インデックスを活用してSQL Serverのパフォーマンスを最大限に引き出す

2024-04-02

SQL Serverのインデックス:クラスター化インデックスと非クラスター化インデックス

SQL Serverのインデックスは、テーブル内のデータの検索速度を向上させるためのデータ構造です。本記事では、2種類の主要なインデックスであるクラスター化インデックス非クラスター化インデックスについて解説します。

クラスター化インデックス

クラスター化インデックスは、テーブル内のデータを物理的にソートして格納する唯一のインデックスです。以下の特徴があります。

  • テーブルに1つのみ作成可能
  • データの物理的な順序を決定
  • データの検索速度を大幅に向上
  • 一意制約を定義可能
  • プライマリキーと密接に関連

非クラスター化インデックスは、クラスター化インデックスとは別に作成される追加のインデックスです。以下の特徴があります。

  • 特定の列の検索速度を向上

それぞれの役割

  • クラスター化インデックス:
    • データの物理的な順序を決定し、検索速度を向上
  • 非クラスター化インデックス:
    • 複数の列を組み合わせた検索も可能

インデックス作成のベストプラクティス

  • 頻繁に検索される列にインデックスを作成
  • 幅広い範囲で検索される列には、非クラスター化インデックスを作成
  • 複合インデックスを活用
  • インデックスの断片化を定期的に解消

まとめ





-- テーブル作成
CREATE TABLE dbo.Employees (
    EmployeeID INT NOT NULL PRIMARY KEY,
    FirstName VARCHAR(50) NOT NULL,
    LastName VARCHAR(50) NOT NULL,
    Department VARCHAR(50) NOT NULL,
    Salary MONEY NOT NULL
);

-- クラスター化インデックス作成
CREATE CLUSTERED INDEX IX_Employees_EmployeeID ON dbo.Employees (EmployeeID);

-- 非クラスター化インデックス作成
CREATE NONCLUSTERED INDEX IX_Employees_LastName ON dbo.Employees (LastName);

-- インデックスの使用例
-- クラスター化インデックス
SELECT * FROM dbo.Employees WHERE EmployeeID = 12345;

-- 非クラスター化インデックス
SELECT * FROM dbo.Employees WHERE LastName = 'Smith';

上記のコードは、従業員情報のテーブル dbo.Employees を作成し、クラスター化インデックスと非クラスター化インデックスを作成する例です。

  • クラスター化インデックスは EmployeeID 列に作成されており、この列に基づいてデータが物理的にソートされます。

最後の2つの SELECT ステートメントは、それぞれクラスター化インデックスと非クラスター化インデックスを使用してデータを取得する例です。

  • 上記は基本的な例であり、実際のインデックス設計はテーブルの構造や使い方によって異なります。
  • インデックスはパフォーマンスを向上させる一方、データの更新処理に負荷をかける場合があります。
  • インデックスの作成・削除は慎重に行う必要があります。



クラスター化インデックスと非クラスター化インデックスのその他の方法

インデックスの種類

  • ユニークインデックス: 一意な値のみを許可するインデックス。重複データの挿入を防ぐ。
  • フィルタリングインデックス: 特定の条件に一致するデータのみを格納するインデックス。不要なデータの検索を排除。
  • カラムストアインデックス: 列単位でデータを格納するインデックス。列単位の集計処理を高速化。
  • インデックス列の選定: 頻繁に検索される列、幅広い範囲で検索される列、結合で使用される列などにインデックスを作成。
  • 複合インデックス: 複数の列を組み合わせたインデックス。複数の列を同時に検索する場合に有効。
  • インデックスの断片化: データの更新・削除によってインデックスが断片化されると、パフォーマンスが低下する。定期的にデフラグを行う必要がある。
  • インデックスの使用状況の監視: 使用頻度の低いインデックスは削除し、不要なインデックスは作成しない。
  • インデックスの統計情報の更新: データの更新によって統計情報が古くなると、クエリプランが最適化されない。定期的に更新を行う必要がある。

クラスター化インデックスと非クラスター化インデックスは、テーブルのパフォーマンスを向上させるための重要な機能です。それぞれの特性を理解し、適切なインデックス設計と管理を行うことで、データベースの効率的な運用が可能になります。


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