SQL Serverで発生する「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーの解決方法
SQL Serverで発生する「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーについて
このエラーは、INSERT
や UPDATE
ステートメントで、挿入または更新しようとしているデータが、カラムの最大長を超えている場合に発生します。
原因
このエラーが発生する主な原因は、以下の2つです。
- 挿入または更新しようとしているデータが、カラムの最大長を超えている。
- データ型が正しく設定されていない。
解決方法
このエラーを解決するには、以下の方法を試してください。
データの長さを確認する
まず、挿入または更新しようとしているデータの長さを確認します。データの長さは、LEN()
関数を使用して確認できます。
SELECT LEN(column_name) FROM table_name WHERE condition;
カラムの最大長を確認する
次に、カラムの最大長を確認します。カラムの最大長は、INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS
ビューを使用して確認できます。
SELECT COLUMN_NAME, DATA_TYPE, CHARACTER_MAXIMUM_LENGTH
FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS
WHERE TABLE_NAME = 'table_name';
挿入または更新しようとしているデータの長さが、カラムの最大長を超えている場合は、データの長さを調整する必要があります。データの長さを調整するには、以下の方法があります。
- データの一部を削除する。
- データを別のカラムに分割する。
- データ型を、より大きなデータ型に変更する。
データ型が正しく設定されていない場合も、このエラーが発生することがあります。データ型が正しく設定されていることを確認します。
このエラーが発生した場合、エラーメッセージに表示される情報も参考にしてください。エラーメッセージには、エラーが発生したカラムやテーブルなどの情報が表示されます。
補足
このエラーは、SQL Server 以外にも、MySQL や PostgreSQL などの他のデータベースでも発生することがあります。
この情報は参考用であり、予告なく変更されることがあります。
USE AdventureWorks2019;
GO
DECLARE @name VARCHAR(50);
SET @name = 'This is a very long name that will be truncated.';
INSERT INTO Person.Contact (FirstName)
VALUES (@name);
このコードを実行すると、以下のエラーメッセージが表示されます。
Msg 8152, Level 16, State 1, Line 1
文字列またはバイナリ データが切り捨てられます。
変換先データ型 'varchar' の長さ 50 は、ソース データの长度 62 を超えています。
このエラーを解決するには、@name
変数の値の長さを 50 文字以下にする必要があります。
USE AdventureWorks2019;
GO
DECLARE @name VARCHAR(50);
SET @name = 'This is a shorter name that will not be truncated.';
INSERT INTO Person.Contact (FirstName)
VALUES (@name);
このコードを実行すると、エラーは発生せず、データが正常に挿入されます。
以下のコードは、UPDATE
ステートメントで「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーが発生する例です。
USE AdventureWorks2019;
GO
DECLARE @name VARCHAR(50);
SET @name = 'This is a very long name that will be truncated.';
UPDATE Person.Contact
SET FirstName = @name
WHERE BusinessEntityID = 1;
Msg 8152, Level 16, State 1, Line 1
文字列またはバイナリ データが切り捨てられます。
変換先データ型 'varchar' の長さ 50 は、ソース データの长度 62 を超えています。
USE AdventureWorks2019;
GO
DECLARE @name VARCHAR(50);
SET @name = 'This is a shorter name that will not be truncated.';
UPDATE Person.Contact
SET FirstName = @name
WHERE BusinessEntityID = 1;
「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーは、データの長さがカラムの最大長を超えている場合に発生します。このエラーを解決するには、データの長さを調整するか、カラムの最大長を変更する必要があります。
「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーは、挿入または更新しようとしているデータが、カラムの最大長を超えている場合に発生します。
上記の方法に加えて、以下の方法も検討できます。
データ型を変更することで、カラムの最大長を拡張できます。例えば、VARCHAR(50)
型のカラムを VARCHAR(MAX)
型に変更すると、最大長が 2,147,483,647 文字まで拡張されます。
データ圧縮を使用することで、データの長さを削減できます。例えば、TEXT
型のカラムに対して、ZLIB
圧縮を使用すると、データの長さを約 50% 削減できます。
データを別テーブルに格納する
データが長すぎる場合は、別テーブルに格納することを検討できます。例えば、顧客情報テーブルに住所情報が含まれている場合、住所情報は別のテーブルに格納し、顧客情報テーブルには住所情報の ID のみを格納できます。
ストアドプロシージャを使用することで、エラー処理をより柔軟に行うことができます。例えば、ストアドプロシージャ内でデータの長さをチェックし、エラーが発生した場合は、エラーメッセージを表示したり、別の処理を実行したりできます。
どの方法を選択するかは、状況によって異なります。データの長さ、データ型、パフォーマンス要件などを考慮して、最適な方法を選択する必要があります。
USE AdventureWorks2019;
GO
ALTER TABLE Person.Contact
ALTER COLUMN FirstName VARCHAR(MAX);
データ圧縮を使用する
USE AdventureWorks2019;
GO
ALTER TABLE Person.Contact
ALTER COLUMN Address COMPRESS ZLIB;
USE AdventureWorks2019;
GO
CREATE TABLE Person.Address (
AddressID INT NOT NULL IDENTITY(1, 1),
AddressLine1 VARCHAR(MAX),
AddressLine2 VARCHAR(MAX),
City VARCHAR(50),
State VARCHAR(2),
PostalCode VARCHAR(10),
);
ALTER TABLE Person.Contact
ADD AddressID INT NULL;
GO
INSERT INTO Person.Address (AddressLine1, AddressLine2, City, State, PostalCode)
VALUES ('123 Main Street', 'Suite 100', 'Anytown', 'CA', '91234');
UPDATE Person.Contact
SET AddressID = 1;
ストアドプロシージャを使用する
USE AdventureWorks2019;
GO
CREATE PROCEDURE dbo.InsertPersonContact
(
@FirstName VARCHAR(MAX),
@LastName VARCHAR(50),
@Email VARCHAR(50)
)
AS
BEGIN
IF LEN(@FirstName) > 50
BEGIN
RAISERROR('FirstName is too long.', 16, 1);
END
INSERT INTO Person.Contact (FirstName, LastName, Email)
VALUES (@FirstName, @LastName, @Email);
END
GO
EXEC dbo.InsertPersonContact 'This is a very long name that will be truncated.', 'Doe', '[email protected]';
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