.NET と SQL Server 2005 での SQL Identity (autonumber) の注意点

2024-04-08

.NET, SQL, SQL Server 2005 における「SQL Identity (autonumber) はトランザクションロールバックでも増加する」

.NET と SQL Server 2005 を使用する場合、IDENTITY カラム(自動採番)は、トランザクションがロールバックされても値が増加します。これは、IDENTITY カラムの値が、データ挿入の成功 여부와関係なく、一意に生成されるためです。

影響

この動作は、いくつかの影響を与えます。

  • データの不整合: ロールバックされたトランザクションによって生成された ID は、データベースに残ります。これは、データの不整合につながる可能性があります。

解決策

この問題を解決するには、以下の方法があります。

  • SCOPE_IDENTITY 関数を使用: SCOPE_IDENTITY 関数は、現在のトランザクション内で最後に生成された IDENTITY 値を取得します。この値を使用して、関連するデータの挿入を確実に実行できます。
  • トランザクションログを使用: トランザクションログを使用して、ロールバックされたトランザクションによって生成された ID を特定できます。これらの ID は、データベースから削除する必要があります。

補足

  • 上記の解決策は、.NET と SQL Server 2005 に特化したものではありません。他のデータベースプラットフォームでも同様の動作が発生する可能性があります。
  • 特定の状況に最適な解決策は、要件によって異なります。



using System;
using System.Data.SqlClient;

namespace SqlIdentityAutonumber
{
    class Program
    {
        static void Main(string[] args)
        {
            // データベース接続文字列
            string connectionString = "Data Source=localhost;Initial Catalog=Test;Integrated Security=True";

            // SqlConnection オブジェクトを作成
            using (SqlConnection connection = new SqlConnection(connectionString))
            {
                // SqlCommand オブジェクトを作成
                using (SqlCommand command = new SqlCommand("INSERT INTO dbo.TestTable (Name) VALUES (@name)", connection))
                {
                    // パラメータを追加
                    command.Parameters.AddWithValue("@name", "Test");

                    // トランザクションを開始
                    connection.Open();
                    SqlTransaction transaction = connection.BeginTransaction();

                    try
                    {
                        // INSERT コマンドを実行
                        command.ExecuteNonQuery();

                        // トランザクションをコミット
                        transaction.Commit();
                    }
                    catch (Exception ex)
                    {
                        // トランザクションをロールバック
                        transaction.Rollback();

                        // エラー処理
                        Console.WriteLine(ex.Message);
                    }
                }
            }
        }
    }
}

このコードを実行すると、TestTable テーブルに新しいレコードが挿入されます。しかし、トランザクションがロールバックされた場合でも、IDENTITY カラムの値は増加します。

注意: このコードは、サンプルコードとしてのみ使用してください。本番環境で使用するには、適切なエラー処理とロギングを追加する必要があります。




シーケンスを使用する

シーケンスは、データベースによって生成される一意の値の連続です。シーケンスを使用して、IDENTITY カラムの代わりに値を生成することができます。

GUID を使用する

GUID は、128 ビットのランダムな値です。GUID を使用して、IDENTITY カラムの代わりに値を生成することができます。

カスタムロジックを使用して、独自の ID 生成アルゴリズムを実装することができます。

それぞれの方法のメリットとデメリット

方法メリットデメリット
SCOPE_IDENTITY 関数簡単で使いやすいトランザクション内でしか使用できない
@@IDENTITY 変数複数の接続で使用できるトランザクションがコミットされるまで値が確定しない
トランザクションログロールバックされた ID を特定できる複雑で時間がかかる
シーケンス確実に一意の値を生成できるデータベースプラットフォームによって実装が異なる
GUID衝突の可能性が低い16 バイトと比較的大容量
カスタムロジック柔軟性が高い開発とテストが複雑

最適な方法は、要件と制約によって異なります。


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