中級者向け:FORループを使いこなして、SQL Serverのデータ更新を自動化

2024-04-02

SQL Server における FOR ループ構文

構文

FOR <loop_variable> IN (<start_value>, <end_value>)
BEGIN
  -- ループ内で実行する処理
END

各要素の説明

  • <loop_variable>: ループ変数。ループ内で使用する変数です。
  • <start_value>: 開始値。ループの開始値を指定します。
  • BEGIN: ループ処理の開始を示すキーワードです。

以下の例では、1 から 10 までの数字を出力する FOR ループを示します。

FOR i IN (1, 10)
BEGIN
  SELECT i;
END

この例では、i というループ変数を使い、1 から 10 までの値を順番に出力しています。

FOR ループは、さまざまな処理に利用できます。以下は、FOR ループの応用例です。

  • テーブルの全レコードを処理する
  • 特定の条件に合致するレコードを検索する
  • 集計処理を行う
  • データの更新・削除を行う

注意点

FOR ループを使用する際には、以下の点に注意する必要があります。

  • ループ変数は、DECLARE ステートメントで事前に宣言する必要があります。
  • 開始値と終了値は、同じデータ型である必要があります。
  • ループ処理内で、ループ変数を変更することは可能です。
  • 無限ループにならないように、ループ条件を正しく設定する必要があります。



DECLARE @table_name VARCHAR(50)
SET @table_name = 'Customers'

DECLARE @cursor CURSOR
SET @cursor = CURSOR FOR
SELECT *
FROM @table_name

OPEN @cursor

FETCH NEXT FROM @cursor
WHILE @@FETCH_STATUS = 0
BEGIN
  SELECT * FROM @cursor
  FETCH NEXT FROM @cursor
END

CLOSE @cursor
DEALLOCATE @cursor

このコードでは、Customers テーブルの全レコードを処理し、各レコードの内容を出力しています。

DECLARE @product_name VARCHAR(50)
SET @product_name = 'Product A'

DECLARE @cursor CURSOR
SET @cursor = CURSOR FOR
SELECT *
FROM Products
WHERE ProductName = @product_name

OPEN @cursor

FETCH NEXT FROM @cursor
WHILE @@FETCH_STATUS = 0
BEGIN
  SELECT * FROM @cursor
  FETCH NEXT FROM @cursor
END

CLOSE @cursor
DEALLOCATE @cursor

このコードでは、Products テーブルから ProductNameProduct A であるレコードを検索し、そのレコードの内容を出力しています。

DECLARE @total_sales INT
SET @total_sales = 0

DECLARE @cursor CURSOR
SET @cursor = CURSOR FOR
SELECT SalesAmount
FROM Orders

OPEN @cursor

FETCH NEXT FROM @cursor
WHILE @@FETCH_STATUS = 0
BEGIN
  SET @total_sales = @total_sales + SalesAmount
  FETCH NEXT FROM @cursor
END

CLOSE @cursor
DEALLOCATE @cursor

SELECT @total_sales AS TotalSales

このコードでは、Orders テーブルの SalesAmount 列の合計値を計算しています。

DECLARE @cursor CURSOR
SET @cursor = CURSOR FOR
SELECT *
FROM Customers

OPEN @cursor

FETCH NEXT FROM @cursor
WHILE @@FETCH_STATUS = 0
BEGIN
  UPDATE Customers
  SET LastName = 'Smith'
  WHERE CustomerID = @CustomerID
  FETCH NEXT FROM @cursor
END

CLOSE @cursor
DEALLOCATE @cursor

このコードでは、Customers テーブルの LastName 列を Smith に更新しています。

FOR ループは、SQL Server で繰り返し処理を行うための便利な構文です。さまざまな処理に利用できるため、覚えておくと便利です。

サンプルコードを参考に、FOR ループを活用してさまざまな処理を行ってみてください。




FOR ループ以外の繰り返し処理方法

DECLARE @i INT
SET @i = 1

WHILE @i <= 10
BEGIN
  SELECT @i;
  SET @i = @i + 1
END

WHILE ループは、条件が真である限り処理を繰り返します。

REPEAT
  SELECT i;
  SET i = i + 1;
UNTIL i > 10;

REPEAT ループは、UNTIL ステートメントで指定された条件が真になるまで処理を繰り返します。

DECLARE @cursor CURSOR
SET @cursor = CURSOR FOR
SELECT *
FROM Customers

OPEN @cursor

FETCH NEXT FROM @cursor
WHILE @@FETCH_STATUS = 0
BEGIN
  SELECT * FROM @cursor
  FETCH NEXT FROM @cursor
END

CLOSE @cursor
DEALLOCATE @cursor

CURSOR は、テーブルのレコードを順番に処理するための方法です。

WHILE EXISTS (SELECT * FROM Customers)
BEGIN
  SELECT * FROM Customers
  DELETE FROM Customers
END

WHILE EXISTS は、指定されたテーブルにレコードが存在する限り処理を繰り返します。

  • 処理内容がシンプルで、ループ回数が決まっている場合は、FOR ループが最も効率的です。
  • 処理内容が複雑で、ループ回数が決まっていない場合は、WHILE ループや REPEAT ループを使用します。
  • テーブルのレコードを順番に処理する必要がある場合は、CURSOR を使用します。
  • 特定の条件を満たすレコードを処理する必要がある場合は、WHILE EXISTS を使用します。

FOR ループ以外にも、SQL Server で繰り返し処理を行う方法はいくつかあります。それぞれの方法の特徴を理解し、処理内容や状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。


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