OFFSET句とFETCH FIRST n ROWS ONLYを使ったページング処理

2024-04-07

Oracleでページング処理を行う方法

概要

このページング処理を実現するには、いくつかの方法があります。

  • ROWNUM疑似列: Oracle独自の疑似列であるROWNUMを使用して、表示するデータ行を指定する方法です。
  • OFFSET句: SQL標準のOFFSET句を使用して、データの開始位置を指定する方法です。
  • FETCH FIRST n ROWS ONLY: SQL標準のFETCH FIRST n ROWS ONLY句を使用して、取得するデータの最大行数を指定する方法です。
  • ストアドプロシージャ: PL/SQLを使用してストアドプロシージャを作成し、ページング処理を実装する方法です。

各方法の詳細

ROWNUM疑似列は、各データ行に自動的に割り当てられる番号です。この番号を使用して、表示するデータ行を指定することができます。

SELECT *
FROM employees
WHERE ROWNUM BETWEEN 1 AND 10;

上記の例では、従業員テーブルの最初の10件が取得されます。

OFFSET句は、データの開始位置を指定するために使用されます。

SELECT *
FROM employees
ORDER BY salary
OFFSET 10 ROWS
FETCH NEXT 10 ROWS ONLY;

上記の例では、従業員テーブルの給与順に並べ替え、11番目から20番目までのデータを取得します。

FETCH FIRST n ROWS ONLY句は、取得するデータの最大行数を指定するために使用されます。

SELECT *
FROM employees
ORDER BY salary
FETCH FIRST 10 ROWS ONLY;

ストアドプロシージャを使用して、ページング処理を実装することができます。

CREATE PROCEDURE get_employees (
  p_offset IN NUMBER,
  p_rows_per_page IN NUMBER,
  OUT cursor_ref OUT SYS_REFCURSOR)
AS
BEGIN
  OPEN cursor_ref FOR
    SELECT *
    FROM employees
    ORDER BY salary
    OFFSET p_offset ROWS
    FETCH NEXT p_rows_per_page ROWS ONLY;
END;

上記の例では、get_employeesというストアドプロシージャを作成しています。このストアドプロシージャは、p_offsetとp_rows_per_pageという2つの入力パラメータを受け取り、従業員テーブルのデータをページング処理して結果を返します。

  • ROWNUM疑似列: シンプルで分かりやすい方法ですが、パフォーマンスが低下する場合があります。
  • OFFSET句: パフォーマンスが比較的良好ですが、Oracle以外のデータベースでは使用できない場合があります。
  • FETCH FIRST n ROWS ONLY: 標準的な方法ですが、複雑な条件でデータを取得する場合には不向きです。
  • ストアドプロシージャ: 柔軟性が高く、複雑な条件にも対応できますが、開発コストが高くなります。

Oracleでページング処理を行うには、いくつかの方法があります。各方法のメリットとデメリットを理解した上で、要件やパフォーマンスなどの条件に合った方法を選択することが重要です。




ROWNUM疑似列

SELECT *
FROM employees
WHERE ROWNUM BETWEEN :start_row AND :end_row;

OFFSET句

SELECT *
FROM employees
ORDER BY salary
OFFSET :offset ROWS
FETCH NEXT :rows_per_page ROWS ONLY;

上記の例では、:offsetと:rows_per_pageという2つのバインド変数を使用して、データの開始位置と取得するデータの最大行数を指定しています。

FETCH FIRST n ROWS ONLY

SELECT *
FROM employees
ORDER BY salary
FETCH FIRST :rows_per_page ROWS ONLY;

ストアドプロシージャ

CREATE PROCEDURE get_employees (
  p_offset IN NUMBER,
  p_rows_per_page IN NUMBER,
  OUT cursor_ref OUT SYS_REFCURSOR)
AS
BEGIN
  OPEN cursor_ref FOR
    SELECT *
    FROM employees
    ORDER BY salary
    OFFSET p_offset ROWS
    FETCH NEXT p_rows_per_page ROWS ONLY;
END;

DECLARE
  l_cursor SYS_REFCURSOR;
  l_offset NUMBER := 10;
  l_rows_per_page NUMBER := 10;
BEGIN
  get_employees(l_offset, l_rows_per_page, l_cursor);
  
  -- データを処理
  
  CLOSE l_cursor;
END;

上記のサンプルコードは基本的な例です。実際の要件に合わせて、コードを変更する必要があります。

また、パフォーマンスを向上させるために、インデックスやパーティショニングなどのテクニックを使用することもできます。




Oracleでページング処理を行うその他の方法

  • ANALYZE句とROWNUM疑似列:** ANALYZE句を使用して、テーブルの統計情報を取得し、ROWNUM疑似列を使用して、その統計情報に基づいてページング処理を行う方法です。
  • DBMS_ROWNUMパッケージ: DBMS_ROWNUMパッケージを使用して、ページング処理を行う方法です。
  • 仮想プライベートデータベース (VPD): VPDを使用して、ユーザーごとに表示するデータ行を制限する方法です。
  • Oracle Database 12cの新機能: Oracle Database 12cでは、OFFSET句とFETCH句の機能が強化され、より効率的なページング処理が可能になりました。

ANALYZE句とROWNUM疑似列

ANALYZE TABLE employees COMPUTE STATISTICS;

SELECT *
FROM employees
WHERE ROWNUM BETWEEN :start_row AND :end_row;

DBMS_ROWNUMパッケージ

DECLARE
  l_start_row NUMBER := 10;
  l_end_row NUMBER := 20;
  l_rownum_min NUMBER;
  l_rownum_max NUMBER;
BEGIN
  DBMS_ROWNUM.FIRST_ROW(l_start_row, l_rownum_min);
  DBMS_ROWNUM.LAST_ROW(l_end_row, l_rownum_max);

  SELECT *
  FROM employees
  WHERE ROWNUM BETWEEN l_rownum_min AND l_rownum_max;
END;

上記の例では、DBMS_ROWNUMパッケージを使用して、ページング処理を行っています。

仮想プライベートデータベース (VPD)

CREATE VPD POLICY employees_policy
FOR employees
USING FUNCTION employees_filter(user);

GRANT SELECT ON employees TO PUBLIC
THROUGH employees_policy;

SELECT *
FROM employees;

上記の例では、VPDを使用して、ユーザーごとに表示するデータ行を制限しています。employees_filter()というファンクションは、ユーザーごとに表示するデータ行を決定します。

Oracle Database 12cの新機能

SELECT *
FROM employees
ORDER BY salary
OFFSET :offset ROWS
FETCH NEXT :rows_per_page ROWS ONLY
WITH UNLIMITED ROWS;

上記の例では、Oracle Database 12cの新機能であるWITH UNLIMITED ROWS句を使用しています。この句を使用すると、


sql oracle stored-procedures


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