INNER JOIN ON と WHERE 句: それぞれのメリットとデメリット

2024-04-02

INNER JOIN ON と WHERE 句:SQLにおけるデータの結合方法

SQLで複数のテーブルからデータを結合する際、INNER JOIN ONWHERE 句のどちらを使用するか迷うことがあります。どちらも同じ結果を得られる場合もありますが、それぞれ異なる動作や利点があります。

INNER JOIN ON は、2つのテーブルから一致するレコードのみを結合するものです。結合条件は ON 句で指定します。

WHERE 句は、1つまたは複数のテーブルからレコードを抽出する条件を指定します。

2つの方法の違い

  • 結合タイミング
    • INNER JOIN ON: 結合が先に行われ、その後 WHERE 句で条件を絞り込む
    • WHERE 句: 各テーブルから個別にレコードが抽出され、その後結合される
  • 結果の差異
    • INNER JOIN ON: 両方のテーブルで一致するレコードのみが抽出される
    • WHERE 句: どちらかのテーブルにのみ存在するレコードも抽出される

users テーブルと orders テーブルを結合し、users テーブルの nameorders テーブルの order_date を表示する例です。

# INNER JOIN ON の例
SELECT u.name, o.order_date
FROM users u
INNER JOIN orders o ON u.id = o.user_id;

# WHERE 句の例
SELECT u.name, o.order_date
FROM users u, orders o
WHERE u.id = o.user_id;
  • 確実に一致するレコードのみを抽出したい場合は INNER JOIN ON を使用する
  • 片方のテーブルにのみ存在するレコードも抽出したい場合は WHERE 句を使用する
  • どちらを使用しても同じ結果になる場合は、パフォーマンスを考慮して選択する



-- テーブル users と orders を結合し、
-- ユーザー名と注文日時、注文金額を表示する

SELECT u.name, o.order_date, o.amount
FROM users u
INNER JOIN orders o ON u.id = o.user_id;

WHERE 句の例

-- テーブル users と orders を結合し、
-- ユーザー名と注文日時、注文金額を表示する

SELECT u.name, o.order_date, o.amount
FROM users u, orders o
WHERE u.id = o.user_id;

結果

上記の2つのコードは、同じ結果を出力します。

| name | order_date | amount |
|---|---|---|
| 山田 太郎 | 2024-03-30 | 1000 |
| 佐藤 花子 | 2024-03-29 | 2000 |
  • INNER JOIN ON を使用して、3つのテーブルを結合する例
SELECT u.name, o.order_date, p.product_name
FROM users u
INNER JOIN orders o ON u.id = o.user_id
INNER JOIN products p ON o.product_id = p.id;
  • WHERE 句を使用して、特定の条件に合致するレコードのみを抽出する例
SELECT u.name, o.order_date, o.amount
FROM users u
INNER JOIN orders o ON u.id = o.user_id
WHERE o.amount > 1000;



INNER JOIN ON と WHERE 句以外でテーブルを結合する方法

NATURAL JOIN は、2つのテーブルに共通する列名に基づいて結合を行う方法です。ON 句を省略できます。

SELECT u.name, o.order_date
FROM users u
NATURAL JOIN orders;

CROSS JOIN は、2つのテーブルのすべてのレコードを結合する方法です。ON 句や WHERE 句は使用できません。

SELECT u.name, o.order_date
FROM users u
CROSS JOIN orders;

LEFT JOIN は、左側のテーブルのすべてのレコードを結合し、右側テーブルと一致するレコードのみを表示する方法です。

SELECT u.name, o.order_date
FROM users u
LEFT JOIN orders o ON u.id = o.user_id;
SELECT u.name, o.order_date
FROM users u
RIGHT JOIN orders o ON u.id = o.user_id;
SELECT u.name, o.order_date
FROM users u
FULL JOIN orders o ON u.id = o.user_id;

方法の選択

どの方法を使用するかは、結合したいテーブルの構造と、必要なデータによって異なります。

  • 2つのテーブルに共通する列名に基づいて結合したい場合は NATURAL JOIN を使用する
  • すべてのレコードを結合したい場合は CROSS JOIN を使用する

sql mysql join


EXISTSキーワードで左外部結合と右外部結合を実現

左外部結合は、左側のテーブルのすべてのレコードを結合結果に含めます。右側のテーブルに一致するレコードがない場合、右側の列はNULLになります。例:顧客テーブル (customers) と注文テーブル (orders) を結合するすべての顧客情報を取得したい...


【開発者向け】MySQLでシェルコマンドからデータベースを作成する方法

方法1:mysqladminコマンドを使用するmysqladminコマンドは、MySQLサーバーの管理に使用されるコマンドラインツールです。このコマンドを使用してデータベースを作成するには、以下のコマンドを実行します。database_nameは作成するデータベースの名前です。...


Natural JoinとInner Join: データベース操作の効率化と可読性を高めるためのヒント

概要SQLにおけるNatural JoinとInner Joinは、複数のテーブルを結合する際に使用される重要な操作です。どちらも共通の列に基づいてテーブルを結合しますが、いくつかの重要な違いがあります。Natural Joinは、共通の列名とデータ型を持つすべての列に基づいて2つのテーブルを結合する操作です。つまり、結合条件を明示的に指定する必要がなく、より簡潔な記述が可能となります。...


【MySQL】LIMIT句で取得したデータ数をカウント!サンプルコード付きで3つの方法を徹底解説

そこで、テーブル全体の行数と、LIMIT句で制限された行数の両方を取得する方法について、2つの方法をご紹介します。この方法は、COUNT(*)関数と副問合せを使用して、テーブル全体の行数と、LIMIT句で制限された行数の両方を取得します。この方法では、2つのクエリを実行する必要があり、若干非効率的です。しかし、シンプルな方法であり、理解しやすいという利点があります。...


【SQL Server初心者向け】「文字列またはバイナリ データが切り捨てられます」のエラーを理解して解決する

エラー概要このエラーは、SQL Serverでデータを挿入または更新しようとするときに発生します。挿入または更新しようとしているデータが、カラムに定義されているサイズよりも大きい場合に発生します。具体的には、以下の2つのケースが考えられます。...


SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



MySQLで結合クエリを使いこなす!カンマ区切り結合とJOIN構文のメリット・デメリット

カンマ区切り結合は、最も古い結合方法であり、シンプルな構文が特徴です。このクエリは、table1とtable2のすべての行を結合し、結果を返します。しかし、この方法はいくつかの問題点があります。笛結合: 結合条件が指定されないため、すべての行がクロス結合され、結果として不要なデータが大量に含まれる可能性があります。