クラスタリングツールの力でデータベースを監視せよ!pgMonitorとpgBadgerで実行中のクエリを手に取るように観察
PostgreSQLで実行中のクエリのステータスを取得する方法
pg_stat_activityビューを使用する
SELECT * FROM pg_stat_activity;
このクエリを実行すると、現在実行中のすべてのクエリに関する情報が表示されます。表示される列は以下の通りです。
- pid: プロセスID
- datname: データベース名
- username: ユーザー名
- query: 実行中のクエリ
- state: 実行状態 (active、idle、waitingなど)
- backend_start: クエリ実行開始時刻
- rows: 処理済み行数
- shared_blks: 共有ブロック数
- temp_blks: 臨時ブロック数
特定の条件に一致するクエリのみを表示するには、WHERE
句を使用できます。例えば、特定のユーザーが実行しているクエリのみを表示するには、次のようにクエリを記述します。
SELECT * FROM pg_stat_activity
WHERE username = '特定のユーザー名';
pg_stat_activityビューのその他の利用方法
- 特定のPIDの実行中のクエリを検出する
- 長時間実行されているクエリを特定する
- 待機状態にあるクエリを特定する
- 実行中のすべてのクエリの総数をカウントする
注意点
pg_stat_activity
ビューは、リアルタイムの情報を提供します。ただし、データベースのパフォーマンスに影響を与える可能性があるため、頻繁にクエリを実行することは避けてください。pg_stat_activity
ビューには、すべてのクエリの実行に関する情報が含まれているわけではありません。例えば、内部的に実行されるクエリは含まれていません。
PostgreSQLで実行中のクエリのステータスを取得する - サンプルコード
import psycopg2
# データベースへの接続
conn = psycopg2.connect(dbname="データベース名", user="ユーザー名", password="パスワード", host="ホスト名")
# カーソルの作成
cur = conn.cursor()
# pg_stat_activityビューからすべてのデータを取得
cur.execute("SELECT * FROM pg_stat_activity;")
# 結果のフェッチ
rows = cur.fetchall()
# 各クエリ情報を表示
for row in rows:
print("PID:", row[0])
print("データベース名:", row[1])
print("ユーザー名:", row[2])
print("クエリ:", row[3])
print("状態:", row[4])
print("実行開始時刻:", row[5])
print("クエリ実行開始時刻:", row[6])
print("処理済み行数:", row[7])
print("共有ブロック数:", row[8])
print("臨時ブロック数:", row[9])
print("----------------------------")
# データベース接続のクローズ
conn.close()
PID: 3245
データベース名: mydb
ユーザー名: postgres
クエリ: SELECT * FROM customers;
状態: active
実行開始時刻: 2024-06-23 05:34:23
クエリ実行開始時刻: 2024-06-23 05:34:23
処理済み行数: 0
共有ブロック数: 2
臨時ブロック数: 0
----------------------------
PID: 3246
データベース名: mydb
ユーザー名: appuser
クエリ: INSERT INTO orders (customer_id, product_id, quantity) VALUES (1, 20, 1);
状態: active
実行開始時刻: 2024-06-23 05:34:25
クエリ実行開始時刻: 2024-06-23 05:34:25
処理済み行数: 0
共有ブロック数: 1
臨時ブロック数: 0
----------------------------
このコードを参考に、状況に合わせて様々なクエリを実行することができます。
応用例
- 特定のユーザーが実行しているクエリのみを表示するには、次のようにコードを修正します。
cur.execute("SELECT * FROM pg_stat_activity WHERE username = '特定のユーザー名';")
cur.execute("SELECT * FROM pg_stat_activity WHERE backend_start < current_timestamp - interval '1 minute';")
cur.execute("SELECT * FROM pg_stat_activity WHERE state = 'waiting';")
cur.execute("SELECT count(*) FROM pg_stat_activity;")
pg_top
ビューは、PostgreSQLのパフォーマンスに関する様々な情報を表示するビューです。このビューには、実行中のクエリのステータスに関する情報も含まれています。
SELECT * FROM pg_top;
- xact_start: トランザクション開始時刻
- waiting: 待機時間
- cpu_time: CPU使用時間
pg_stat_activity
ビューと比較して、pg_top
ビューには以下の利点があります。
- より多くの情報が表示される:
pg_top
ビューには、pg_stat_activity
ビューにはない情報が表示されます。 - 更新頻度が高い:
pg_top
ビューはpg_stat_activity
ビューよりも更新頻度が高いため、よりリアルタイムに近い情報を得ることができます。
一方、pg_top
ビューには以下の欠点があります。
pg_stat_activity
ビューよりも複雑:pg_top
ビューはpg_stat_activity
ビューよりも複雑なため、理解するのが難しい場合があります。
EXPLAIN
コマンドは、クエリの詳細な実行計画を表示するコマンドです。この実行計画には、クエリがどのように実行されるか、どのインデックスが使用されるか、どのテーブルがスキャンされるかなどの情報が含まれています。
EXPLAIN SELECT * FROM customers;
このクエリを実行すると、customers
テーブルに対するSELECT *
クエリの詳細な実行計画が表示されます。出力例は以下の通りです。
QUERY PLAN
|-- Scan Table customers
|-- Index Heap idx_customers_pkey ON customers (id)
この出力から、customers
テーブルに対するスキャンが行われ、idx_customers_pkey
インデックスが使用されることがわかります。
EXPLAIN
コマンドは、クエリのパフォーマンスを分析するのに役立ちます。ただし、EXPLAIN
コマンドはクエリの実行を実際に実行するため、パフォーマンスに影響を与える可能性があることに注意する必要があります。
クラスタリングツールを使用する
PostgreSQLには、pgMonitor
やpgBadger
などの様々なクラスタリングツールが用意されています。これらのツールは、PostgreSQLのパフォーマンスを監視し、実行中のクエリのステータスに関する情報を提供することができます。
クラスタリングツールの利点は、pg_stat_activity
ビューやEXPLAIN
コマンドよりも使いやすいことです。一方、クラスタリングツールの欠点は、導入と設定が複雑な場合があることです。
どの方法を使用するかは、状況によって異なります。シンプルな方法で実行中のクエリのステータスを確認したい場合は、pg_stat_activity
ビューを使用するのがおすすめです。より多くの情報が必要な場合は、pg_top
ビューを使用することができます。クエリの詳細な実行計画を確認したい場合は、EXPLAIN
コマンドを使用します。パフォーマンスを監視し、問題を特定したい場合は、クラスタリングツールを使用します。
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