PostgreSQLでシリアルカラムの初期値を設定・変更する方法【決定版】

2024-06-16

PostgreSQLのシリアル型カラムの開始値を変更する方法

  • 既存のデータとの互換性のため: すでに他のシステムで生成されたデータを取り込む場合、そのデータのシリアル値と一致する開始値に設定する必要があります。
  • シーケンス番号のギャップを避けるため: データを削除した場合、その行のシリアル番号が再利用される可能性があります。これは、シーケンス番号にギャップが生じる原因となります。開始値を高く設定することで、この問題を回避できます。
  • 特定の値から開始するため: 特定の値からシリアル番号を開始したい場合もあります。例えば、注文番号を1000から始めたい場合などです。

開始値を変更する方法

シリアル型カラムの開始値を変更するには、2つの方法があります。

ALTER SEQUENCEコマンドを使用する

この方法は、最も一般的で、シンプルです。以下の構文を使用します。

ALTER SEQUENCE sequence_name START WITH start_value;

ここで、

  • sequence_name は、変更したいシーケンスの名前です。
  • start_value は、新しい開始値です。

例:

ALTER SEQUENCE users_id_seq START WITH 1000;

このコマンドは、users_id_seq シーケンスの開始値を1000に変更します。

SETVAL関数を使用する

この方法は、より詳細な制御が必要な場合に使用されます。以下の構文を使用します。

SELECT SETVAL(sequence_name, start_value);
    SELECT SETVAL('users_id_seq', 1000);
    

    注意点

    • 開始値を変更すると、既存のデータに影響を与える可能性があります。変更を行う前に、十分な注意が必要です。
    • シーケンスの所有者である必要があります。
    • PostgreSQLのバージョンによっては、開始値を変更できない場合があります。詳細については、PostgreSQLのドキュメントを参照してください。

      このチュートリアルでは、PostgreSQLのシリアル型カラムの開始値を変更する方法について説明しました。2つの方法があり、それぞれ長所と短所があります。開始値を変更する前に、十分な注意が必要です。




      PostgreSQLのシリアル型カラムの開始値を変更するサンプルコード

      -- テーブルの作成
      CREATE TABLE users (
        id SERIAL PRIMARY KEY,
        username TEXT
      );
      
      -- シーケンスの開始値を変更する
      ALTER SEQUENCE users_id_seq START WITH 1000;
      
      -- データの挿入
      INSERT INTO users (username) VALUES ('Alice');
      INSERT INTO users (username) VALUES ('Bob');
      
      -- データの選択
      SELECT * FROM users;
      

      このコードを実行すると、以下の結果が出力されます。

      id | username
      -------+----------
      1000 | Alice
      1001 | Bob
      
      -- テーブルの作成
      CREATE TABLE users (
        id SERIAL PRIMARY KEY,
        username TEXT
      );
      
      -- シーケンスの開始値を変更する
      SELECT SETVAL('users_id_seq', 1000);
      
      -- データの挿入
      INSERT INTO users (username) VALUES ('Alice');
      INSERT INTO users (username) VALUES ('Bob');
      
      -- データの選択
      SELECT * FROM users;
      



      デフォルト値を変更する

      CREATE TABLE table_name (
        column_name SERIAL DEFAULT nextval('sequence_name')
      );
      
      • table_name は、テーブルの名前です。
      • column_name は、カラムの名前です。
      CREATE TABLE users (
        id SERIAL DEFAULT nextval('users_id_seq')
      );
      

      このコマンドは、users テーブルに id という名前のシリアル型カラムを作成し、そのデフォルト値を users_id_seq シーケンスの次の値に設定します。

      トリガーを使用する

      1. シリアル型カラムに対応するシーケンスを作成します。
      2. 新しい行が挿入されるたびに、シーケンスの次の値を取得するトリガーを作成します。
      3. トリガーを使用して、カラムの値をシーケンスの次の値に設定します。
      CREATE SEQUENCE users_id_seq;
      
      CREATE TABLE users (
        id INT PRIMARY KEY,
        username TEXT
      );
      
      CREATE TRIGGER set_user_id BEFORE INSERT ON users
      FOR EACH ROW
      BEGIN
        NEW.id = NEXTVAL('users_id_seq');
      END;
      

      このコードは、users_id_seq という名前のシーケンスを作成し、users テーブルに id という名前の列を作成します。また、新しい行が users テーブルに挿入されるたびに、id 列の値を users_id_seq シーケンスの次の値に設定するトリガーを作成します。

      • 新しいカラムを作成する場合: デフォルト値を変更する方法が最も簡単です。
      • 既存のテーブルのカラムの開始値を変更する場合: ALTER SEQUENCE コマンドまたは SETVAL 関数を使用する必要があります。
      • より複雑なロジックが必要な場合: トリガーを使用する必要があります。

        postgresql


        PostgreSQLで高速かつ安全なデータ処理を実現!バルク更新/バッチ更新/アップサートの最適な選択

        大量のデータを効率的に更新または挿入する必要がある場合、PostgreSQLにはいくつかの方法があります。本解説では、バルク更新/バッチ更新/アップサートと呼ばれる方法に焦点を当て、それぞれの利点と欠点、具体的な実装方法をわかりやすく説明します。...


        PostgreSQL array_agg 関数と ORDER BY 句による配列の順序制御

        array_agg 関数は、複数の行の値を1つの配列に集約します。このとき、ORDER BY 句を併用することで、配列の要素の順序を制御できます。基本的な使い方上記のように記述すると、table テーブルの value 列の値を、昇順に並べた配列として取得できます。...


        スキーマを活用した開発:SQLAlchemyでPostgreSQLスキーマを使いこなすためのガイド

        SQLAlchemy は、Pythonでオブジェクト関係マッピング(ORM)を行うためのライブラリです。SQLAlchemyは、PostgreSQLスキーマをサポートしており、スキーマをまたいでテーブルやその他のデータベースオブジェクトを操作することができます。...


        JSONB型列の更新をマスターしよう:PostgreSQLチュートリアル

        このチュートリアルでは、PostgreSQLでJSONB型列の更新操作を行う方法をいくつか紹介します。PostgreSQL 9.5以上テーブルにJSONB型列を含むカラムがあるPostgreSQL 9.5以降では、|| 演算子を使用してJSONB型列を更新することができます。この方法は、単純な値の更新や、新しいキーと値のペアを追加する場合に便利です。...


        PostgreSQL: 配列型を使いこなしてデータ操作をもっと効率化!挿入、更新、削除、関数活用まで徹底解説

        まず、配列型を格納するためのテーブルを作成する必要があります。以下は、employeesという名前のテーブルを作成し、その中にnameというテキスト列と、phone_numbersという電話番号の配列列を持つ例です。この例では、phone_numbers列は、カンマ区切りの電話番号のリストを格納するテキスト配列です。...


        SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



        PostgreSQLでALTER TABLEコマンド、DEFAULT制約、CHECK制約を使って既存の列にserial型を追加する方法

        ALTER TABLEコマンドを使用するこれは、既存の列にserial型を追加する最も一般的な方法です。例えば、usersテーブルにidという名前のserial型列を追加するには、以下のコマンドを使用します。DEFAULT制約を使用して、新しい行が挿入されるたびに列に自動的にシリアル値を割り当てることもできます。