PostgreSQLでパスワードを安全に扱うためのベストプラクティス
PostgreSQLにおけるパスワードのデータ型
デフォルトの認証方式
PostgreSQLのデフォルト認証方式では、パスワードは md5 ハッシュとして格納されます。これは、元のパスワードを不可逆的な固定長文字列に変換するアルゴリズムです。つまり、ハッシュ値から元のパスワードを復元することはできません。
この方式では、パスワード列のデータ型は varchar または char である必要があります。パスワードの長さに制限はありませんが、管理上の理由から、通常は 128文字 以下に設定されます。
scram-sha-256 認証方式
PostgreSQL 9.5 以降では、より安全な scram-sha-256 認証方式を使用することもできます。この方式では、パスワードは SHA-256 ハッシュとして格納され、さらに SCRAM プロトコルを使用して暗号化されます。
scram-sha-256 認証方式を使用するには、pgcrypto 拡張モジュールをインストールする必要があります。この拡張モジュールがインストールされると、パスワード列のデータ型として password 型を使用できるようになります。
password 型は、scram-sha-256 で暗号化されたパスワードを格納するために特別に設計されています。この型を使用すると、パスワードの保存と照合を安全に行うことができます。
その他の認証方式
PostgreSQL は、PAM 認証や LDAP 認証など、その他の認証方式もサポートしています。これらの認証方式を使用する場合、パスワードのデータ型は、使用する認証メカニズムによって異なります。
chkpass モジュール
PostgreSQL には、chkpass モジュールと呼ばれる拡張モジュールもあります。このモジュールを使用すると、パスワードをより安全に格納することができます。chkpass モジュールは、パスワードをランダムなソルトを使用して暗号化し、ハッシュ値を格納します。
chkpass 型は、パスワードを安全に格納するための便利な方法ですが、デフォルトの md5 認証方式よりも処理速度が遅くなります。
PostgreSQLにおけるパスワードのデータ型は、使用する認証方式によって異なります。デフォルトの認証方式では、パスワードは md5 ハッシュとして格納されますが、より安全な scram-sha-256 認証方式を使用することもできます。また、chkpass モジュールを使用して、パスワードをより安全に格納することもできます。
PostgreSQLにおけるパスワードのデータ型 - サンプルコード
-- ユーザーを作成する
CREATE USER myuser WITH PASSWORD 'mypassword';
-- ユーザーのパスワードを変更する
ALTER USER myuser WITH PASSWORD 'newpassword';
このコードでは、myuser
という名前のユーザーを作成し、パスワードを mypassword
に設定しています。その後、ユーザーのパスワードを newpassword
に変更しています。
-- pgcrypto 拡張モジュールをインストールする
CREATE EXTENSION pgcrypto;
-- ユーザーを作成する
CREATE USER myuser WITH PASSWORD 'mypassword';
このコードでは、まず pgcrypto
拡張モジュールをインストールします。その後、myuser
という名前のユーザーを作成し、パスワードを mypassword
に設定しています。
-- chkpass 拡張モジュールをインストールする
CREATE EXTENSION chkpass;
-- ユーザーを作成する
CREATE USER myuser WITH PASSWORD 'mypassword';
注記
- 上記のコードは、PostgreSQL 9.5 以降で使用できます。
- パスワードは、安全な場所に保存してください。
PostgreSQLにおけるパスワードのデータ型 - その他の方法
トリガーを使用して、パスワードの変更時にパスワードを自動的にハッシュ化することができます。これにより、パスワードを常に暗号化された状態で格納することができます。
ビューを使用して、パスワード列を非表示にすることができます。これにより、データベースユーザーは、パスワード列に直接アクセスできなくなります。
ローカル認証
PostgreSQL は、PAM 認証や LDAP 認証など、さまざまなローカル認証メカニズムをサポートしています。これらの認証メカニズムを使用すると、パスワードをデータベース内に格納する必要がなくなり、セキュリティを向上させることができます。
パスワードのセキュリティを向上させるためのベストプラクティス
- 強力なパスワードを使用する。
- パスワードを他の人と共有しない。
- パスワードを安全な場所に保管する。
- コンピュータにファイアウォールとアンチウイルスソフトウェアをインストールする。
- ソフトウェアを最新の状態に保つ。
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