【SQL Server】重複もOK!UNION ALLで結合したデータをORDER BYで美しく整列
SQL Server で UNION ALL と ORDER BY を使う方法
SQL Server において、UNION ALL と ORDER BY を組み合わせることは、複数のクエリの結果を結合し、ソートされた状態で表示するために役立ちます。しかし、ORDER BY 句をどこに配置するかによって結果が大きく異なるため、注意が必要です。
解説
ORDER BY を UNION ALL の後に配置する
最も一般的な方法は、すべての SELECT ステートメントを実行してから、UNION ALL の後に ORDER BY 句を配置することです。この場合、ORDER BY 句は UNION ALL で結合されたすべての行に適用されます。
SELECT *
FROM table1
UNION ALL
SELECT *
FROM table2
ORDER BY 列名;
例:
社員テーブル (employee_table) と部署テーブル (department_table) を結合し、社員名を昇順にソートして表示する例
SELECT e.employee_name, d.department_name
FROM employee_table AS e
UNION ALL
SELECT m.manager_name, '管理職'
FROM manager_table AS m
ORDER BY employee_name;
サブクエリを使用する
より柔軟な方法として、ORDER BY 句を含むサブクエリを使用する方法があります。この場合、ORDER BY 句は サブクエリ内の結果のみに適用されます。
SELECT *
FROM (
SELECT *
FROM table1
UNION ALL
SELECT *
FROM table2
) AS tmp
ORDER BY 列名;
上記と同じ例をサブクエリで表現
SELECT *
FROM (
SELECT e.employee_name, d.department_name
FROM employee_table AS e
UNION ALL
SELECT m.manager_name, '管理職'
FROM manager_table AS m
) AS tmp
ORDER BY employee_name;
注意点
- UNION ALL は重複行を保持するため、ORDER BY 句で重複行を処理する必要はありません。
- 各 SELECT ステートメントの列名とデータ型が一致する必要があります。
- ORDER BY 句で使用する列は、すべての SELECT ステートメントに存在する必要があります。
-- 社員テーブルと部署テーブルを結合し、社員名を昇順にソートして表示
SELECT e.employee_name, d.department_name
FROM employee_table AS e
UNION ALL
SELECT m.manager_name, '管理職'
FROM manager_table AS m
ORDER BY employee_name;
-- 上記と同じクエリをサブクエリで表現
SELECT *
FROM (
SELECT e.employee_name, d.department_name
FROM employee_table AS e
UNION ALL
SELECT m.manager_name, '管理職'
FROM manager_table AS m
) AS tmp
ORDER BY employee_name;
説明
UNION ALL
を使用して、2 つのテーブルのデータを結合しています。ORDER BY
句を UNION ALL の後に配置 することで、結合されたすべての行をソートしています。- サブクエリを使用する場合は、
ORDER BY
句を サブクエリ内に配置 する必要があります。
補足
- この例では、
employee_name
列を使用してソートしていますが、任意の列でソートできます。
SQL Server で UNION ALL と ORDER BY を組み合わせるその他の方法
CTE (Common Table Expression) を使用する
CTE を使用すると、複雑なクエリをより読みやすく、モジュール化することができます。
-- WITH を使用して CTE を定義
WITH combined_data AS (
SELECT *
FROM employee_table AS e
UNION ALL
SELECT m.manager_name, '管理職'
FROM manager_table AS m
)
SELECT *
FROM combined_data
ORDER BY employee_name;
ビューを使用する
頻繁に使用するクエリをビューとして保存することで、コードの冗長性を減らし、保守性を向上させることができます。
-- 結合とソートをビューとして定義
CREATE VIEW combined_employee_data AS
SELECT e.employee_name, d.department_name
FROM employee_table AS e
UNION ALL
SELECT m.manager_name, '管理職'
FROM manager_table AS m;
-- ビューを使用して結果を表示
SELECT *
FROM combined_employee_data
ORDER BY employee_name;
RANK()
関数を使用して、各行に順位を割り当て、その順位に基づいてソートすることができます。
-- RANK() 関数を使用して順位を割り当てる
SELECT e.employee_name, d.department_name,
RANK() OVER (ORDER BY employee_name) AS employee_rank
FROM employee_table AS e
UNION ALL
SELECT m.manager_name, '管理職',
RANK() OVER (ORDER BY employee_name) AS employee_rank
FROM manager_table AS m
ORDER BY employee_rank;
- 上記の方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。
- CTE は、複雑なクエリをよりわかりやすくするのに役立ちますが、ビューほどパフォーマンスが優れない場合があります。
- ビューは、コードの冗長性を減らし、保守性を向上させることができますが、CTE ほど柔軟ではありません。
RANK()
関数は、順位に基づいてソートするのに役立ちますが、他の方法よりも複雑になる可能性があります。
最良の方法を選択
最良の方法を選択するには、クエリの要件と状況を考慮する必要があります。
- シンプルでわかりやすい方法が必要な場合は、ORDER BY を UNION ALL の後に配置 するのが一般的です。
- より複雑なクエリを処理する場合は、CTE またはビュー を使用するとよいでしょう。
- 順位に基づいてソートする必要がある場合は、RANK() 関数 を使用することができます。
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