MariaDBでFOR UPDATE、IGNORE、READ COMMITTED、innodb_lock_wait_timeoutを活用する

2024-04-02

Mariadb SELECT not failing on lock

MariaDBでSELECTクエリを実行時にロックが発生しても、エラーが発生せず、処理を継続する方法について解説します。

問題

MariaDBでSELECTクエリを実行時に、他のセッションがテーブルをロックしている場合、SELECTクエリはエラーが発生して実行が止まってしまいます。

解決策

以下の方法で、SELECTクエリがロックによってエラーが発生せずに処理を継続するように設定できます。

方法

FOR UPDATE オプションを使用する

SELECT クエリに FOR UPDATE オプションを追加することで、SELECTクエリが実行時にロックを獲得し、他のセッションがテーブルを更新できないようにします。

SELECT * FROM table_name FOR UPDATE;

IGNORE オプションを使用する

SELECT クエリに IGNORE オプションを追加することで、ロックによってエラーが発生しても、エラーを無視して処理を継続します。

SELECT * FROM table_name IGNORE;

READ COMMITTED 隔離レベルを使用する

MariaDBのデフォルトの隔離レベルは REPEATABLE READ です。この隔離レベルでは、他のセッションがコミットしていない変更も読み込むことができます。

READ COMMITTED 隔離レベルを設定することで、他のセッションがコミットしていない変更は読み込まなくなり、ロックによってエラーが発生する可能性が低くなります。

SET SESSION TRANSACTION ISOLATION LEVEL READ COMMITTED;

innodb_lock_wait_timeout 設定は、ロックを獲得するまで待機する時間(秒単位)を指定します。

デフォルトの値は50秒です。この値を大きくすることで、ロックを獲得するまで待機する時間を長くすることができます。

SET GLOBAL innodb_lock_wait_timeout = 100;

注意事項

  • FOR UPDATE オプションを使用すると、他のセッションがテーブルを更新できなくなるため、注意が必要です。
  • IGNORE オプションを使用すると、ロックによってデータが不整合になる可能性があります。
  • innodb_lock_wait_timeout 設定を大きくすると、ロックを獲得するまで時間がかかり、パフォーマンスが低下する可能性があります。



FOR UPDATE オプションを使用する

# テーブル `users` のすべてのレコードを取得し、ロックを獲得する
SELECT * FROM users FOR UPDATE;

# テーブル `users` の `id` が 1 のレコードを更新する
UPDATE users SET name = 'John Doe' WHERE id = 1;

# ロックを解放する
COMMIT;

IGNORE オプションを使用する

# テーブル `users` のすべてのレコードを取得する
SELECT * FROM users IGNORE;

# テーブル `users` がロックされている場合でも、エラーを無視して処理を継続する

READ COMMITTED 隔離レベルを使用する

# セッションの隔離レベルを `READ COMMITTED` に設定する
SET SESSION TRANSACTION ISOLATION LEVEL READ COMMITTED;

# テーブル `users` のすべてのレコードを取得する
SELECT * FROM users;

# 他のセッションがコミットしていない変更は読み込まない

innodb_lock_wait_timeout 設定を変更する

# ロックを獲得するまで待機する時間を 100 秒に設定する
SET GLOBAL innodb_lock_wait_timeout = 100;

# テーブル `users` のすべてのレコードを取得する
SELECT * FROM users;

# ロックを獲得するまで最大 100 秒待機する

上記のサンプルコードはあくまでも例です。実際の使用例に合わせてコードを変更する必要があります。




他の方法

GET_LOCK() 関数は、名前付きのロックを取得する関数です。

# ロックを取得する
SELECT GET_LOCK('my_lock');

# テーブル `users` のすべてのレコードを取得する
SELECT * FROM users;

# ロックを解放する
SELECT RELEASE_LOCK('my_lock');

Advisory ロックは、アプリケーション間で協調排他制御を実現するためのロックです。

# Advisory ロックを取得する
SELECT GET_LOCK('my_lock', 100);

# テーブル `users` のすべてのレコードを取得する
SELECT * FROM users;

# ロックを解放する
SELECT RELEASE_LOCK('my_lock');

ミドルウェアを使用する

MySQLdbpymysql などのミドルウェアは、自動的にロックを取得して解放する機能を提供している場合があります。

ミドルウェアを使用することで、コードを記述せずに、MariaDB SELECT not failing on lock を実現することができます。

上記の方法は、MariaDB 10.2 以降で使用できます。

  • 简单的なロックには、FOR UPDATE オプションまたは IGNORE オプションを使用するのが最も簡単です。
  • より複雑なロックには、GET_LOCK() 関数または Advisory ロックを使用する必要があります。

mariadb


【MySQL/MariaDB トラブルシューティング】"Can't create/write to file '/var/lib/mysql/aria_log_control'" エラーの解決策

このエラーは、MySQL/MariaDB サーバーが起動時に /var/lib/mysql/aria_log_control ファイルを作成または書き込みできない場合に発生します。このファイルは、Aria ストレージエンジンによって使用される重要なログ制御ファイルです。...


MariaDB: SHOW GRANTS FOR USER はテーブルレベル権限を表示しない?

MariaDB で SHOW GRANTS FOR USER コマンドを実行すると、ユーザーに付与されたデータベースレベルの権限のみが表示され、テーブルレベルの権限は表示されない。原因SHOW GRANTS FOR USER は、ユーザーに付与された データベースレベルの権限 のみを表示するように設計されています。テーブルレベル権限は、GRANT ステートメントを使用して個別に付与され、SHOW GRANTS FOR USER では表示されないためです。...


MariaDBソースインストールにおけるmy.cnfとは?

ソースからのインストール の場合、my. cnf ファイルはデフォルトで提供されません。そのため、手動で作成し、必要な設定を記述する必要があります。my. cnf ファイルの典型的な内容は次のとおりです。上記の例はほんの一例であり、必要に応じて追加設定を行うことができます。...


稼働日数の計算を自動化:UDFと生成法を活用した効率的なアプローチ

ここでは、SQLとMariaDBを使用して、2つの日付間の稼働日数を数える方法を2つの方法で詳しく説明します。方法 1:除外法この方法は、まず期間内のすべての日にちをカウントし、その後、休日と週末を除外することで稼働日数を求めます。このクエリは、以下の3つのテーブルを使用します。...


DockerでMariaDBを起動する際のエラー「Error starting mariadb」の対処法

このエラーは、MariaDB コンテナの起動に必要なファイルのパーミッションが不足していることが原因です。具体的には、以下のファイルのパーミッションが関係しています。/docker-entrypoint. sh/etc/my. cnf以下の方法で、それぞれのファイルのパーミッションを設定します。...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



MVCC vs 楽観的ロック vs 行レベルロック:MariaDBにおけるデータ競合解決のベストプラクティス

MariaDBでトランザクション処理を行う際、データ競合を避けて整合性を保つために重要なのがロック機構です。特に、行レベル読み取りロックは、読み取り操作におけるロック粒度を細分化することで、並行処理のパフォーマンスとデータ整合性のバランスを最適化する役割を担います。


MariaDB 10.5でREAD UNCOMMITTEDトランザクションがインデックス付きテーブルを更新できない?原因と解決策

MariaDB 10. 5において、インデックス付きテーブルでREAD UNCOMMITTEDトランザクションを実行する場合、更新ロックを取得できない問題が発生することがあります。この問題は、トランザクション分離レベルとインデックスの使用が複雑に絡み合った結果発生します。