SQL Server 2008 で Do-While ループを擬似的に実現する
SQL Server 2008 における Do-While ループ
Do-While ループは、指定した条件が真である限り、一連のステートメントを繰り返し実行するループ構造です。SQL Server 2008 では、ネイティブな Do-While ループ構文は提供されていませんが、WHILE ループと EXISTS 句を組み合わせることで、擬似的な Do-While ループを実現することができます。
構文
DECLARE @counter INT = 1;
WHILE EXISTS (
SELECT 1
FROM dbo.YourTable
WHERE ID = @counter
)
BEGIN
-- ループ内で実行するステートメント
UPDATE dbo.YourTable
SET ColumnValue = @counter
WHERE ID = @counter;
-- カウンタをインクリメント
SET @counter = @counter + 1;
END;
解説
- 最初に、カウンタ変数
@counter
を 1 に初期化します。 - WHILE ループを開始します。
- EXISTS 句を使用して、
dbo.YourTable
テーブル内にID
が@counter
と一致するレコードが存在するかどうかを確認します。 - レコードが存在する限り、ループ内で実行するステートメントを実行します。
- ループ内で、
dbo.YourTable
テーブル内のID
が@counter
と一致するレコードのColumnValue
列を@counter
の値に更新します。 - WHILE ループの条件が偽になるまで、3 から 6 のステップを繰り返します。
例
上記のコードは、dbo.YourTable
テーブル内のすべてのレコードの ColumnValue
列を 1 から 10 までに更新します。
注意事項
- Do-While ループは、無限ループになる可能性があるため、注意して使用する必要があります。
- ループ内で更新を行う場合は、トランザクションを使用してデータの一貫性を保つ必要があります。
- WHILE ループよりも、FOR ループや CURSOR を使用した方が効率的な場合が多いです。
代替方法
Do-While ループは、SQL Server 2008 でネイティブにサポートされていませんが、WHILE ループと EXISTS 句を組み合わせることで擬似的に実現することができます。ただし、無限ループになる可能性や効率面の問題があるため、注意して使用する必要があります。
SQL Server 2008 での Do-While ループのサンプルコード
DECLARE @counter INT = 1;
WHILE @counter <= 10
BEGIN
IF @counter % 2 = 0
BEGIN
PRINT @counter;
END;
SET @counter = @counter + 1;
END;
@counter
が 10 以下である限り、ループを継続します。@counter
が 2 で割り切れるかどうかを確認します。- 2 で割り切れる場合、
@counter
の値をコンソールに表示します。 - 2 から 6 のステップを
@counter
が 10 になるまで繰り返します。
例:Customers テーブル内の顧客の名前と注文数を表示
DECLARE @customerId INT = 1;
WHILE EXISTS (
SELECT 1
FROM Customers
WHERE CustomerID = @customerId
)
BEGIN
SELECT CustomerName, COUNT(*) AS OrderCount
FROM Orders
WHERE CustomerID = @customerId;
SET @customerId = @customerId + 1;
END;
Customers
テーブル内にCustomerID
が@customerId
と一致するレコードが存在する限り、ループを継続します。Orders
テーブルからCustomerID
が@customerId
と一致するレコードのCustomerName
列とOrderID
列の個数をカウントし、結果をコンソールに表示します。- 3 から 5 のステップを
Customers
テーブル内のすべてのレコードが処理されるまで繰り返します。
- 上記のサンプルコードはあくまでも例であり、実際の用途に合わせて変更する必要があります。
SQL Server 2008 で Do-While ループを実現する他の方法
1 REPEAT...UNTIL ループ
DECLARE @counter INT = 1;
REPEAT
BEGIN
-- ループ内で実行するステートメント
UPDATE dbo.YourTable
SET ColumnValue = @counter
WHERE ID = @counter;
-- カウンタをインクリメント
SET @counter = @counter + 1;
END
UNTIL NOT EXISTS (
SELECT 1
FROM dbo.YourTable
WHERE ID = @counter
);
- REPEAT...UNTIL ループは、指定した条件が偽になるまで、一連のステートメントを繰り返し実行します。
- 上記のコードでは、
dbo.YourTable
テーブル内にID
が@counter
と一致するレコードが存在する限り、ループ内で実行するステートメントを実行します。
WHILE ループと GOTO 構文を組み合わせることで、擬似的な Do-While ループを実現することもできます。
DECLARE @counter INT = 1;
label_start:
BEGIN
-- ループ内で実行するステートメント
UPDATE dbo.YourTable
SET ColumnValue = @counter
WHERE ID = @counter;
-- カウンタをインクリメント
SET @counter = @counter + 1;
END;
IF NOT EXISTS (
SELECT 1
FROM dbo.YourTable
WHERE ID = @counter
)
BEGIN
GOTO label_end;
END;
GOTO label_start;
label_end:
- label_start ラベルにジャンプします。
- レコードが存在しない場合、label_end ラベルにジャンプし、ループを終了します。
3 カーソル
カーソルを使用して、dbo.YourTable
テーブル内のすべてのレコードを繰り返し処理することができます。
DECLARE @cursor CURSOR FOR
SELECT ID
FROM dbo.YourTable;
OPEN @cursor;
FETCH NEXT FROM @cursor
INTO @id;
WHILE @@FETCH_STATUS = 0
BEGIN
-- ループ内で実行するステートメント
UPDATE dbo.YourTable
SET ColumnValue = @id
WHERE ID = @id;
FETCH NEXT FROM @cursor
INTO @id;
END;
CLOSE @cursor;
DEALLOCATE @cursor;
- 最初に、
dbo.YourTable
テーブル内のすべてのレコードを返すカーソル@cursor
を宣言します。 - カーソルを開きます。
- カーソルから次のレコードの
ID
を@id
変数に格納します。 - @@FETCH_STATUS 変数が 0 である限り、ループを継続します。
ループの代替方法
1 FOR ループ
FOR ループは、指定した範囲内のすべての値を繰り返し処理するのに適しています。
DECLARE @counter INT;
FOR @counter = 1 TO 10
BEGIN
--
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