【MySQLプログラミング】FIND_IN_SETとINの使い分けでクエリを効率化!サンプルコードで分かりやすく解説

2024-05-17

MySQL における FIND_IN_SET()IN() は、どちらも列の値が特定のリストに含まれているかどうかを判断するために使用される関数です。 しかし、それぞれ異なる動作と利点があるため、状況に応じて適切な関数を選択することが重要です。

関数の概要

  • FIND_IN_SET(): 指定された列の値が、カンマ区切りの文字列リストに含まれているかどうかを調べます。

主な違い

  • 入力形式:
    • FIND_IN_SET():
      • 第1引数: 検索対象の列
      • 第2引数: カンマ区切りの文字列リスト
    • IN():
    • 検索方法:
      • FIND_IN_SET(): リスト内の要素と一致するかどうかを個別に調べます。 一致する要素が見つかった時点で、その要素のインデックスを返します。 一致する要素がない場合は、0 を返します。
      • IN(): リスト内のすべての値と一致するかどうかを調べます。 一致する値が見つかったら、真 (TRUE) を返します。 一致する値が見つからない場合は、偽 (FALSE) を返します。
    • パフォーマンス:
      • 用途:
        • FIND_IN_SET():
          • 列の値がカンマ区切りの文字列リストに格納されている場合に使用されます。
          • リスト内の要素の順序が重要である場合に使用されます。
          • リスト内の要素のインデックスを取得したい場合に使用されます。

      例 1: FIND_IN_SET() の使用

      SELECT * FROM users WHERE hobbies FIND_IN_SET('音楽', hobbies);
      

      このクエリは、hobbies 列に "音楽" という文字列を含むすべてのユーザーを選択します。

      例 2: IN() の使用

      SELECT * FROM products WHERE category IN ('電子機器', '家電');
      

      このクエリは、category 列が "電子機器" または "家電" のいずれかの値を持つすべての製品を選択します。

      結論

      FIND_IN_SET()IN() は、それぞれ異なる用途に適した関数です。 状況に応じて適切な関数を選択することで、より効率的なクエリを作成することができます。




        例 1: ユーザーテーブルの例

        この例では、users テーブルに idnamehobbies の 3 つの列があると仮定します。 hobbies 列には、カンマ区切りの文字列リストが格納されています。

        CREATE TABLE users (
          id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
          name VARCHAR(255) NOT NULL,
          hobbies VARCHAR(255) NOT NULL
        );
        
        INSERT INTO users (name, hobbies) VALUES
          ('田中 太郎', '読書, 音楽, 映画'),
          ('佐藤 花子', '料理, 旅行, スポーツ'),
          ('鈴木 健太', 'プログラミング, ゲーム, アニメ');
        
        SELECT * FROM users WHERE hobbies FIND_IN_SET('音楽', hobbies);
        

        結果:

        idnamehobbies
        1田中 太郎読書, 音楽, 映画
        2佐藤 花子料理, 旅行, スポーツ
        CREATE TABLE products (
          id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
          name VARCHAR(255) NOT NULL,
          category VARCHAR(255) NOT NULL
        );
        
        INSERT INTO products (name, category) VALUES
          ('iPhone', '電子機器'),
          ('テレビ', '家電'),
          ('ノートパソコン', '電子機器'),
          ('自転車', 'スポーツ用品');
        
        SELECT * FROM products WHERE category IN ('電子機器', '家電');
        
        idnamecategory
        1iPhone電子機器
        2テレビ家電
        3ノートパソコン電子機器

        例 4: 複数の値を含むリスト

        SELECT * FROM users WHERE hobbies IN ('音楽', '映画');
        
        idnamehobbies
        1田中 太郎読書, 音楽, 映画
        3鈴木 健太プログラミング, ゲーム, アニメ

        例 5: NULL 値の処理

        FIND_IN_SET()IN() は、NULL 値を異なる方法で処理します。

        • FIND_IN_SET(): 検索対象の列またはリストの要素が NULL の場合、NULL を返します。
        • IN(): 検索対象の列が NULL の場合、一致しません。 リストの要素が NULL の場合は、その要素は比較から除外されます。
        INSERT INTO users (name, hobbies) VALUES
          ('山田 麗子', NULL);
        
        SELECT * FROM users WHERE hobbies FIND_IN_SET('音楽', hobbies);
        
        idnamehobbies
        1田中 太郎読書, 音楽, 映画
        2佐藤 花子料理, 旅行, スポーツ
        3鈴木 健太プログラミング, ゲーム, アニメ
        4山田 麗子NULL
        SELECT * FROM users WHERE hobbies IN ('音楽', '映画');
        
        idnamehobbies
        1田中 太郎読書, 音楽, 映画
        2佐藤 花子料理, 旅行, スポーツ
        3鈴木 健太プログラミング, ゲーム, アニメ



        MySQL における FIND_IN_SET() と IN() 以外の代替方法

        LIKE 演算子は、パターンマッチングに使用される演算子です。 ワイルドカード文字 (%) を使用して、部分一致や複数文字の一致を検索することができます。

        例:

        SELECT * FROM users WHERE hobbies LIKE '%音楽%';
        

        JSON 型

        MySQL 5.7以降では、JSON 型を使用して、構造化データを格納することができます。 JSON 型を使用すると、列の値をネストされたオブジェクトまたは配列として格納することができます。

        CREATE TABLE users (
          id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
          name VARCHAR(255) NOT NULL,
          interests JSON NOT NULL
        );
        
        INSERT INTO users (name, interests) VALUES
          ('田中 太郎', JSON_ARRAY('読書', '音楽', '映画')),
          ('佐藤 花子', JSON_ARRAY('料理', '旅行', 'スポーツ')),
          ('鈴木 健太', JSON_ARRAY('プログラミング', 'ゲーム', 'アニメ'));
        
        SELECT * FROM users WHERE JSON_CONTAINS(interests, '音楽');
        

        正規表現

        MySQL 8.0以降では、正規表現を使用して、より複雑なパターンマッチングを実行することができます。

        SELECT * FROM users WHERE hobbies REGEXP '[[:space:]]音楽[[:space:]]';
        

        ユーザー定義関数

        複雑なロジックが必要な場合は、ユーザー定義関数 (UDF) を作成することができます。

        CREATE FUNCTION is_music_lover(hobbies VARCHAR(255))
        RETURNS BOOLEAN
        BEGIN
          DECLARE music_regex REGEXP DEFAULT '^.*音楽.*$';
          RETURN REGEXP_LIKE(hobbies, music_regex);
        END;
        
        SELECT * FROM users WHERE is_music_lover(hobbies);
        

        FIND_IN_SET()IN() は、一般的な用途には適していますが、より効率的または適切な代替方法がいくつかあります。 状況に応じて適切な方法を選択することで、より良いパフォーマンスと柔軟性を獲得することができます。


        mysql


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