SQL Serverで発生する「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーの解決方法

2024-04-02

SQL Serverで発生する「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーについて

このエラーは、INSERTUPDATE ステートメントで、挿入または更新しようとしているデータが、カラムの最大長を超えている場合に発生します。

原因

このエラーが発生する主な原因は、以下の2つです。

  • 挿入または更新しようとしているデータが、カラムの最大長を超えている。
  • データ型が正しく設定されていない。

解決方法

このエラーを解決するには、以下の方法を試してください。

データの長さを確認する

まず、挿入または更新しようとしているデータの長さを確認します。データの長さは、LEN() 関数を使用して確認できます。

SELECT LEN(column_name) FROM table_name WHERE condition;

カラムの最大長を確認する

次に、カラムの最大長を確認します。カラムの最大長は、INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS ビューを使用して確認できます。

SELECT COLUMN_NAME, DATA_TYPE, CHARACTER_MAXIMUM_LENGTH
FROM INFORMATION_SCHEMA.COLUMNS
WHERE TABLE_NAME = 'table_name';

挿入または更新しようとしているデータの長さが、カラムの最大長を超えている場合は、データの長さを調整する必要があります。データの長さを調整するには、以下の方法があります。

  • データの一部を削除する。
  • データを別のカラムに分割する。
  • データ型を、より大きなデータ型に変更する。

データ型が正しく設定されていない場合も、このエラーが発生することがあります。データ型が正しく設定されていることを確認します。

このエラーが発生した場合、エラーメッセージに表示される情報も参考にしてください。エラーメッセージには、エラーが発生したカラムやテーブルなどの情報が表示されます。

補足

このエラーは、SQL Server 以外にも、MySQL や PostgreSQL などの他のデータベースでも発生することがあります。

この情報は参考用であり、予告なく変更されることがあります。




USE AdventureWorks2019;

GO

DECLARE @name VARCHAR(50);

SET @name = 'This is a very long name that will be truncated.';

INSERT INTO Person.Contact (FirstName)
VALUES (@name);

このコードを実行すると、以下のエラーメッセージが表示されます。

Msg 8152, Level 16, State 1, Line 1
文字列またはバイナリ データが切り捨てられます。
変換先データ型 'varchar' の長さ 50 は、ソース データの长度 62 を超えています。

このエラーを解決するには、@name 変数の値の長さを 50 文字以下にする必要があります。

USE AdventureWorks2019;

GO

DECLARE @name VARCHAR(50);

SET @name = 'This is a shorter name that will not be truncated.';

INSERT INTO Person.Contact (FirstName)
VALUES (@name);

このコードを実行すると、エラーは発生せず、データが正常に挿入されます。

以下のコードは、UPDATE ステートメントで「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーが発生する例です。

USE AdventureWorks2019;

GO

DECLARE @name VARCHAR(50);

SET @name = 'This is a very long name that will be truncated.';

UPDATE Person.Contact
SET FirstName = @name
WHERE BusinessEntityID = 1;
Msg 8152, Level 16, State 1, Line 1
文字列またはバイナリ データが切り捨てられます。
変換先データ型 'varchar' の長さ 50 は、ソース データの长度 62 を超えています。
USE AdventureWorks2019;

GO

DECLARE @name VARCHAR(50);

SET @name = 'This is a shorter name that will not be truncated.';

UPDATE Person.Contact
SET FirstName = @name
WHERE BusinessEntityID = 1;

「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーは、データの長さがカラムの最大長を超えている場合に発生します。このエラーを解決するには、データの長さを調整するか、カラムの最大長を変更する必要があります。




「文字列またはバイナリデータが切り捨てられます」エラーは、挿入または更新しようとしているデータが、カラムの最大長を超えている場合に発生します。

上記の方法に加えて、以下の方法も検討できます。

データ型を変更することで、カラムの最大長を拡張できます。例えば、VARCHAR(50) 型のカラムを VARCHAR(MAX) 型に変更すると、最大長が 2,147,483,647 文字まで拡張されます。

データ圧縮を使用することで、データの長さを削減できます。例えば、TEXT 型のカラムに対して、ZLIB 圧縮を使用すると、データの長さを約 50% 削減できます。

データを別テーブルに格納する

データが長すぎる場合は、別テーブルに格納することを検討できます。例えば、顧客情報テーブルに住所情報が含まれている場合、住所情報は別のテーブルに格納し、顧客情報テーブルには住所情報の ID のみを格納できます。

ストアドプロシージャを使用することで、エラー処理をより柔軟に行うことができます。例えば、ストアドプロシージャ内でデータの長さをチェックし、エラーが発生した場合は、エラーメッセージを表示したり、別の処理を実行したりできます。

どの方法を選択するかは、状況によって異なります。データの長さ、データ型、パフォーマンス要件などを考慮して、最適な方法を選択する必要があります。

USE AdventureWorks2019;

GO

ALTER TABLE Person.Contact
ALTER COLUMN FirstName VARCHAR(MAX);

データ圧縮を使用する

USE AdventureWorks2019;

GO

ALTER TABLE Person.Contact
ALTER COLUMN Address COMPRESS ZLIB;
USE AdventureWorks2019;

GO

CREATE TABLE Person.Address (
  AddressID INT NOT NULL IDENTITY(1, 1),
  AddressLine1 VARCHAR(MAX),
  AddressLine2 VARCHAR(MAX),
  City VARCHAR(50),
  State VARCHAR(2),
  PostalCode VARCHAR(10),
);

ALTER TABLE Person.Contact
ADD AddressID INT NULL;

GO

INSERT INTO Person.Address (AddressLine1, AddressLine2, City, State, PostalCode)
VALUES ('123 Main Street', 'Suite 100', 'Anytown', 'CA', '91234');

UPDATE Person.Contact
SET AddressID = 1;

ストアドプロシージャを使用する

USE AdventureWorks2019;

GO

CREATE PROCEDURE dbo.InsertPersonContact
(
  @FirstName VARCHAR(MAX),
  @LastName VARCHAR(50),
  @Email VARCHAR(50)
)
AS
BEGIN

  IF LEN(@FirstName) > 50
  BEGIN
    RAISERROR('FirstName is too long.', 16, 1);
  END

  INSERT INTO Person.Contact (FirstName, LastName, Email)
  VALUES (@FirstName, @LastName, @Email);

END
GO

EXEC dbo.InsertPersonContact 'This is a very long name that will be truncated.', 'Doe', '[email protected]';

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