PostGISやMongoDBも?MySQL以外の選択肢:緯度経度を保存する最適なデータベース

2024-06-30

MySQLで緯度経度を保存する精度

必要な精度

緯度経度を保存する際の必要な精度は、アプリケーションによって異なります。例えば、以下のような点を考慮する必要があります。

  • 表示精度: 地図などに表示する場合、必要な精度が低い場合があります。
  • 検索精度: 緯度経度を基に検索する場合、ある程度の精度が必要です。
  • データ量: 精度を上げると、保存するデータ量が増えます。

一般的に推奨される精度

一般的には、以下の精度が推奨されています。

  • 緯度: 6桁 (小数点以下3桁)

この精度であれば、多くの場合十分な精度で緯度経度を保存できます。

データ型

緯度経度を保存するデータ型は、以下のいずれかを使用できます。

  • DECIMAL: 必要な精度を指定できます。
  • DOUBLE: 64ビット浮動小数点数を保存できます。精度が十分であれば、こちらを使用しても良いでしょう。
  • GEOMETRY: 空間データを保存するデータ型です。緯度経度以外にも、ポリゴンなどの形状を保存できます。

インデックス

緯度経度を基に検索する場合は、インデックスを作成しておくとパフォーマンスが向上します。

GeoHashは、緯度経度を基に16進数の文字列に変換する符号化方式です。GeoHashを使用すると、緯度経度を短縮して保存することができます。また、GeoHashを使用することで、近隣の緯度経度を効率的に検索することができます。

MySQL 8.0には、空間データを扱うための新機能がいくつか追加されています。例えば、以下の機能があります。

  • ST_GeFromText: 文字列から空間データを作成する関数です。
  • ST_Distance: 2つの空間データ間の距離を計算する関数です。
  • ST_Contains: ある空間データが別の空間データに含まれているかどうかを判断する関数です。

これらの新機能を使用することで、より高度な空間データ処理を行うことができます。




    MySQLで緯度経度を保存するサンプルコード

    CREATE TABLE locations (
      id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      lat DECIMAL(8,6) NOT NULL,
      lng DECIMAL(9,6) NOT NULL
    );
    
    INSERT INTO locations (name, lat, lng) VALUES
      ('東京', 35.6895, 139.6917),
      ('京都', 35.0164, 135.7577),
      ('大阪', 34.6938, 135.5022);
    
    SELECT * FROM locations;
    

    このコードは、以下のことを行います。

    1. locationsという名前のテーブルを作成します。
    2. このテーブルには、idnamelatlngという4つのカラムがあります。
    3. idカラムは主キーであり、自動的にインクリメントされます。
    4. nameカラムは、場所の名前を保存します。
    5. テーブルに3つのレコードを挿入します。
    6. テーブル内のすべてのレコードをSELECTします。

    このコードは、緯度経度をDECIMAL型で保存しています。この型は、必要な精度を指定することができます。

    GeoHashを使用する場合は、以下のコードのように変更する必要があります。

    CREATE TABLE locations (
      id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      geohash VARCHAR(23) NOT NULL
    );
    
    INSERT INTO locations (name, geohash) VALUES
      ('東京', '9q2d2z298f26b'),
      ('京都', '9q28b2z298f2'),
      ('大阪', '9q29b2z298f2');
    
    SELECT * FROM locations;
    

    このコードは、緯度経度をGeoHashに変換して保存しています。GeoHashは、16進数の文字列で表されます。

    CREATE TABLE locations (
      id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      point POINT NOT NULL
    );
    
    INSERT INTO locations (name, point) VALUES
      ('東京', ST_PointFromText('POINT(139.6917 35.6895)')),
      ('京都', ST_PointFromText('POINT(135.7577 35.0164)')),
      ('大阪', ST_PointFromText('POINT(135.5022 34.6938)'));
    
    SELECT * FROM locations;
    

    このコードは、緯度経度を空間データ型に変換して保存しています。空間データ型は、緯度経度以外にも、ポリゴンなどの形状を保存することができます。




    MySQLで緯度経度を保存するその他の方法

    ST_Geography型は、空間データ型の中でも、より多くの機能を備えたデータ型です。例えば、以下の機能があります。

    • ポリゴンのような複雑な形状を保存することができます。
    • 空間データ間の距離や角度を計算することができます。
    • 空間データに対して、様々な演算を実行することができます。
    CREATE TABLE locations (
      id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      geom ST_Geography NOT NULL
    );
    
    INSERT INTO locations (name, geom) VALUES
      ('東京', ST_GeomFromText('POLYGON((139.57, 35.68), (139.72, 35.68), (139.72, 35.73), (139.57, 35.73), (139.57, 35.68))')),
      ('京都', ST_GeomFromText('POLYGON((135.71, 35.00), (135.78, 35.00), (135.78, 35.06), (135.71, 35.06), (135.71, 35.00))')),
      ('大阪', ST_GeomFromText('POLYGON((135.45, 34.65), (135.52, 34.65), (135.52, 34.71), (135.45, 34.71), (135.45, 34.65))'));
    
    SELECT * FROM locations;
    

    RDBMS以外のデータベースを使用する

    緯度経度を保存する専用のデータベースを使用することもできます。例えば、以下のようなデータベースがあります。

    • PostGIS: PostgreSQL用の空間拡張機能です。
    • MongoDB: NoSQLデータベースですが、空間データの保存にも対応しています。
    • Redis: キー-バリューストアですが、GeoHashなどの空間データ構造をサポートしています。

    これらのデータベースは、MySQLよりも空間データ処理に特化しており、より高度な機能を提供している場合があります。

    注意事項

    緯度経度を保存する際には、以下の点に注意する必要があります。

    • 必要な精度を決定する必要があります。
    • 適切なデータ型を選択する必要があります。
    • 必要に応じて、インデックスを作成する必要があります。
    • 空間データ処理を行う場合は、適切なライブラリを使用する必要があります。

    mysql geolocation


    VALUES clause、UNNEST関数、JSON_EXTRACT関数を使った複数値の比較

    x が複数の値と等しい場所からデータを選択する方法を知りたい。解決策:以下の方法で、x が複数の値と等しい場所からデータを選択できます。IN 演算子を使用する:この例では、x の値が value1、value2、value3 のいずれかである行が選択されます。...


    わかりやすく解説! MySQLにおける符号付きと符号なし

    MySQL では、数値データ型に符号付きと符号なしの 2 種類があります。符号付きは負の値を表現できる一方、符号なしは正の値のみを表現できます。どちらを選択するかは、データの性質と用途によって異なります。符号付き負の値を表現できる主に金額、年齢、温度など負の値を含むデータに使用...


    MySQLストアドプロシージャにおける照合順序の不一致エラー:原因と解決策

    このエラーは、MySQLストアドプロシージャ内で、異なる照合順序を持つカラム同士を比較しようとした場合に発生します。具体的には、以下の2つの照合順序が該当します。utf8_unicode_ci: 大文字と小文字を区別せず、正規化されたUnicode文字を照合します。...


    1億行超のテーブルから未読記事を取得!MySQLで実現するデータベース設計

    主キーとインデックス主キーは、テーブル内の各行を一意に識別する列です。未読記事の取得には、記事IDを主キーとして使用するのが一般的です。インデックスは、特定の列に基づいてデータの検索を高速化するデータ構造です。未読記事の取得には、is_read列にインデックスを作成するのが効果的です。...


    【初心者でも安心】MySQLとMariaDBでForeignKeyを使って関連テーブルのデータを取得する方法

    前提条件このチュートリアルを実行するには、次のものが必要です。MySQL または MariaDB がインストールされているコンピュータサンプルデータを含むデータベース基本的な SQL の知識使用するテーブルこのチュートリアルでは、次の 2 つのテーブルを使用します。...


    SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



    保存方法徹底比較!MySQLデータベースにおける緯度/経度とGEOMETRY型の関係

    DOUBLE型数値型で、小数点以下の桁数を指定できます。緯度/経度の精度をある程度保ちたい場合に適しています。範囲は-1.7976931348623157E+308から1. 7976931348623157E+308までです。多くの場合、DOUBLE(9,6) (小数点以下6桁) が推奨されます。


    SQLデータベースにおける緯度経度データの保存方法

    緯度経度データは、地理的な位置を表すために使用されます。これは、住所、店舗の位置情報、旅行先の情報など、様々なデータに関連付けられます。データ型SQLデータベースに緯度経度データを保存する際には、いくつかのデータ型を使用できます。それぞれの特徴を理解し、用途に合ったものを選ぶことが重要です。


    GeoHashやWKTも解説!緯度経度データの保存方法徹底比較

    数値型で格納最も簡単な方法は、緯度と経度をそれぞれ数値型で格納する方法です。 緯度の範囲は -90. 0 度から 90. 0 度、経度の範囲は -180. 0 度から 180. 0 度であるため、必要な桁数と小数点以下の桁数を考慮して適切なデータ型を選択します。