Ruby on Railsでマルチテナントを実現: スキーマでデータの分離とセキュリティを強化

2024-06-28

Ruby on Rails で PostgreSQL スキーマを複数使用する

利点

  • データの整理: スキーマを使用すると、アプリケーション内の異なるデータセットを論理的にグループ化することができます。これは、特に大規模なアプリケーションの場合に役立ちます。
  • アクセス制御: スキーマレベルのアクセス制御を使用して、特定のユーザーまたはアプリケーションコンポーネントが特定のスキーマにアクセスできるように制限することができます。これは、セキュリティを強化し、データ漏洩を防止するのに役立ちます。
  • 名前空間の衝突の回避: 複数の開発者が同じアプリケーションで作業している場合、スキーマを使用してモデル名を名前空間化し、競合を回避することができます。

設定

Railsで複数のスキーマを使用するには、以下の手順が必要です。

  1. データベース設定の変更: config/database.yml ファイルで、使用する各スキーマを定義する必要があります。
default: &default
  adapter: postgresql
  database: myapp
  username: postgres
  password:

production:
  <<: *default
  database: myapp_production

development:
  <<: *default
  database: myapp_development
  1. モデルの命名空間: スキーマに属するモデルは、名前空間を指定する必要があります。
# app/models/public/user.rb
class User < ApplicationRecord
end

# app/models/marketing/campaign.rb
class Campaign < ApplicationRecord
  self.table_name = "marketing.campaigns"
end
  1. スキーマのマイグレーション: 各スキーマ用のマイグレーションファイルを作成する必要があります。
rails generate migration create_users public
rails generate migration create_campaigns marketing
  1. スキーマの指定: モデルにアクセスするときは、使用するスキーマを指定する必要があります。
# public スキーマの User モデルにアクセス
User.find(1)

# marketing スキーマの Campaign モデルにアクセス
Campaign.find(1)

その他の注意点

  • Railsは、デフォルトのスキーマとして public を使用します。
  • スキーマレベルのアクセス制御を設定するには、PostgreSQLのロールと特権を使用する必要があります。
  • 複数のスキーマを使用すると、アプリケーションの複雑さが増す可能性があることに注意してください。

Railsで複数のスキーマを使用することは、データの整理、アクセス制御、名前空間の衝突の回避に役立つ強力な手法です。スキーマを適切に使用することで、アプリケーションの保守性とセキュリティを向上させることができます。




Ruby on Rails で PostgreSQL スキーマを複数使用する - サンプルコード

データベース設定

default: &default
  adapter: postgresql
  database: myapp
  username: postgres
  password:

production:
  <<: *default
  database: myapp_production

development:
  <<: *default
  database: myapp_development

モデル

スキーマに属するモデルを作成します。

public/user.rb

class User < ApplicationRecord
end

marketing/campaign.rb

class Campaign < ApplicationRecord
  self.table_name = "marketing.campaigns"
end

マイグレーション

各スキーマ用のマイグレーションファイルを作成します。

rails generate migration create_users public
rails generate migration create_campaigns marketing
# public スキーマの User モデルにアクセス
User.find(1)

# marketing スキーマの Campaign モデルにアクセス
Campaign.find(1)

その他

  • この例は、基本的な使用方法のみを示しています。
  • 詳細については、Railsガイドやその他の資料を参照してください。



Ruby on Rails で PostgreSQL スキーマを複数使用する - その他の方法

ネストされたスキーマ

スキーマをネストして、より深い階層の論理グループを作成することができます。これは、複雑なアプリケーションで特に役立ちます。

CREATE SCHEMA public.marketing;
CREATE SCHEMA public.marketing.email;

この場合、email スキーマは marketing スキーマのサブスキーマとなります。モデルにアクセスするには、完全修飾名を使用する必要があります。

# public.marketing.email スキーマの Email モデルにアクセス
Email.find(1)

名前空間付きモデル

モデルクラスに名前空間を指定して、スキーマを明示的に指定することができます。

# public スキーマの User モデル
class Public::User < ApplicationRecord
end

# marketing スキーマの Campaign モデル
class Marketing::Campaign < ApplicationRecord
end

カスタムクエリ

特定のスキーマからクエリを実行する必要がある場合は、カスタムクエリを使用することができます。

# public スキーマの User テーブルからすべてのユーザーを取得する
users = User.from_connection(ActiveRecord::Base.connection.establish_connection("dbname=#{Rails.env}_public"))
  .all

# marketing スキーマの Campaign テーブルからすべてのキャンペーンを取得する
campaigns = Campaign.from_connection(ActiveRecord::Base.connection.establish_connection("dbname=#{Rails.env}_marketing"))
  .all

ジェム

apartmentmulti_tenant などのジェムを使用して、スキーマ管理をより簡単に設定することができます。これらのジェムは、スキーマの自動切換え、テナント識別子に基づいたクエリルーティングなどの機能を提供します。

最適な方法を選択

使用する方法は、アプリケーションの要件によって異なります。

  • 単純なアプリケーション: 1 つまたは 2 つのスキーマを使用する場合は、基本的な方法で十分です。
  • 複雑なアプリケーション: ネストされたスキーマ、名前空間付きモデル、またはジェムを使用して、より多くの構造と柔軟性を備えることができます。
  • マルチテナントアプリケーション: apartmentmulti_tenant などのマルチテナントジェムを使用して、複数のテナントを管理する必要があります。

Rails で PostgreSQL スキーマを複数使用するには、さまざまな方法があります。適切な方法を選択することで、アプリケーションのデータ整理、アクセス制御、保守性を向上させることができます。


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