SQLにおけるGROUP BYクエリでレコード数を取得する方法

2024-07-27

SQLのGROUP BY句は、レコードを列の値に基づいてグループ化し、集計情報を取得するために使用されます。この機能とCOUNT集計関数を組み合わせることで、各グループにおけるレコード数を効率的に取得することができます。

基本的な構文

SELECT 列名, COUNT(*) AS 件数
FROM テーブル名
GROUP BY 列名;

解説

  • SELECT: 取得したい列を指定します。ここでは、グループ化対象の列(列名)と、レコード数を示す列名(件数)を指定します。
  • COUNT(*): 各グループにおけるレコード数をカウントします。*はすべての列を対象にカウントすることを意味します。
  • FROM: 集計対象のテーブルを指定します。
  • GROUP BY: レコードをグループ化する列を指定します。

以下の例では、customersテーブルのcountry列に基づいて顧客をグループ化し、各国の顧客数をカウントします。

SELECT country, COUNT(*) AS customer_count
FROM customers
GROUP BY country;

結果

国名顧客数
日本120
アメリカ80
中国50

応用例

  • 特定の条件に合致するレコードの数をカウントする
  • グループごとの最大値、最小値、平均値などを取得する
  • 複数の列でグループ化する
  • GROUP BY句で指定した列は、SELECT句で指定する必要があります。
  • 複数の列でグループ化する場合には、カンマ区切りで列名を列挙します。
  • HAVING句を使用することで、グループ化条件をさらに絞り込むことができます。



SELECT country, COUNT(*) AS customer_count
FROM customers
GROUP BY country;
国名顧客数
日本120
アメリカ80
中国50

例2:注文ステータスごとに注文数をカウント

この例では、ordersテーブルのstatus列に基づいて注文をグループ化し、各ステータスの注文数をカウントします。

SELECT status, COUNT(*) AS order_count
FROM orders
GROUP BY status;
ステータス注文数
処理待ち50
発送済み30
キャンセル20

例3:商品カテゴリごとに売上金額の合計と平均値を取得

この例では、productsテーブルとorder_itemsテーブルを結合し、商品カテゴリごとに売上金額の合計と平均値を取得します。

SELECT c.category_name, SUM(oi.quantity * oi.unit_price) AS total_sales,
  AVG(oi.quantity * oi.unit_price) AS average_sales
FROM products p
JOIN order_items oi ON p.product_id = oi.product_id
JOIN categories c ON p.category_id = c.category_id
GROUP BY c.category_name;
カテゴリ名売上合計平均売上
衣類1000005000
書籍800004000
電子機器1200006000

説明

  • 上記の例はほんの一例です。GROUP BY句は、様々な集計処理に活用できます。
  • 集計関数以外にも、MIN(), MAX(), AVG() などの関数を使用することができます。
  • 複数の条件でグループ化したり、集計結果をさらに絞り込んだりすることもできます。



方法

  1. サブクエリを使用する

    サブクエリを使用して、レコード数を算出する列を個別に取得し、後で手動で合計することができます。この方法は柔軟性がありますが、複雑になりやすく、読みにくいコードになる可能性があります。

    例:

    SELECT COUNT(*) AS total_count
    FROM (
        SELECT *
        FROM customers
    ) AS customer_data;
    
  2. ウィンドウ関数を使用する

    最近のSQLバージョンには、ウィンドウ関数と呼ばれる便利な機能が導入されています。ウィンドウ関数は、特定の行グループ内のレコード数など、集計処理を直接行うことができます。この方法は、簡潔で読みやすいコードを作成できますが、古いバージョンのSQLでは使用できない場合があります。

    SELECT country, COUNT(*) OVER (PARTITION BY country) AS customer_count
    FROM customers;
    
  3. 集計関数とWHERE句を使用する

    一部のデータベースでは、COUNT関数とWHERE句を組み合わせて、特定の条件に合致するレコード数を取得することができます。この方法はシンプルですが、複雑な条件には適していない場合があります。

    SELECT COUNT(*) AS customer_count
    FROM customers
    WHERE country = '日本';
    
  4. DISTINCT句を使用する

    DISTINCT句を使用して、重複するレコードを除外したレコード数を取得することができます。この方法は、ID列などの一意な列をカウントする場合に有効です。

    SELECT COUNT(DISTINCT customer_id) AS customer_count
    FROM orders;
    

それぞれの方法の比較

方法長所短所適した用途
サブクエリ柔軟性が高い複雑で読みにくい特殊な集計処理が必要な場合
ウィンドウ関数簡潔で読みやすい古いバージョンのSQLでは使用できない最新のバージョンのSQLを使用している場合
集計関数とWHERE句シンプル複雑な条件には適していない基本的な条件でレコード数をカウントする場合
DISTINCT句重複を排除できる一意な列をカウントする場合にのみ有効
  • 上記以外にも、レコード数を取得する方法はいくつかあります。
  • それぞれの方法には長所と短所があるため、状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。
  • 複雑な集計処理が必要な場合は、サブクエリやウィンドウ関数を活用することが有効です。
  • シンプルなレコード数のカウントであれば、集計関数とWHERE句やDISTINCT句を使用する方が効率的です。

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