SQL ServerでWHERE句で大文字小文字を区別した検索を行う方法
SQL ServerのWHERE句で大文字小文字を区別した検索を行うには、いくつかの方法があります。
- COLLATEを使用する
- LIKE演算子にESCAPEを使用する
- BINARY_CHECKSUMを使用する
詳細
COLLATEは、文字列の比較方法を指定する関数です。COLLATEを使用して、大文字小文字を区別する照合順序を指定することができます。
例:
SELECT *
FROM テーブル名
WHERE 列名 COLLATE 照合順序 = '検索文字列';
照合順序は、文字列の比較方法を定義する規則です。SQL Serverには、さまざまな照合順序が用意されています。
大文字小文字を区別する照合順序には、以下のようなものがあります。
- Latin1_General_CI_AS
- Japanese_CI_AS
- Chinese_PRC_CI_AS
LIKE演算子は、パターンマッチングを行う演算子です。LIKE演算子にESCAPEオプションを使用すると、大文字小文字を区別したパターンマッチングを行うことができます。
SELECT *
FROM テーブル名
WHERE 列名 LIKE '検索文字列' ESCAPE '\';
ESCAPEオプションは、LIKE演算子で特殊文字を使用する際に、その特殊文字としての意味をエスケープするために使用されます。
上記の例では、''文字がESCAPE文字として指定されています。そのため、検索文字列中の''文字は、特殊文字としてではなく、通常の文字として解釈されます。
BINARY_CHECKSUMは、文字列のバイナリ値に基づいてハッシュ値を生成する関数です。BINARY_CHECKSUMを使用して、大文字小文字を区別した比較を行うことができます。
SELECT *
FROM テーブル名
WHERE BINARY_CHECKSUM(列名) = BINARY_CHECKSUM('検索文字列');
BINARY_CHECKSUM関数は、文字列のバイナリ値に基づいてハッシュ値を生成します。ハッシュ値は、文字列の大文字小文字の違いによって異なる値になります。
注意事項
- COLLATEを使用する方法は、最も一般的で効率的な方法です。
- LIKE演算子にESCAPEを使用する方法は、パターンマッチングを行う場合に有効です。
- BINARY_CHECKSUMを使用する方法は、他の方法よりも処理速度が遅くなる可能性があります。
COLLATEを使用する
-- テーブル名:社員
-- 列名:氏名
-- 大文字小文字を区別して検索
SELECT *
FROM 社員
WHERE 氏名 COLLATE Latin1_General_CI_AS = '田中太郎';
-- 大文字小文字を区別せずに検索
SELECT *
FROM 社員
WHERE 氏名 COLLATE Japanese_CI_AS = '田中太郎';
LIKE演算子にESCAPEを使用する
-- テーブル名:商品
-- 列名:商品名
-- 大文字小文字を区別して検索
SELECT *
FROM 商品
WHERE 商品名 LIKE '%A%' ESCAPE '\';
-- 大文字小文字を区別せずに検索
SELECT *
FROM 商品
WHERE 商品名 LIKE '%a%' ESCAPE '\';
BINARY_CHECKSUMを使用する
-- テーブル名:顧客
-- 列名:顧客名
-- 大文字小文字を区別して検索
SELECT *
FROM 顧客
WHERE BINARY_CHECKSUM(顧客名) = BINARY_CHECKSUM('山田花子');
大文字小文字を区別した検索を行う他の方法
CASE式を使用して、文字列を大文字に変換してから比較することができます。
SELECT *
FROM テーブル名
WHERE CASE WHEN 列名 THEN UPPER(列名) END = '検索文字列';
T-SQLの組み込み関数を使用する
T-SQLには、大文字小文字を変換する関数などが用意されています。
SELECT *
FROM テーブル名
WHERE UPPER(列名) = '検索文字列';
ストアドプロシージャを使用して、大文字小文字を区別した検索を行うロジックをカプセル化することができます。
- 上記の方法を使用する場合は、パフォーマンスに注意する必要があります。
- CASE式やT-SQLの組み込み関数を使用する場合は、コードが複雑になる可能性があります。
それぞれの方法にはメリットとデメリットがあります。使用する方法は、検索条件やパフォーマンス要件などに応じて選択する必要があります。
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