SQL Serverのパフォーマンスを向上させる: 一時テーブルとテーブル変数の最適な選び方

2024-07-27

SQL Serverで一時テーブルとテーブル変数の使い分け

一時テーブルは、データベース内に作成されるテーブルです。複数のセッションからアクセス可能で、トランザクションログに記録されます。

テーブル変数は、ローカル変数のようにスコープが限定された一時的なテーブルです。作成したセッションでのみアクセス可能で、トランザクションログには記録されません。

どちらを使用すべきかは、以下の点を考慮する必要があります。

データのサイズ

  • 数MB以下の小さなデータの場合、テーブル変数の方が効率的です。
  • 数MBを超える大きなデータの場合、一時テーブルの方が効率的です。

データの共有

  • 複数のセッションでデータを共有する必要がある場合は、一時テーブルを使用する必要があります。
  • 同じセッション内でデータを共有する場合は、テーブル変数を使用できます。

トランザクション処理

  • トランザクション処理で使用する場合は、一時テーブルを使用する必要があります。
  • トランザクション処理で使用する必要がない場合は、テーブル変数を使用できます。

パフォーマンス

  • 一般的に、テーブル変数の方が一時テーブルよりもパフォーマンスが優れています。

以下は、それぞれの具体的な使用例です。

一時テーブルの使用例

  • 複数のセッションで共有する中間データを保存する
  • トランザクション処理で使用する一時データを保存する
  • 大量のデータを一時的に保存する

テーブル変数の使用例

  • パフォーマンスを向上させる
項目一時テーブルテーブル変数
スコープデータベースセッション
トランザクションログ記録される記録されない
データのサイズ大きいデータに向いている小さいデータに向いている
データの共有複数セッションで共有できる同じセッション内で共有できる
トランザクション処理使用できる使用できない
パフォーマンスやや劣る優れている



-- 一時テーブルを作成
CREATE TABLE #temp (
    id INT,
    name VARCHAR(50)
);

-- 一時テーブルにデータ挿入
INSERT INTO #temp (id, name) VALUES (1, 'John Doe');
INSERT INTO #temp (id, name) VALUES (2, 'Jane Doe');

-- 一時テーブルからデータ取得
SELECT * FROM #temp;

-- 一時テーブルを削除
DROP TABLE #temp;
-- テーブル変数を宣言
DECLARE @temp TABLE (
    id INT,
    name VARCHAR(50)
);

-- テーブル変数にデータ挿入
INSERT INTO @temp (id, name) VALUES (1, 'John Doe');
INSERT INTO @temp (id, name) VALUES (2, 'Jane Doe');

-- テーブル変数からデータ取得
SELECT * FROM @temp;

-- テーブル変数は自動的に削除される

以下のコードを実行して、一時テーブルとテーブル変数の処理速度を比較することができます。

-- 一時テーブル
CREATE TABLE #temp (
    id INT,
    name VARCHAR(50)
);

INSERT INTO #temp (id, name)
SELECT TOP (1000000) *
FROM AdventureWorks2019.Person.Person;

SELECT * FROM #temp;

DROP TABLE #temp;

-- テーブル変数
DECLARE @temp TABLE (
    id INT,
    name VARCHAR(50)
);

INSERT INTO @temp (id, name)
SELECT TOP (1000000) *
FROM AdventureWorks2019.Person.Person;

SELECT * FROM @temp;



一時テーブルとテーブル変数以外の方法

ローカル変数

  • 数値や文字列など、少量のデータを保存する場合に有効です。
  • スコープはローカルなので、他のセッションからアクセスできません。

CTE (Common Table Expressions)

  • 複雑なクエリを複数回実行する際に、中間データを保存する場合に有効です。

tempdb データベース

  • 大量のデータを一時的に保存する場合に有効です。
  • すべてのセッションからアクセスできますが、トランザクションログには記録されません。
  • データの量
DECLARE @id INT;

SET @id = 1;

SELECT @id;

CTE の使用例

WITH cte AS (
    SELECT *
    FROM AdventureWorks2019.Person.Person
)
SELECT *
FROM cte;
USE tempdb;

CREATE TABLE #temp (
    id INT,
    name VARCHAR(50)
);

INSERT INTO #temp (id, name) VALUES (1, 'John Doe');
INSERT INTO #temp (id, name) VALUES (2, 'Jane Doe');

SELECT * FROM #temp;

DROP TABLE #temp;

USE AdventureWorks2019;

sql-server temp-tables table-variable



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