ON DUPLICATE KEY IGNORE と INSERT IGNORE の違いを分かりやすく解説

2024-04-02

MySQLのON DUPLICATE KEY IGNOREについて

ON DUPLICATE KEY IGNOREは、MySQLのINSERTステートメントで使用されるオプションです。このオプションを指定すると、重複するキーを持つ行が挿入された場合、その行は無視され、エラーが発生しません

動作

ON DUPLICATE KEY IGNOREを指定したINSERTステートメントが実行されると、以下の処理が行われます。

  1. 挿入しようとしている行のキーが、テーブル内にすでに存在するかどうかをチェックします。
  2. キーが存在する場合、その行は無視されます。

INSERT INTO users (id, name) VALUES (1, 'John Doe') ON DUPLICATE KEY IGNORE;

この例では、usersテーブルにidが1の行がすでに存在する場合、その行は無視され、エラーは発生しません。

注意事項

  • ON DUPLICATE KEY IGNOREを使用すると、重複するキーを持つ行が挿入されないため、データの整合性が損なわれる可能性があります。
  • ON DUPLICATE KEY IGNOREは、INSERTステートメントでのみ使用できます。UPDATEステートメントでは使用できません。

補足

  • ON DUPLICATE KEY IGNOREINSERT IGNOREの違い
  • ON DUPLICATE KEY IGNORE: 重複するキーを持つ行は無視され、エラーは発生しません。
  • INSERT IGNORE: 重複するキーを持つ行は無視され、エラーも発生しません。ただし、AUTO_INCREMENT列の値は増加します。
  • データの整合性が重要である場合は、ON DUPLICATE KEY IGNOREを使用するべきです。
  • データの整合性よりもパフォーマンスが重要である場合は、INSERT IGNOREを使用するべきです。
INSERT INTO users (id, name) VALUES (1, 'John Doe') ON DUPLICATE KEY UPDATE name = 'Jane Doe';



-- テーブルusersを作成
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255)
);

-- 重複するキーを持つ行を挿入
INSERT INTO users (name) VALUES ('John Doe');
INSERT INTO users (name) VALUES ('John Doe');

-- 重複するキーを持つ行は無視され、エラーは発生しない
INSERT INTO users (name) VALUES ('John Doe') ON DUPLICATE KEY IGNORE;

-- テーブルusersの内容を確認
SELECT * FROM users;

-- 結果
-- id | name
-- --- | ---
-- 1 | John Doe
-- 2 | John Doe

INSERT IGNOREを使用する例

-- テーブルusersを作成
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255)
);

-- 重複するキーを持つ行を挿入
INSERT INTO users (name) VALUES ('John Doe');
INSERT INTO users (name) VALUES ('John Doe');

-- 重複するキーを持つ行は無視され、エラーは発生しない
INSERT IGNORE INTO users (name) VALUES ('John Doe');

-- テーブルusersの内容を確認
SELECT * FROM users;

-- 結果
-- id | name
-- --- | ---
-- 1 | John Doe
-- 2 | John Doe
-- 3 | John Doe

ON DUPLICATE KEY UPDATEを使用する例

-- テーブルusersを作成
CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255)
);

-- 重複するキーを持つ行を挿入
INSERT INTO users (name) VALUES ('John Doe');

-- 重複するキーを持つ行が存在する場合、その行を更新
INSERT INTO users (id, name) VALUES (1, 'Jane Doe') ON DUPLICATE KEY UPDATE name = 'Jane Doe';

-- テーブルusersの内容を確認
SELECT * FROM users;

-- 結果
-- id | name
-- --- | ---
-- 1 | Jane Doe

これらのサンプルコードは、MySQLのON DUPLICATE KEY IGNOREオプションの使用方法を理解するのに役立ちます。




ON DUPLICATE KEY IGNORE 以外の方法

UNIQUE 制約を列に設定すると、その列に重複する値を持つ行を挿入できなくなります。

CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) UNIQUE
);

この例では、usersテーブルのname列にUNIQUE 制約を設定しています。このため、name列に同じ値を持つ行を挿入しようとすると、エラーが発生します。

CHECK 制約を使用して、列の値が特定の条件を満たしていることを確認できます。

CREATE TABLE users (
  id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) CHECK (name <> 'John Doe')
);

INSERT ... SELECTを使用して、別のテーブルからデータを選択して挿入することができます。

INSERT INTO users (id, name)
SELECT id, name
FROM other_table
WHERE name NOT IN (SELECT name FROM users);

この例では、other_tableテーブルからusersテーブルにデータを選択して挿入しています。ただし、name列にすでに存在する値は挿入されません。

アプリケーション側で処理を行うことで、重複するキーを持つ行を処理することができます。

  • 重複するキーを持つ行を事前にチェックする
  • データの整合性が重要である場合は、UNIQUE 制約またはCHECK 制約を使用するべきです。
  • アプリケーション側で処理を行う必要がある場合は、アプリケーション側で処理を行うべきです。

mysql


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