SQL Server インデックスのベストプラクティス: クラスター化インデックスと非クラスター化インデックス
SQL Serverにおけるクラスター化インデックスと非クラスター化インデックスの違い
SQL Serverのインデックスは、テーブル内のデータを効率的に検索するためのデータ構造です。 主な種類として、クラスター化インデックスと非クラスター化インデックスの2つがあり、それぞれ異なる役割と特性を持っています。
クラスター化インデックス
- テーブル内のデータを物理的にソートして格納する唯一のインデックス
- テーブルの論理的な順序を決定する
- 主キー (PRIMARY KEY) が存在する場合は、デフォルトでクラスター化インデックスとして使用される
- 主キーがない場合は、UNIQUE制約を持つ列または列の組み合わせが使用される
- 1つのテーブルに1つのみ作成できる
- データの挿入、更新、削除がすべてクラスター化インデックスを通じて行われるため、その処理速度に影響を与える
- インデックス列の値に基づいてデータの検索、範囲検索、ソートが効率的に行える
- 外部キー制約の参照元テーブルに作成する必要がある
- クラスター化インデックスとは別に作成されるインデックス
- クラスター化インデックスよりも作成・更新コストが低い
- 一部の列のみを対象とするため、データ全体の順序は決定しない
- 葉ノードには、データ行へのポインタ (RID) が格納される
比較表
項目 | クラスター化インデックス | 非クラスター化インデックス |
---|---|---|
役割 | データの物理的な順序を決定 & 検索 | データの検索 |
作成数 | 1つのみ | 複数可 |
処理速度 | 影響が大きい | 影響が小さい |
作成・更新コスト | 高い | 低い |
データの順序 | 決定 | 決定しない |
葉ノード | データ | データ行へのポインタ (RID) |
例
- 商品テーブル: 主キーである商品IDに基づいてクラスター化インデックスを作成
クラスター化インデックスと非クラスター化インデックスは、それぞれ異なる役割を持つため、テーブルの構造やデータアクセス方法に合わせて適切なインデックスを選択することが重要です。
-- クラスター化インデックスの作成
CREATE TABLE Products (
ProductId INT PRIMARY KEY,
ProductName VARCHAR(50) NOT NULL,
UnitPrice MONEY NOT NULL,
CategoryID INT NOT NULL
);
CREATE CLUSTERED INDEX IX_Products_ProductId ON Products (ProductId);
-- 非クラスター化インデックスの作成
CREATE NONCLUSTERED INDEX IX_Products_ProductName ON Products (ProductName);
CREATE NONCLUSTERED INDEX IX_Products_UnitPrice ON Products (UnitPrice);
CREATE NONCLUSTERED INDEX IX_Products_CategoryID ON Products (CategoryID);
-- インデックスの使用例
SELECT * FROM Products WHERE ProductId = 1; -- クラスター化インデックスを使用
SELECT * FROM Products WHERE ProductName LIKE '%T-Shirt%'; -- 非クラスター化インデックスを使用
SELECT * FROM Products WHERE UnitPrice > 100; -- 非クラスター化インデックスを使用
SELECT * FROM Products WHERE CategoryID = 2; -- 非クラスター化インデックスを使用
上記のコードは、Products
テーブルというサンプルテーブルを作成し、クラスター化インデックスと非クラスター化インデックスを作成・使用する方法を示しています。
CREATE TABLE
ステートメントでテーブルを作成し、PRIMARY KEY
制約を指定することで、クラスター化インデックスの列を指定できます。CREATE CLUSTERED INDEX
ステートメントで、クラスター化インデックスを明示的に作成できます。SELECT
ステートメントのWHERE
句で、インデックス列を条件として指定することで、インデックスを活用した効率的な検索を実行できます。
以下は、クラスター化インデックスと非クラスター化インデックスの構造を図表で比較したものです。
ベンチマークによる比較
実際のデータとクエリを使用して、クラスター化インデックスと非クラスター化インデックスのパフォーマンスを比較することができます。
インデックス分析ツール
SQL Server Management Studio (SSMS) などのツールには、インデックスの使用状況やパフォーマンスを分析する機能があります。
専門家の意見
SQL Server に関する専門書籍やブログ記事などを参考に、クラスター化インデックスと非クラスター化インデックスの使い分けについて学ぶことができます。
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