PostgreSQLでINSERT...RETURNINGの戻り値を別のINSERTで使用する方法:代替アプローチ

2024-07-27

PostgreSQLでINSERT...RETURNINGの戻り値を別のINSERTで使用する方法

PostgreSQLのINSERT...RETURNING句で挿入された行の情報を、別のINSERTステートメントで使用することは可能です。これにより、複数のテーブルへのデータ挿入を1つのトランザクションで効率的に行うことができます。

手順

  1. INSERT...RETURNINGを使用して、挿入された行のIDなどの情報を含む結果セットを取得します。
  2. WITH句を使用して、結果セットを一時表として定義します。

-- customersテーブルに新しい顧客を挿入する
INSERT INTO customers (name, email)
VALUES ('山田 太郎', '[email protected]')
RETURNING customer_id AS new_customer_id;

-- ordersテーブルに新しい注文を挿入し、`new_customer_id`を使用する
WITH new_customer_id AS (
    INSERT INTO customers (name, email)
    VALUES ('山田 太郎', '[email protected]')
    RETURNING customer_id
)
INSERT INTO orders (customer_id, product_id, quantity)
VALUES (new_customer_id, 123, 1);
  • RETURNING句で取得できる列は、挿入対象テーブルの列のみです。式や関数などを含む複雑な値を取得することはできません。
  • WITH句を使用すると、一時表を作成してINSERTステートメント内で参照することができます。これにより、コードをより読みやすく、メンテナンスしやすくなります。
  • 上記の例は基本的な使用方法を示すものであり、実際のユースケースに応じてさまざまなバリエーションが考えられます。



-- Create two tables: customers and orders
CREATE TABLE customers (
  customer_id SERIAL PRIMARY KEY,
  name TEXT NOT NULL,
  email TEXT NOT NULL
);

CREATE TABLE orders (
  order_id SERIAL PRIMARY KEY,
  customer_id INTEGER NOT NULL REFERENCES customers(customer_id),
  product_id INTEGER NOT NULL,
  quantity INTEGER NOT NULL
);

-- Insert a new customer and get the customer ID
INSERT INTO customers (name, email)
VALUES ('John Doe', '[email protected]')
RETURNING customer_id AS new_customer_id;

-- Insert a new order using the customer ID
INSERT INTO orders (customer_id, product_id, quantity)
VALUES (new_customer_id, 123, 1);

This code first creates two tables: customers and orders. The customers table has three columns: customer_id, name, and email. The orders table has four columns: order_id, customer_id, product_id, and quantity.

Next, the code inserts a new customer into the customers table and gets the customer ID using the INSERT...RETURNING clause. The RETURNING clause returns a result set containing the customer_id of the newly inserted row.

Finally, the code inserts a new order into the orders table using the customer ID returned by the INSERT...RETURNING clause. The customer_id is used to establish a foreign key relationship between the orders and customers tables.

Explanation

  • The INSERT...RETURNING clause is used to insert a new row into the customers table and return the customer_id of the newly inserted row.
  • The RETURNING clause assigns the customer_id to a variable named new_customer_id.
  • The INSERT statement in the WITH clause inserts a new order into the orders table using the value of the new_customer_id variable.

Benefits of using INSERT...RETURNING

  • It allows you to insert data into multiple tables in a single transaction.
  • It can reduce the number of round trips to the database, which can improve performance.
  • It makes your code more readable and easier to maintain.

Additional considerations

  • The RETURNING clause can only return columns from the inserted table.
  • The RETURNING clause cannot return expressions or functions.
  • If you need to return expressions or functions, you can use a SELECT statement after the INSERT statement.



トリガーを使用する

トリガーは、データベース内のイベント(INSERT、UPDATE、DELETEなど)に応じて自動的に実行されるコードの塊です。トリガーを使用して、INSERTステートメントが実行されたときに、別のINSERTステートメントを実行することができます。

CREATE TABLE customers (
  customer_id SERIAL PRIMARY KEY,
  name TEXT NOT NULL,
  email TEXT NOT NULL
);

CREATE TABLE orders (
  order_id SERIAL PRIMARY KEY,
  customer_id INTEGER NOT NULL REFERENCES customers(customer_id),
  product_id INTEGER NOT NULL,
  quantity INTEGER NOT NULL
);

CREATE OR REPLACE FUNCTION insert_order()
RETURNS TRIGGER AS $$
BEGIN
  INSERT INTO orders (customer_id, product_id, quantity)
  VALUES (NEW.customer_id, 123, 1);
  RETURN NEW;
END $$;

CREATE TRIGGER insert_order_trigger
AFTER INSERT ON customers
FOR EACH ROW
EXECUTE PROCEDURE insert_order();

この例では、insert_order_triggerというトリガーがcustomersテーブルに作成されます。このトリガーは、customersテーブルに新しい行が挿入されると自動的に実行されます。トリガーが実行されると、insert_order()というプロシージャが呼び出されます。このプロシージャは、新しい顧客IDを使用して新しい注文をordersテーブルに挿入します。

セルフ参照テーブルを使用する

セルフ参照テーブルは、自分自身を参照するテーブルです。この方法では、最初のINSERTステートメントで生成された値を、2番目のINSERTステートメントで使用するために、セルフ参照テーブルに一時的に保存します。

CREATE TABLE customers (
  customer_id SERIAL PRIMARY KEY,
  name TEXT NOT NULL,
  email TEXT NOT NULL
);

CREATE TABLE orders (
  order_id SERIAL PRIMARY KEY,
  customer_id INTEGER NOT NULL,
  product_id INTEGER NOT NULL,
  quantity INTEGER NOT NULL
);

CREATE TABLE tmp_orders (
  customer_id INTEGER NOT NULL
);

INSERT INTO customers (name, email)
VALUES ('John Doe', '[email protected]');

INSERT INTO tmp_orders (customer_id)
SELECT currval('customers_customer_id_seq');

INSERT INTO orders (customer_id, product_id, quantity)
SELECT customer_id
FROM tmp_orders;

DROP TABLE tmp_orders;

この例では、tmp_ordersというセルフ参照テーブルが作成されます。最初のINSERTステートメントで新しい顧客がcustomersテーブルに挿入されると、currval('customers_customer_id_seq') 関数を使用して、新しく生成された顧客IDが tmp_orders テーブルに挿入されます。次に、2番目のINSERTステートメントがtmp_ordersテーブルから顧客IDを取得して、新しい注文をordersテーブルに挿入します。最後に、tmp_ordersテーブルは不要になったため、削除されます。

どちらの方法が適しているか?

どちらの方法を使用するかは、特定の状況によって異なります。トリガーを使用する方法は、より簡潔で、コードを変更する必要がほとんどないという利点があります。一方、セルフ参照テーブルを使用する方法は、より汎用的で、トリガーを使用できない状況で使用できます。

  • トリガーを使用する場合は、トリガーが予期しない副作用を引き起こさないように注意する必要があります。
  • セルフ参照テーブルを使用する場合は、テーブルが不要になったら削除するようにする必要があります。

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