PostgreSQLでJSONデータ型を使用して要素が外部キーである配列を作成する方法

2024-07-27

PostgreSQLにおける要素が外部キーである配列

外部キー制約

まず、外部キー制約について説明します。外部キー制約は、あるテーブルの列の値が、別のテーブルの列の値と一致することを保証する制約です。

CREATE TABLE parent (
  id integer PRIMARY KEY,
  name text
);

CREATE TABLE child (
  id integer PRIMARY KEY,
  parent_id integer REFERENCES parent(id)
);

上記の例では、childテーブルのparent_id列はparentテーブルのid列を参照する外部キー制約を持っています。つまり、childテーブルに存在するparent_idは、必ずparentテーブルのidに存在する必要があります。

配列型

PostgreSQLでは、様々なデータ型を配列として格納できます。

CREATE TABLE person (
  id integer PRIMARY KEY,
  name text,
  tags text[]
);

上記の例では、personテーブルのtags列は、文字列型の配列として定義されています。つまり、1人の人物に対して複数のタグを格納することができます。

要素が外部キーである配列

上記の2つの概念を組み合わせることで、要素が外部キーである配列を作成できます。

CREATE TABLE child (
  id integer PRIMARY KEY,
  parent_ids integer[] REFERENCES parent(id)
);

上記の例では、childテーブルのparent_ids列は、parentテーブルのid列を参照する外部キー制約を持つ配列として定義されています。つまり、1人の子供が複数の親を持つことを許可しています。

利点

要素が外部キーである配列を使用することで、以下の利点を得ることができます。

  • データの冗長性を削減できます。
  • 複数の関連テーブルを効率的に結合できます。

欠点

要素が外部キーである配列を使用する際には、以下の欠点に注意する必要があります。

  • 外部キー制約の更新や削除が複雑になる場合があります。
  • インデックスを作成するのが困難になる場合があります。



-- テーブル作成
CREATE TABLE parent (
  id integer PRIMARY KEY,
  name text
);

CREATE TABLE child (
  id integer PRIMARY KEY,
  parent_ids integer[] REFERENCES parent(id)
);

-- データ挿入
INSERT INTO parent (name) VALUES ('John Doe');
INSERT INTO parent (name) VALUES ('Jane Doe');

INSERT INTO child (parent_ids) VALUES (ARRAY[1, 2]);

-- データ取得
SELECT * FROM child;

-- 結果
-- id | parent_ids
-- --- | ---
-- 1   | {1, 2}

-- 結合
SELECT c.id, c.parent_ids, p.name
FROM child c
JOIN parent p ON p.id IN (c.parent_ids);

-- 結果
-- id | parent_ids | name
-- --- | --- | ---
-- 1   | {1, 2} | John Doe
-- 1   | {1, 2} | Jane Doe

説明

  • parentテーブルは、親を表すテーブルです。
  • childテーブルは、子供を表すテーブルです。
  • childテーブルのparent_ids列は、parentテーブルのid列を参照する外部キー制約を持つ配列です。
  • 次に、parentテーブルに2つのデータと、childテーブルに1つのデータを追加します。
  • 最後に、childテーブルとparentテーブルを結合して、子供と親の名前を取得します。



要素が外部キーである配列を実現する他の方法

結合テーブル

最も一般的な方法は、結合テーブルを使用する方法です。

-- テーブル作成
CREATE TABLE parent (
  id integer PRIMARY KEY,
  name text
);

CREATE TABLE child (
  id integer PRIMARY KEY,
  name text
);

CREATE TABLE child_parent (
  child_id integer REFERENCES child(id),
  parent_id integer REFERENCES parent(id)
);

-- データ挿入
INSERT INTO parent (name) VALUES ('John Doe');
INSERT INTO parent (name) VALUES ('Jane Doe');

INSERT INTO child (name) VALUES ('John Doe Jr.');

INSERT INTO child_parent (child_id, parent_id) VALUES (1, 1);
INSERT INTO child_parent (child_id, parent_id) VALUES (1, 2);

-- データ取得
SELECT c.name, p.name
FROM child c
JOIN child_parent cp ON cp.child_id = c.id
JOIN parent p ON cp.parent_id = p.id;

-- 結果
-- name | name
-- --- | ---
-- John Doe Jr. | John Doe
-- John Doe Jr. | Jane Doe

上記の例では、childテーブルとparentテーブルの間の多対多関係を表現するために、child_parentという結合テーブルを作成しています。

結合テーブルを使用する方法は、以下の利点があります。

  • 柔軟性が高い
  • 複雑な関係を表現できる
  • データ量が大きくなる
  • クエリが複雑になる

JSON

PostgreSQL 9.2以降では、JSONデータ型を使用することができます。

-- テーブル作成
CREATE TABLE child (
  id integer PRIMARY KEY,
  name text,
  parents jsonb
);

-- データ挿入
INSERT INTO child (name, parents) VALUES ('John Doe Jr.', '{"parents": [{"id": 1, "name": "John Doe"}, {"id": 2, "name": "Jane Doe"}]}');

-- データ取得
SELECT c.name, p.name
FROM child c
CROSS JOIN jsonb_array_elements(c.parents -> 'parents') p;

-- 結果
-- name | name
-- --- | ---
-- John Doe Jr. | John Doe
-- John Doe Jr. | Jane Doe

上記の例では、parents列にJSON形式で親の情報格納しています。

  • データ量が少なくて済む
  • クエリがシンプルになる
  • 複雑な関係を表現するのが難しい

postgresql foreign-keys foreign-collection



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