PythonでWeb開発をレベルアップ! SQLAlchemy & Flask を使った PostgreSQL 接続プーリングの教科書
SQLAlchemy、Flask、PostgreSQLにおける接続プーリングの概要
このチュートリアルでは、SQLAlchemy、Flask、PostgreSQL を組み合わせた Web アプリケーションで接続プーリングを有効にする方法を説明します。
接続プーリングは、データベースとの接続を管理する効率的なメカニズムであり、データベースのパフォーマンスとスケーラビリティを向上させるのに役立ちます。
このチュートリアルでは、以下のトピックについて説明します。
- 接続プーリングとは何か?
- SQLAlchemy での接続プーリングの仕組み
- Flask アプリケーションで接続プーリングを構成する方法
- 接続プールのサイズとオーバーフローの調整
- 接続プーリングに関するよくある問題
接続プーリングは、データベースとの接続を再利用するメカニズムです。
データベースへの接続はリソースが限られているため、アプリケーションごとに毎回新しい接続を作成すると、パフォーマンスが低下する可能性があります。
接続プーリングを使用すると、アプリケーションはプールから既存の接続を使用でき、新しい接続を作成する必要がなくなります。
これにより、データベースへの接続にかかる時間を短縮し、アプリケーションのパフォーマンスとスケーラビリティを向上させることができます。
SQLAlchemy は、デフォルトで接続プーリングをサポートしています。
接続エンジンを作成するときに、pool_size
、pool_recycle
、pool_timeout
などの接続プールの設定を指定できます。
pool_size
:プール内の最大接続数pool_recycle
:アイドル状態の接続を再利用するまでの秒数pool_timeout
:接続が使用できなくなったと見なされるまでの秒数
Flask-SQLAlchemy
拡張機能をインストールします。
pip install Flask-SQLAlchemy
- Flask アプリケーションで
SQLAlchemy
オブジェクトを作成します。
from flask import Flask
from flask_sqlalchemy import SQLAlchemy
app = Flask(__name__)
app.config['SQLALCHEMY_DATABASE_URI'] = 'postgresql://user:password@host:port/database'
db = SQLAlchemy(app)
- アプリケーションの
init_app
メソッドでSQLAlchemy
オブジェクトを初期化します。
@app.before_first_request
def initialize_database():
db.create_all()
接続プールのサイズとオーバーフローを調整することで、アプリケーションのパフォーマンスを最適化できます。
pool_size
を大きくすると、データベースへの接続数が増え、パフォーマンスが向上する可能性があります。
ただし、pool_size
を設定しすぎると、メモリ使用量が増加する可能性があります。
pool_overflow
を設定すると、プール内の最大接続数を超えた場合に、新しい接続を作成できるようになります。
接続プーリングを使用する際に発生する一般的な問題は次のとおりです。
- 接続プールの枯渇: アプリケーションがプール内のすべての接続を使用している場合、新しい要求を処理するために新しい接続を作成する必要があります。
これは、アプリケーションのパフォーマンスの低下につながる可能性があります。
- 接続リーク: 接続が閉じられず、プールに戻されない場合、接続リークが発生します。
接続リークは、メモリ使用量の増加やデータベース接続の枯渇につながる可能性があります。
接続プーリングは、データベースのパフォーマンスとスケーラビリティを向上させるのに役立つ強力なツールです。
SQLAlchemy、Flask、PostgreSQL を使用して接続プーリングを正しく構成することで、アプリケーションのパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。
SQLAlchemy、Flask、PostgreSQL を使用した接続プーリングのサンプルコード
from flask import Flask, render_template, request
from flask_sqlalchemy import SQLAlchemy
app = Flask(__name__)
# データベース接続URIを指定
app.config['SQLALCHEMY_DATABASE_URI'] = 'postgresql://user:password@host:port/database'
# SQLAlchemyオブジェクトを作成
db = SQLAlchemy(app)
# ユーザーを表すモデルを定義
class User(db.Model):
id = db.Column(db.Integer, primary_key=True)
name = db.Column(db.String(80), nullable=False)
email = db.Column(db.String(120), unique=True, nullable=False)
# ユーザーを一覧表示するルート
@app.route('/')
def index():
users = User.query.all()
return render_template('index.html', users=users)
# ユーザーを作成するルート
@app.route('/create', methods=['GET', 'POST'])
def create_user():
if request.method == 'POST':
name = request.form['name']
email = request.form['email']
new_user = User(name=name, email=email)
db.session.add(new_user)
db.session.commit()
return redirect('/')
return render_template('create_user.html')
if __name__ == '__main__':
app.run(debug=True)
このコードは、次のことを行います。
Flask
アプリケーションを作成し、SQLALCHEMY_DATABASE_URI
設定を使用して PostgreSQL データベースへの接続を構成します。SQLAlchemy
オブジェクトを作成して、データベースとのやり取りを管理します。User
モデルを定義して、データベース内のユーザーを表します。/
ルートを定義して、すべてのユーザーのリストをレンダリングします。/create
ルートを定義して、新しいユーザーを作成するためのフォームを提供します。
この例では、デフォルトの接続プールの設定を使用しています。
接続プールのサイズとオーバーフローを調整するには、SQLALCHEMY_POOL_SIZE
と SQLALCHEMY_POOL_OVERFLOW
設定を使用できます。
app.config['SQLALCHEMY_POOL_SIZE'] = 20
app.config['SQLALCHEMY_POOL_OVERFLOW'] = 5
このコードは、接続プールの最大サイズを 20 に設定し、プール内の最大接続数を超えた場合に 5 つの新しい接続を作成できるようにします。
詳細については、SQLAlchemy のドキュメント https://docs-sqlalchemy.readthedocs.io/ko/latest/core/pooling.html を参照してください。
SQLAlchemy、Flask、PostgreSQL で接続プーリングを構成するその他の方法
環境変数を使用して接続プールの設定を指定できます。
export SQLALCHEMY_DATABASE_URI=postgresql://user:password@host:port/database
export SQLALCHEMY_POOL_SIZE=20
export SQLALCHEMY_POOL_OVERFLOW=5
次に、Flask アプリケーションで環境変数を読み取ることができます。
from flask import Flask
from flask_sqlalchemy import SQLAlchemy
app = Flask(__name__)
# 環境変数から接続URIを読み取る
app.config['SQLALCHEMY_DATABASE_URI'] = os.environ['SQLALCHEMY_DATABASE_URI']
# SQLAlchemyオブジェクトを作成
db = SQLAlchemy(app)
# ...
if __name__ == '__main__':
app.run(debug=True)
create_engine
関数を使用して接続エンジンを作成し、接続プールの設定を指定できます。
from flask import Flask
from flask_sqlalchemy import SQLAlchemy
from sqlalchemy import create_engine
app = Flask(__name__)
# 接続エンジンを作成
engine = create_engine('postgresql://user:password@host:port/database', pool_size=20, pool_overflow=5)
# SQLAlchemyオブジェクトを作成
db = SQLAlchemy(app, engine=engine)
# ...
if __name__ == '__main__':
app.run(debug=True)
Flask-SQLAlchemy
拡張機能の init_app
メソッドを使用して接続プールの設定を指定できます。
from flask import Flask
from flask_sqlalchemy import SQLAlchemy
app = Flask(__name__)
# SQLAlchemyオブジェクトを作成
db = SQLAlchemy(app)
# init_appメソッドを使用して接続プールの設定を指定
@app.before_first_request
def initialize_database():
db.create_all()
# 接続プールの設定
db.pool_size = 20
db.pool_overflow = 5
if __name__ == '__main__':
app.run(debug=True)
SQLAlchemy、Flask、PostgreSQL で接続プーリングを構成するには、さまざまな方法があります。
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