InnoDBストレージエンジンで全テーブルを削除する際の注意点
MySQLで外部キー制約を無視して全テーブルを削除する方法
MySQLでDROP TABLE
コマンドを実行する際、外部キー制約によって参照されているテーブルを削除しようとすると、エラーが発生します。
このエラーを回避するために、以下の2つの方法で外部キー制約を無視して全テーブルを削除することができます。
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=0
オプションを使用するDROP TABLE IF EXISTS
コマンドを使用する
- MySQL コマンドラインツールまたはMySQL WorkbenchなどのGUIツールに接続します。
- 以下のコマンドを実行して、外部キー制約チェックを無効にします。
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=0;
DROP TABLE *;
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=1;
DROP TABLE IF EXISTS *;
注意事項:
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=0
オプションを使用すると、外部キー制約の整合性が失われる可能性があります。DROP TABLE IF EXISTS
コマンドは、存在しないテーブルを削除しようとしてもエラーが発生しません。- これらのコマンドを実行する前に、必ずデータベースのバックアップを取っておいてください。
補足:
innodb
ストレージエンジンを使用している場合、innodb_file_per_table
オプションが有効になっていると、DROP TABLE
コマンドはテーブルデータだけでなく、テーブルファイルも削除します。innodb_buffer_pool_size
の値を大きく設定しておくと、DROP TABLE
コマンドの実行速度が向上します。
-- 外部キー制約チェックを無効にする
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=0;
-- 全テーブルを削除する
DROP TABLE *;
-- 外部キー制約チェックを再度有効にする
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=1;
-- 存在するテーブルのみを削除する
DROP TABLE IF EXISTS *;
- これらのサンプルコードは、テスト環境でのみ実行してください。
方法3: TRUNCATE TABLE コマンドを使用する
TRUNCATE TABLE
コマンドは、テーブルのデータをすべて削除しますが、テーブル構造は保持します。外部キー制約は無視されます。
TRUNCATE TABLE *;
TRUNCATE TABLE
コマンドは、ロールバックできない操作です。TRUNCATE TABLE
コマンドは、テーブルの自動採番カラムの値をリセットしません。
方法4: スクリプトを使用する
以下のスクリプトを使用して、外部キー制約を無視して全テーブルを削除することができます。
#!/usr/bin/env mysql
# データベースに接続
USE database_name;
# 外部キー制約チェックを無効にする
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=0;
# 全テーブルを取得
SELECT table_name
FROM information_schema.tables
WHERE table_type = 'BASE TABLE';
# 各テーブルを削除
FOR table_name IN (SELECT table_name FROM information_schema.tables WHERE table_type = 'BASE TABLE');
DO
DROP TABLE table_name;
END FOR;
# 外部キー制約チェックを再度有効にする
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=1;
- 上記のスクリプトは、MySQL 5.7 以降で使用できます。
- スクリプトの動作を変更するには、
SELECT
ステートメントとFOR
ループを編集することができます。
- 迅速に全テーブルを削除したい場合は、方法1または方法3を使用します。
mysql foreign-keys innodb