテーブル変数
スコープセッション内バッチ内
データ格納場所tempdb データベースメモリ
参照方法##temp テーブル名@テーブル変数名
パフォーマンステーブル変数のほうが高速temp テーブルのほうが柔軟
制限事項一時テーブル名をクエリ内で指定できないテーブル変数は一部の T-SQL 機能で使用できない

詳細

スコープ

  • temp テーブルはセッション内で有効なので、複数のバッチで参照できます。
  • テーブル変数はバッチ内で有効なので、同じバッチ内の複数のクエリで参照できます。

データ格納場所

  • temp テーブルは tempdb データベースに格納されます。
  • テーブル変数はメモリに格納されます。

参照方法

  • temp テーブルは ##temp テーブル名で参照します。
  • テーブル変数は @テーブル変数名で参照します。

パフォーマンス

  • テーブル変数はメモリに格納されるため、temp テーブルよりも高速にアクセスできます。
  • temp テーブルはより多くの機能に対応しており、複雑な処理に適しています。

制限事項

  • temp テーブルはクエリ内で直接参照できません。
  • テーブル変数は一部の T-SQL 機能 (例: INSERT ... EXECUTE) で使用できません。

選択ガイド

  • 複数のバッチで参照する必要がある場合は temp テーブルを使用します。
  • パフォーマンスが重要な場合はテーブル変数を使用します。
  • 複雑な処理を行う場合は temp テーブルを使用します。

補足

  • SQL Server 2016 以降では、メモリ最適化テーブル変数を使用することで、テーブル変数の性能をさらに向上させることができます。
  • temp テーブルとテーブル変数のどちらを選択するかは、状況によって異なります。 最適な方法を選択するには、それぞれの特性と利点を理解することが重要です。



-- セッション内で有効な temp テーブルを作成
CREATE TABLE ##TempTable (
  ID INT NOT NULL,
  Name VARCHAR(50)
);

-- temp テーブルにデータ挿入
INSERT INTO ##TempTable (ID, Name) VALUES (1, 'John Doe');
INSERT INTO ##TempTable (ID, Name) VALUES (2, 'Jane Doe');

-- temp テーブルからデータ取得
SELECT * FROM ##TempTable;

-- セッション終了時に temp テーブルは自動的に削除される

テーブル変数

-- バッチ内で有効なテーブル変数を作成
DECLARE @TableVariable TABLE (
  ID INT NOT NULL,
  Name VARCHAR(50)
);

-- テーブル変数にデータ挿入
INSERT INTO @TableVariable (ID, Name) VALUES (1, 'John Doe');
INSERT INTO @TableVariable (ID, Name) VALUES (2, 'Jane Doe');

-- テーブル変数からデータ取得
SELECT * FROM @TableVariable;

-- バッチ終了時にテーブル変数は自動的に削除される

メモリ最適化テーブル変数

-- メモリ最適化テーブル変数を作成
DECLARE @TableVariable TABLE (
  ID INT NOT NULL,
  Name VARCHAR(50)
) WITH (MEMORY_OPTIMIZED = ON);

-- メモリ最適化テーブル変数にデータ挿入
INSERT INTO @TableVariable (ID, Name) VALUES (1, 'John Doe');
INSERT INTO @TableVariable (ID, Name) VALUES (2, 'Jane Doe');

-- メモリ最適化テーブル変数からデータ取得
SELECT * FROM @TableVariable;

-- バッチ終了時にメモリ最適化テーブル変数は自動的に削除される
  • 上記は簡単なサンプルコードです。 実際の使用例では、必要に応じてコードを修正してください。
  • メモリ最適化テーブル変数を使用するには、SQL Server 2016 以降が必要です。



temp テーブルとテーブル変数の代替方法

共通テーブル式 (CTE)

CTE は、WITH 句を使用してクエリ内で一時的な結果セットを定義するものです。 temp テーブルやテーブル変数よりも軽量で、パフォーマンスが向上する場合があります。

WITH MyCTE AS (
  SELECT *
  FROM dbo.Customers
  WHERE Country = 'USA'
)
SELECT *
FROM MyCTE;

ローカル変数は、T-SQL の中で一時的な値を格納するために使用できます。 スコープが狭いため、temp テーブルやテーブル変数よりも効率的な場合があります。

DECLARE @CustomerID INT;

SET @CustomerID = 123;

SELECT *
FROM dbo.Customers
WHERE CustomerID = @CustomerID;

#temp テーブルは、ローカル temp テーブルとも呼ばれ、セッション内で有効な一時的なテーブルです。 temp テーブルよりも軽量で、パフォーマンスが向上する場合があります。

CREATE TABLE #TempTable (
  ID INT NOT NULL,
  Name VARCHAR(50)
);

INSERT INTO #TempTable (ID, Name) VALUES (1, 'John Doe');
INSERT INTO #TempTable (ID, Name) VALUES (2, 'Jane Doe');

SELECT * FROM #TempTable;

DROP TABLE #TempTable;

最適な方法は、状況によって異なります。 以下の点を考慮する必要があります。

  • データの量
  • データの複雑さ

各方法の利点と欠点を理解した上で、適切な方法を選択してください。


sql-server temp-tables table-variable


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