SQLite でプログラムライブラリを使用して挿入IDを取得する方法

2024-04-29

SQLiteで複数行挿入時の挿入IDを取得する方法

SQLiteで複数行のデータを挿入する場合、個々の行の挿入IDを取得する方法がいくつかあります。それぞれの特徴と使用方法を以下に詳しく説明します。

INSERT オペレーションの last_insert_rowid() 関数を使用する

最もシンプルな方法は、INSERT オペレーションの後に last_insert_rowid() 関数を使用して、最後に挿入された行のIDを取得する方法です。この方法は、1行ずつ挿入する場合に有効です。

-- 1行目のデータ挿入
INSERT INTO table_name (column1, column2, column3) VALUES (value1, value2, value3);
last_inserted_id = last_insert_rowid();

-- 2行目のデータ挿入
INSERT INTO table_name (column1, column2, column3) VALUES (value4, value5, value6);
another_inserted_id = last_insert_rowid();

この方法の利点は、シンプルでわかりやすいことです。一方、複数行をまとめて挿入する場合には適切ではありません。

INSERT オペレーションの RETURNING 句を使用する

SQLite version 3.26以降では、INSERT オペレーションに RETURNING 句を指定することで、挿入された行のデータを取得できます。この方法を使用すれば、複数行挿入後でも個々の行のIDを取得することができます。

INSERT INTO table_name (column1, column2, column3) VALUES (value1, value2, value3),
                             (value4, value5, value6)
RETURNING rowid;

上記の例では、rowid カラムに挿入された行のIDが返されます。返される結果は、挿入された行の順序に並んだリストになります。

INSERT ... SELECT ステートメントを使用すると、別のテーブルからデータを抽出して、新しいテーブルに挿入することができます。このステートメントには、RETURNING 句を指定して、挿入された行のIDを取得することができます。

INSERT INTO target_table (column1, column2, column3)
SELECT value1, value2, value3
FROM source_table;

-- 挿入された行のIDを取得
SELECT rowid FROM target_table;

この方法は、複雑なデータ操作を行う場合に有効です。

プログラミングライブラリを使用する

SQLite用のプログラミングライブラリを使用すれば、より高度な方法で挿入IDを取得することができます。例えば、Pythonであれば、sqlite3 ライブラリを使用して、次のように取得できます。

import sqlite3

connection = sqlite3.connect('database.db')
cursor = connection.cursor()

# 複数行のデータ挿入
data = [(value1, value2, value3), (value4, value5, value6)]
cursor.executemany('INSERT INTO table_name (column1, column2, column3) VALUES (?, ?, ?)', data)

# 挿入された行のIDを取得
inserted_ids = cursor.fetchall()

connection.commit()
connection.close()

この方法は、より柔軟な操作が可能ですが、ライブラリの使用方法を覚える必要があります。

  • シンプルでわかりやすい方法を求める場合は、INSERT オペレーションの last_insert_rowid() 関数を使用する がおすすめです。
  • 複数行をまとめて挿入し、個々の行のIDを取得したい場合は、INSERT オペレーションの RETURNING 句を使用する または INSERT ... SELECT ステートメントを使用する がおすすめです。
  • 複雑なデータ操作を行う場合は、プログラミングライブラリを使用する がおすすめです。

補足

  • 上記の方法は、SQLite version 3.26以降で使用できます。古いバージョンのSQLiteを使用している場合は、別の方法を使用する必要があります。
  • プライマリキーが自動生成される列がある場合は、挿入された行のIDはその列の値になります。



以下に、SQLite で複数行挿入時の挿入 ID を取得する 3 つの方法のサンプルコードを示します。

INSERT オペレーションの last_insert_rowid() 関数を使用する

import sqlite3

connection = sqlite3.connect('database.db')
cursor = connection.cursor()

# 1行目のデータ挿入
cursor.execute('INSERT INTO table_name (column1, column2, column3) VALUES (?, ?, ?)', (value1, value2, value3))
last_inserted_id = cursor.last_insert_rowid()
print(f'1行目の挿入 ID: {last_inserted_id}')

# 2行目のデータ挿入
cursor.execute('INSERT INTO table_name (column1, column2, column3) VALUES (?, ?, ?)', (value4, value5, value6))
another_inserted_id = cursor.last_insert_rowid()
print(f'2行目の挿入 ID: {another_inserted_id}')

connection.commit()
connection.close()

このコードでは、INSERT オペレーションを実行した後に last_insert_rowid() 関数を使用して、最後に挿入された行の ID を取得しています。

INSERT オペレーションの RETURNING 句を使用する

import sqlite3

connection = sqlite3.connect('database.db')
cursor = connection.cursor()

# 複数行のデータ挿入
cursor.execute('INSERT INTO table_name (column1, column2, column3) VALUES (?, ?, ?), (?, ?, ?)',
              (value1, value2, value3), (value4, value5, value6))

# 挿入された行の ID を取得
inserted_ids = cursor.fetchall()
for row_id in inserted_ids:
    print(f'挿入 ID: {row_id[0]}')

connection.commit()
connection.close()

このコードでは、INSERT オペレーションに RETURNING 句を指定して、挿入された行の ID を直接取得しています。

INSERT ... SELECT ステートメントを使用する

import sqlite3

connection = sqlite3.connect('database.db')
cursor = connection.cursor()

# データを別のテーブルから抽出
data = [(value1, value2, value3), (value4, value5, value6)]
cursor.executemany('INSERT INTO target_table (column1, column2, column3) VALUES (?, ?, ?)', data)

# 挿入された行の ID を取得
cursor.execute('SELECT rowid FROM target_table')
inserted_ids = cursor.fetchall()
for row_id in inserted_ids:
    print(f'挿入 ID: {row_id[0]}')

connection.commit()
connection.close()

このコードでは、INSERT ... SELECT ステートメントを使用して、別のテーブルからデータを抽出し、新しいテーブルに挿入しています。その後、SELECT ステートメントを使用して、挿入された行の ID を取得しています。

これらのコードはあくまでも例であり、状況に合わせて変更する必要があります。

  • 上記のコードは、Python 3.x を使用していることを前提としています。
  • 実際のコードでは、適切な値に置き換えてください。
  • エラー処理を実装する必要があります。



SQLiteで複数行挿入時の挿入IDを取得する方法:その他の方法

前述の方法に加えて、SQLiteで複数行挿入時の挿入IDを取得する方法はいくつかあります。以下に、2つの方法を紹介します。

トリガーを使用すると、データベースにデータが変更されたときに自動的にアクションを実行できます。この機能を利用して、挿入された行ごとにIDを取得するトリガーを作成することができます。

CREATE TRIGGER insert_id_trigger
AFTER INSERT ON table_name
FOR EACH ROW
BEGIN
    INSERT INTO id_log (row_id) VALUES (NEW.rowid);
END;

上記の例では、table_name テーブルに新しい行が挿入されるたびに、id_log テーブルにその行のIDが挿入されます。id_log テーブルを参照することで、挿入された行のIDを取得することができます。

ビューを使用すると、既存のテーブルからデータを仮想的に表示することができます。この機能を利用して、挿入された行のIDを含むビューを作成することができます。

CREATE VIEW inserted_ids AS
SELECT rowid
FROM table_name
ORDER BY rowid DESC;

上記の例では、inserted_ids という名前のビューが作成されます。このビューには、table_name テーブルに挿入された行のIDが降順で表示されます。inserted_ids ビューを参照することで、挿入された行のIDを取得することができます。

各方法の比較

方法利点欠点
INSERT ... SELECT ステートメントシンプルでわかりやすい複雑なデータ操作には不向き
プログラミングライブラリ柔軟性が高いライブラリの使用方法を覚える必要がある
トリガー自動的に挿入IDを取得できるトリガーの仕組みを理解する必要がある
ビューシンプルでわかりやすい複雑なデータ操作には不向き
  • シンプルでわかりやすい方法を求める場合は、INSERT ... SELECT ステートメント または ビューを使用する がおすすめです。
  • 自動的に挿入IDを取得したい場合は、トリガーを使用する がおすすめです。

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