PostgreSQLでパスワードを安全に扱うためのベストプラクティス

2024-05-26

PostgreSQLにおけるパスワードのデータ型

デフォルトの認証方式

PostgreSQLのデフォルト認証方式では、パスワードは md5 ハッシュとして格納されます。これは、元のパスワードを不可逆的な固定長文字列に変換するアルゴリズムです。つまり、ハッシュ値から元のパスワードを復元することはできません。

この方式では、パスワード列のデータ型は varchar または char である必要があります。パスワードの長さに制限はありませんが、管理上の理由から、通常は 128文字 以下に設定されます。

scram-sha-256 認証方式

PostgreSQL 9.5 以降では、より安全な scram-sha-256 認証方式を使用することもできます。この方式では、パスワードは SHA-256 ハッシュとして格納され、さらに SCRAM プロトコルを使用して暗号化されます。

scram-sha-256 認証方式を使用するには、pgcrypto 拡張モジュールをインストールする必要があります。この拡張モジュールがインストールされると、パスワード列のデータ型として password 型を使用できるようになります。

password 型は、scram-sha-256 で暗号化されたパスワードを格納するために特別に設計されています。この型を使用すると、パスワードの保存と照合を安全に行うことができます。

その他の認証方式

PostgreSQL は、PAM 認証や LDAP 認証など、その他の認証方式もサポートしています。これらの認証方式を使用する場合、パスワードのデータ型は、使用する認証メカニズムによって異なります。

chkpass モジュール

PostgreSQL には、chkpass モジュールと呼ばれる拡張モジュールもあります。このモジュールを使用すると、パスワードをより安全に格納することができます。chkpass モジュールは、パスワードをランダムなソルトを使用して暗号化し、ハッシュ値を格納します。

chkpass 型は、パスワードを安全に格納するための便利な方法ですが、デフォルトの md5 認証方式よりも処理速度が遅くなります。

PostgreSQLにおけるパスワードのデータ型は、使用する認証方式によって異なります。デフォルトの認証方式では、パスワードは md5 ハッシュとして格納されますが、より安全な scram-sha-256 認証方式を使用することもできます。また、chkpass モジュールを使用して、パスワードをより安全に格納することもできます。




    PostgreSQLにおけるパスワードのデータ型 - サンプルコード

    -- ユーザーを作成する
    CREATE USER myuser WITH PASSWORD 'mypassword';
    
    -- ユーザーのパスワードを変更する
    ALTER USER myuser WITH PASSWORD 'newpassword';
    

    このコードでは、myuser という名前のユーザーを作成し、パスワードを mypassword に設定しています。その後、ユーザーのパスワードを newpassword に変更しています。

    -- pgcrypto 拡張モジュールをインストールする
    CREATE EXTENSION pgcrypto;
    
    -- ユーザーを作成する
    CREATE USER myuser WITH PASSWORD 'mypassword';
    

    このコードでは、まず pgcrypto 拡張モジュールをインストールします。その後、myuser という名前のユーザーを作成し、パスワードを mypassword に設定しています。

    -- chkpass 拡張モジュールをインストールする
    CREATE EXTENSION chkpass;
    
    -- ユーザーを作成する
    CREATE USER myuser WITH PASSWORD 'mypassword';
    

    注記

    • 上記のコードは、PostgreSQL 9.5 以降で使用できます。
    • パスワードは、安全な場所に保存してください。



    PostgreSQLにおけるパスワードのデータ型 - その他の方法

    トリガーを使用して、パスワードの変更時にパスワードを自動的にハッシュ化することができます。これにより、パスワードを常に暗号化された状態で格納することができます。

    ビューを使用して、パスワード列を非表示にすることができます。これにより、データベースユーザーは、パスワード列に直接アクセスできなくなります。

    ローカル認証

    PostgreSQL は、PAM 認証や LDAP 認証など、さまざまなローカル認証メカニズムをサポートしています。これらの認証メカニズムを使用すると、パスワードをデータベース内に格納する必要がなくなり、セキュリティを向上させることができます。

    パスワードのセキュリティを向上させるためのベストプラクティス

    • 強力なパスワードを使用する。
    • パスワードを他の人と共有しない。
    • パスワードを安全な場所に保管する。
    • コンピュータにファイアウォールとアンチウイルスソフトウェアをインストールする。
    • ソフトウェアを最新の状態に保つ。

      database postgresql types


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