SQLite FTS5 仮想テーブル:エラー「Cannot use match on SQLite FTS5 virtual table」を解決
SQLite FTS5 仮想テーブルにおける "Cannot use match on SQLite FTS5 virtual table: unable to use function MATCH in the requested context" エラーの解決方法
このエラーは、SQLite FTS5 仮想テーブルに対して MATCH
関数を使用しようとしたときに発生します。FTS5 仮想テーブルは、全文検索機能を提供する特殊なテーブルですが、MATCH
関数は従来のインデックス検索にのみ対応しており、FTS5 仮想テーブルでは使用できません。
解決策
FTS5 仮想テーブルで全文検索を行うには、FTS5 固有の検索関数を使用する必要があります。主な方法は以下の2つです。
- FTS5 固有の検索関数を使用する
FTS5 仮想テーブルには、MATCH
関数とは異なる全文検索用の関数群が用意されています。代表的な関数は以下のとおりです。
FREETEXT
: 単語またはフレーズの一致検索MATCH
: 部分一致検索NEAR
: 近接検索PHRASE
: フレーズ一致検索
これらの関数は、MATCH
関数よりも高度な検索機能を提供し、FTS5 仮想テーブルの全文検索機能を最大限に活用することができます。
- FTS5 拡張モジュールを使用する
FTS5 仮想テーブルには、全文検索機能を拡張するモジュールが用意されています。これらのモジュールを使用することで、より高度な全文検索機能を実現することができます。
代表的な拡張モジュールは以下のとおりです。
fts5_unicode61
: Unicode 6.1 文字セットへの対応fts5_stemmer
: 言語固有の形態分析機能fts5_synonym
: 類義語検索機能
これらのモジュールは、個別にインストールして設定する必要があります。
例
以下は、FTS5 固有の検索関数 FREETEXT
を使用して全文検索を行う例です。
SELECT * FROM my_fts5_table WHERE FREETEXT(title, '全文検索');
このクエリは、my_fts5_table
テーブルの title
列に "全文検索" という単語またはフレーズが含まれるすべてのレコードを返します。
上記以外にも、エラーメッセージの詳細情報や、使用しているライブラリやフレームワークによって解決方法が異なる場合もあります。詳細な情報が必要な場合は、エラーメッセージの詳細情報や、使用しているライブラリやフレームワークに関する情報を提供してください。
SQLite FTS5 仮想テーブルにおける全文検索のサンプルコード
このサンプルコードでは、SQLite FTS5 仮想テーブルを使用して全文検索を行う方法を紹介します。
コード
import sqlite3
# データベース接続
conn = sqlite3.connect('my_database.db')
cursor = conn.cursor()
# FTS5 仮想テーブルの作成
cursor.execute('''
CREATE VIRTUAL TABLE my_fts5_table USING FTS5(title, body);
''')
# データ挿入
cursor.execute('''
INSERT INTO my_fts5_table (title, body) VALUES (?, ?);
''', ('全文検索のサンプル', 'この文書は全文検索のサンプルコードを示しています。'))
# 全文検索
cursor.execute('''
SELECT * FROM my_fts5_table WHERE FREETEXT(title, '全文検索');
''')
# 検索結果の取得
results = cursor.fetchall()
# 検索結果の表示
for row in results:
print(row)
# データベース切断
conn.close()
解説
このコードは以下の処理を実行します。
sqlite3
モジュールをインポートします。my_database.db
という名前のデータベースに接続します。my_fts5_table
という名前の FTS5 仮想テーブルを作成します。このテーブルには、title
とbody
という2つの列があります。- サンプルデータを
my_fts5_table
テーブルに挿入します。 - 検索結果を取得します。
- データベース接続を切断します。
ポイント
CREATE VIRTUAL TABLE
ステートメントを使用して、FTS5 仮想テーブルを作成します。FREETEXT
関数を使用して、全文検索を行います。fetchall()
メソッドを使用して、検索結果を取得します。
応用例
このサンプルコードは、以下のような用途に使用できます。
- ブログ記事やニュース記事などの全文検索
- 商品名や商品説明の全文検索
- 顧客サポートにおけるドキュメント検索
注意事項
このサンプルコードはあくまでも一例であり、実際の用途に合わせて変更する必要があります。また、FTS5 仮想テーブルは、従来のインデックス検索よりも処理速度が遅いため、大量のデータを扱う場合は注意が必要です。
SQLite FTS5 仮想テーブルで全文検索を行うその他の方法
MATCH オペレータを使用する
FTS5 仮想テーブルでは、MATCH
オペレータを使用して全文検索を行うこともできます。ただし、MATCH
オペレータは FREETEXT
関数よりも古い方法であり、FREETEXT
関数よりも機能が制限されています。
SELECT * FROM my_fts5_table WHERE title MATCH '全文検索';
カスタムトークナイザを使用する
FTS5 仮想テーブルは、デフォルトのトークナイザを使用してテキストをトークンに分割します。ただし、このデフォルトのトークナイザは、すべての言語に適しているわけではありません。特定の言語に合わせた全文検索を行う場合は、カスタムトークナイザを使用する必要があります。
カスタムトークナイザを作成するには、CREATE TOKENIZER
ステートメントを使用します。詳細については、SQLite FTS5 ドキュメントを参照してください。
外部全文検索エンジンを使用する
SQLite FTS5 は、軽量で使いやすい全文検索エンジンですが、高度な全文検索機能を必要とする場合は、外部の全文検索エンジンを使用することもできます。
代表的な外部全文検索エンジンは以下のとおりです。
- Lucene
- Elasticsearch
- Sphinx
これらの全文検索エンジンは、FTS5 よりも高度な機能を提供していますが、設定や管理が複雑になる場合があります。
サブクエリを使用する
FTS5 仮想テーブルは、サブクエリを使用してより複雑な検索を実行することもできます。
たとえば、以下のクエリは、title
列に "全文検索" という単語またはフレーズが含まれる、かつ body
列に "サンプル" という単語が含まれるすべてのレコードを返します。
SELECT * FROM my_fts5_table WHERE title MATCH '全文検索' AND body MATCH 'サンプル';
ファジー検索を行う
FTS5 仮想テーブルは、ファジー検索を使用して、類似する単語やフレーズを含むレコードを検索することもできます。
ファジー検索を行うには、FUZZY
オペレータを使用します。
SELECT * FROM my_fts5_table WHERE title FUZZY '全文検索';
SQLite FTS5 仮想テーブルは、SQLite における強力な全文検索機能を提供します。上記の方法を参考に、具体的なニーズに合った方法を選択してください。
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