SQL Server: データ更新における INNER JOIN のベストプラクティス

2024-04-02

SQL Server で UPDATE と INNER JOIN を組み合わせる方法

SQL Server では、UPDATE ステートメントと INNER JOIN を組み合わせて、複数のテーブルのデータを効率的に更新することができます。この方法は、関連するテーブル間でデータを一致させながら更新したい場合に便利です。

以下の例では、Customers テーブルと Orders テーブルを結合し、Orders テーブルの ShippedDate カラムを更新する方法を示します。

UPDATE o
SET o.ShippedDate = GETDATE()
FROM Orders o
INNER JOIN Customers c
ON o.CustomerID = c.CustomerID
WHERE c.Country = 'Japan';

この例では、以下の処理が行われます。

  1. Orders テーブルのエイリアス oCustomers テーブルのエイリアス c を使用して、INNER JOIN を実行します。
  2. Customers テーブルの Country カラムが Japan と一致するレコードのみを対象に更新します。
  3. 一致するレコードの ShippedDate カラムを現在の時刻に更新します。

INNER JOIN を使用すると、以下の利点があります。

  • 複数のテーブルからデータを効率的に取得できます。
  • 関連するテーブル間でデータを一致させながら更新できます。
  • 不要なレコードを更新せずに、必要なレコードのみを更新できます。

その他の注意事項

  • UPDATE ステートメントと INNER JOIN を組み合わせる場合、結合条件を正しく記述する必要があります。
  • 結合条件が正しくないと、意図しないレコードが更新される可能性があります。
  • UPDATE ステートメントを実行する前に、必ずバックアップを取ることをお勧めします。



例 1: 複数のテーブルからデータを更新する

UPDATE o
SET o.ShippedDate = GETDATE(),
    o.Freight = c.Freight
FROM Orders o
INNER JOIN Customers c
ON o.CustomerID = c.CustomerID
WHERE c.Country = 'Japan';

この例では、Orders テーブルの ShippedDate カラムと Freight カラムを更新します。Freight カラムは、Customers テーブルの Freight カラムの値で更新されます。

例 2: 結合条件を使用してレコードを更新する

UPDATE o
SET o.ShippedDate = GETDATE()
FROM Orders o
INNER JOIN Customers c
ON o.CustomerID = c.CustomerID
WHERE c.Country = 'Japan' AND o.OrderDate > '2023-01-01';

この例では、Customers テーブルの Country カラムが Japan で、Orders テーブルの OrderDate カラムが 2023-01-01 よりも後のレコードのみを更新します。

UPDATE o
SET o.ShippedDate = (
    SELECT MIN(ShippingDate)
    FROM Shippers
    WHERE ShipperID = o.ShipperID
)
FROM Orders o;

この例では、Orders テーブルの ShippedDate カラムを、Shippers テーブルの ShippingDate カラムの最小値で更新します。

これらのサンプルコードは、UPDATE ステートメントと INNER JOIN を組み合わせるさまざまな方法を示すためのものです。実際の要件に合わせて、コードを修正して使用することができます。




SQL Server で UPDATE と INNER JOIN を組み合わせるその他の方法

FROM 句に複数のテーブルを指定する

UPDATE Orders o
INNER JOIN Customers c
ON o.CustomerID = c.CustomerID
SET o.ShippedDate = GETDATE()
WHERE c.Country = 'Japan';

この方法は、上記の例 1 と同じ結果になりますが、FROM 句に複数のテーブルを直接指定しています。

WITH ステートメントを使用する

WITH cte AS (
    SELECT *
    FROM Customers
    WHERE Country = 'Japan'
)
UPDATE Orders o
INNER JOIN cte ON o.CustomerID = cte.CustomerID
SET o.ShippedDate = GETDATE();

この方法は、WITH ステートメントを使用して中間テーブルを作成してから、その中間テーブルと Orders テーブルを結合しています。

CASE 式を使用する

UPDATE Orders o
SET o.ShippedDate = CASE
    WHEN c.Country = 'Japan' THEN GETDATE()
    ELSE o.ShippedDate
END
FROM Orders o
INNER JOIN Customers c
ON o.CustomerID = c.CustomerID;

この方法は、CASE 式を使用して、Country カラムの値に基づいて ShippedDate カラムの更新値を決定しています。


sql-server inner-join


SQL Server:SELECTを使ってストアドプロシージャの出力結果をカスタマイズ

SQL Server でストアドプロシージャを実行すると、結果セットが返されます。この結果セットは、テーブルと同様に、複数の列と行で構成されています。このチュートリアルでは、T-SQL の SELECT ステートメントを使用して、ストアドプロシージャの結果セットから特定の列を選択する方法を説明します。...


SQL Server で ALTER TABLE を使って列を追加する方法:初心者向けチュートリアル

SQL Server の ALTER TABLE コマンドを使用すると、既存のテーブルに列を追加できます。この操作は、テーブルの構造を変更する必要がある場合に役立ちます。構文説明[テーブル名]: 列を追加するテーブルの名前を指定します。[データ型]: 追加する列のデータ型を指定します。SQL Server でサポートされているすべてのデータ型を使用できます。...


ALTER TABLEステートメントでテーブルをスキーマに移動する方法

方法1:ALTER TABLE ステートメントを使用するSSMS などのツールを使用して SQL Server に接続します。移動したいテーブルを含むデータベースを選択します。例:方法2:オブジェクト エクスプローラーを使用する移動したいテーブルを展開します。...


SQL Server 復元エラー: アクセスが拒否された時のトラブルシューティングガイド

SQL Server データベースの復元時に、"アクセスが拒否されました"というエラーが発生する場合があります。このエラーは、さまざまな原因によって発生します。この解説では、エラーの原因を特定し、解決するための詳細な手順を説明します。原因:...


SQL Server: エラーメッセージ「The backup set holds a backup of a database other than the existing」

概要:このエラーメッセージは、復元しようとしているバックアップセットに、現在存在するデータベースとは異なるデータベースのバックアップが含まれている場合に発生します。原因:このエラーメッセージが発生する主な原因は次のとおりです。誤ったバックアップセットを選択しようとしている...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



データ結合の壁を超えよう!INNER JOINとOUTER JOINを使い分けるためのヒント

INNER JOIN と OUTER JOIN は、JOINの種類の中でも特に重要なものです。INNER JOIN と OUTER JOIN の主な違いは、結合する行の条件です。INNER JOIN は、結合するテーブル同士で共通する行のみを抽出します。 一方、OUTER JOIN は、共通する行だけでなく、共通しない行も含めて抽出することができます。


ALTER TABLE ステートメントで既存のテーブルにデフォルト値を持つ列を追加する方法

SQL Serverで既存のテーブルにデフォルト値を持つ列を追加するには、以下の2つの方法があります。ALTER TABLE ステートメントを使用するDEFAULT 制約を使用して列を作成する手順SSMS または T-SQL を使用して SQL Server に接続します。


ANSI SQLとT-SQLにおけるLEFT JOINとLEFT OUTER JOIN

LEFT JOIN は、ANSI SQL 標準で定義されているキーワードです。一方、LEFT OUTER JOIN は、T-SQL 拡張機能です。つまり、LEFT OUTER JOIN は SQL Server 以外のデータベースでは動作しない可能性があります。


INNER JOINとLEFT JOIN/RIGHT JOINの違いを理解して使い分ける

JOIN は、複数のテーブルのレコードを関連付け、1つの結果セットに結合する操作です。テーブル同士を結合するには、共通する列(結合キー)が必要です。JOINには、INNER JOIN以外にも様々な種類があります。INNER JOIN は、両方のテーブルで結合条件が一致するレコードのみ を返す結合方法です。つまり、一方のテーブルにのみ存在するレコードは結果セットに含まれません。


INNER JOIN ON と WHERE 句: それぞれのメリットとデメリット

SQLで複数のテーブルからデータを結合する際、INNER JOIN ON と WHERE 句のどちらを使用するか迷うことがあります。どちらも同じ結果を得られる場合もありますが、それぞれ異なる動作や利点があります。INNER JOIN ON は、2つのテーブルから一致するレコードのみを結合するものです。結合条件は ON 句で指定します。


SQL ServerでJOINを使用してUPDATEステートメントを実行する方法

構文の詳細:target_table: 更新するテーブルの名前です。expression: 更新する値を指定する式です。join_column: 結合条件となる列の名前です。condition: 更新対象となる行を指定する条件式です。例:次の例では、CustomersテーブルとOrdersテーブルを結合し、CustomersテーブルのCity列をOrdersテーブルのShippingCity列に基づいて更新します。


SQL Serverで複雑なデータ更新をシンプルに:JOINの活用

SQL Serverでは、JOINを使って複数のテーブルからデータを結合し、その結果に基づいて別のテーブルを更新することができます。これは、複数のテーブルにまたがるデータを更新する際に非常に便利です。方法JOINを使ってテーブルを更新するには、次の手順に従います。


SQLでROW_NUMBER()関数を使用して最初の行を取得する方法

TOP 句を使用すると、結果セットの最初のn行を取得できます。このクエリは、table テーブルの最初の行を返します。ROW_NUMBER() 関数は、各行に一意のシーケンス番号を割り当てます。OFFSET 句と FETCH 句を使用すると、結果セットの特定の部分を取得できます。


【SQL Server】FROM句、OUTPUT句、MERGE文を使ったSELECT結果からのUPDATE

方法FROM句を使用する最もシンプルで直感的な方法です。 UPDATE文のFROM句でSELECT文を指定することで、SELECT結果を基に更新対象レコードを特定できます。例:この例では、注文ステータスが完了の顧客の氏名を、注文テーブルから取得して更新します。


DELETE、TRUNCATE TABLE、DROP TABLE、MERGE: データ削除方法の比較

方法DELETEステートメントを使用します。FROM句で、削除するテーブルを指定します。INNER JOINを使用して、関連するテーブルを結合します。ON句で、結合条件を指定します。WHERE句で、削除する行をさらに絞り込む条件を指定します。(オプション)