PostgreSQLでレコードを一意に識別する方法:複合主キーが最強とは限らない

2024-06-25

PostgreSQLにおける複合主キー:複数列でレコードを一意に識別する方法

PostgreSQLでは、複数の列を組み合わせた複合主キーを使用して、テーブル内のレコードを一意に識別することができます。これは、単一列の主キーでは不十分な場合に役立ちます。

例えば、顧客テーブルがあるとします。このテーブルには、顧客ID、名前、住所などの情報が含まれています。顧客IDを主キーとして使用することはできますが、複数の顧客が同じ名前を持つ可能性があるため、これは最善の方法ではありません。

そこで、顧客IDと名前を組み合わせた複合主キーを使用することができます。これにより、各顧客を一意に識別することができます。

複合主キーを定義するには、CREATE TABLEステートメントを使用します。構文は以下の通りです。

CREATE TABLE table_name (
  column1 data_type,
  column2 data_type,
  ...,
  PRIMARY KEY (column1, column2, ...)
);
CREATE TABLE customers (
  customer_id INT PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  address VARCHAR(255)
);

この例では、customer_idname列を組み合わせた複合主キーが定義されています。

複合主キーを使用する利点は次のとおりです。

  • 複数の列に基づいてレコードを効率的に検索できます。
  • データの整合性を保ちやすくなります。
  • 複数の列でレコードを結合しやすくなります。

複合主キーの注意点

複合主キーを使用する際には、次の点に注意する必要があります。

  • 使用する列は、一意でNULL値であってはいけません。
  • 複数の列で構成されるため、インデックスを作成する際には注意が必要です。

複合主キーは、PostgreSQLでレコードを一意に識別するための強力なツールです。複数の列に基づいてレコードを検索したり、データの整合性を保ったりする必要がある場合は、複合主キーの使用を検討してください。




    PostgreSQLにおける複合主キー:サンプルコード

    この例では、顧客IDと名前を組み合わせた複合主キーを持つ顧客テーブルを作成します。

    CREATE TABLE customers (
      customer_id INT NOT NULL,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      address VARCHAR(255),
      PRIMARY KEY (customer_id, name)
    );
    

    例2:注文テーブル

    CREATE TABLE orders (
      order_id INT NOT NULL,
      product_id INT NOT NULL,
      quantity INT NOT NULL,
      order_date DATE NOT NULL,
      PRIMARY KEY (order_id, product_id)
    );
    
    CREATE TABLE students (
      student_id INT NOT NULL,
      course_id INT NOT NULL,
      grade INT NOT NULL,
      PRIMARY KEY (student_id, course_id)
    );
    

    これらの例は、複合主キーがどのように使用できるかを示すほんの一例です。複合主キーは、さまざまな状況で使用することができます。

    複合主キーの使用方法に関するヒント

    • 複数の列に基づいてレコードを頻繁に検索または結合する必要がある場合は、複合主キーを使用します。
    • データの整合性を保ちたい場合は、複合主キーを使用します。
    • 複合主キーを使用すると、テーブルの更新と削除が複雑になる場合があります。



    PostgreSQLにおける複合主キーの代替方法

    サロゲートキーは、人工的に生成された一意の列です。この列は、テーブル内の他の列とは関係ありませんが、各レコードを一意に識別するために使用されます。

    利点

    • インデックスの作成と管理が簡単です。

    欠点

    • データベースの意味がわかりにくくなります。
    • アプリケーションでサロゲートキーを生成するロジックを実装する必要があります。
    CREATE TABLE customers (
      customer_id INT PRIMARY KEY,
      name VARCHAR(255) NOT NULL,
      address VARCHAR(255)
    );
    

    この例では、customer_id列がサロゲートキーとして使用されています。

    部分主キーと外部キーを使用して、複数の列でレコードを識別することができます。部分主キーは、テーブル内の複数の列で構成される主キーです。外部キーは、別のテーブルの主キーを参照する列です。

      • 複合主キーよりも複雑です。
      • インデックスの作成と管理が複雑になる場合があります。
      CREATE TABLE customers (
        customer_id INT PRIMARY KEY,
        name VARCHAR(255) NOT NULL,
        address VARCHAR(255)
      );
      
      CREATE TABLE orders (
        order_id INT PRIMARY KEY,
        customer_id INT NOT NULL REFERENCES customers(customer_id),
        product_id INT NOT NULL,
        quantity INT NOT NULL,
        order_date DATE NOT NULL
      );
      

      この例では、customersテーブルのcustomer_id列が部分主キーとして使用されています。ordersテーブルのcustomer_id列は、customersテーブルのcustomer_id列を参照する外部キーです。

      一意性制約を使用して、列の値が重複しないようにすることができます。ただし、一意性制約は、NULL値を許可する点に注意する必要があります。

      • シンプルな方法で列の値の一意性を保証できます。
      • 複合主キーほど強力ではありません。
      • NULL値を許可するため、データの整合性を保ちにくい場合があります。
      CREATE TABLE customers (
        customer_id INT NOT NULL,
        name VARCHAR(255) NOT NULL UNIQUE,
        address VARCHAR(255)
      );
      

      この例では、customersテーブルのname列に一意性制約が設定されています。

      複合主キーは、PostgreSQLでレコードを一意に識別する最も一般的な方法ですが、必ずしも最良の方法とは限りません。状況に応じて、サロゲートキー、部分主キーと外部キー、一意性制約などの代替方法を検討する必要があります。


        postgresql database-design primary-key


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