PostgreSQLでカンマ区切り列をスマートに分割:split_part関数 vs regexp_split_to_table関数
PostgreSQLでカンマ区切り列データを複数の列に分割する方法
例
以下のテーブル data
があり、value
列にはカンマ区切りのデータが含まれています。
CREATE TABLE data (
id serial PRIMARY KEY,
value text
);
INSERT INTO data (value) VALUES
('name1,age1,city1'),
('name2,age2,city2'),
('name3,age3,city3');
この value
列を、カンマ区切りで分割して3つの列 (name
, age
, city
) に格納するには、以下のクエリを実行します。
SELECT * FROM regexp_split_to_table(data.value, ',') AS splitted;
このクエリは、以下の結果を生成します。
id | name | age | city
---+-------+-----+------
1 | name1 | age1 | city1
2 | name2 | age2 | city2
3 | name3 | age3 | city3
オプション
regexp_split_to_table
関数は、区切り文字を指定するオプション引数を取ることができます。例えば、セミコロンで区切られたデータの場合は、以下のように記述します。
SELECT * FROM regexp_split_to_table(data.value, ';') AS splitted;
- 区切り文字だけでなく、各フィールドの最大長を指定することもできます。これは、固定長のデータ列を作成する場合に役立ちます。
SELECT * FROM regexp_split_to_table(data.value, ',', 10) AS splitted;
複数行の処理
上記の例では、1つの列のデータを分割する方法を説明しました。複数の行のデータを処理するには、FROM
句にサブクエリを使用できます。
SELECT id, name, age, city
FROM data,
regexp_split_to_table(value, ',') AS splitted
WHERE data.id = splitted.rownum;
注意事項
regexp_split_to_table
関数は、データを新しいテーブルに格納します。既存のテーブルを更新するには、UPDATE
またはINSERT
ステートメントと組み合わせて使用する必要があります。- カンマ区切りのデータには、エスケープされたカンマが含まれている場合があります。そのような場合は、適切な正規表現を使用して文字列を分割する必要があります。
PostgreSQLでカンマ区切り列データを複数の列に分割するサンプルコード
例1:単一の列を分割
この例では、data
テーブルの value
列にあるカンマ区切りデータを、name
、age
、city
の3つの列に分割します。
-- テーブルの作成
CREATE TABLE data (
id serial PRIMARY KEY,
value text
);
-- データの挿入
INSERT INTO data (value) VALUES
('John Doe,30,New York'),
('Jane Doe,25,San Francisco'),
('Peter Jones,40,Chicago');
-- カンマ区切りデータを分割
SELECT id,
unnest(regexp_split_to_array(value, ',')) AS vals
FROM data;
id | vals
---+--------------------------------------------------
1 | {'John Doe', '30', 'New York'}
2 | {'Jane Doe', '25', 'San Francisco'}
3 | {'Peter Jones', '40', 'Chicago'}
次に、unnest
関数を使用して、配列を個々の行に変換します。
SELECT id,
unnest(regexp_split_to_array(value, ',')) AS (name, age, city)
FROM data;
id | name | age | city
---+-------+-----+------
1 | John Doe | 30 | New York
2 | Jane Doe | 25 | San Francisco
3 | Peter Jones | 40 | Chicago
例2:複数の行を処理
この例では、data
テーブルのすべての行を処理し、value
列のデータを分割して新しいテーブル data_split
に格納します。
-- テーブルの作成
CREATE TABLE data_split (
id serial PRIMARY KEY,
name text,
age integer,
city text
);
-- データの挿入
INSERT INTO data (value) VALUES
('John Doe,30,New York'),
('Jane Doe,25,San Francisco'),
('Peter Jones,40,Chicago');
-- カンマ区切りデータを分割して新しいテーブルに挿入
INSERT INTO data_split (id, name, age, city)
SELECT id,
unnest(regexp_split_to_array(value, ',')) AS vals
FROM data;
このクエリを実行すると、data_split
テーブルが作成され、以下のデータが挿入されます。
id | name | age | city
---+-------+-----+------
1 | John Doe | 30 | New York
2 | Jane Doe | 25 | San Francisco
3 | Peter Jones | 40 | Chicago
説明
regexp_split_to_array
関数は、指定された区切り文字(カンマなど)で文字列を分割し、結果を配列として返します。INSERT
ステートメントを使用して、データを新しいテーブルに挿入します。
- 区切り文字だけでなく、各フィールドの最大長を指定することもできます。
unnest
関数は、オプションで戻り値の列名を指定できます。
これらのオプションの詳細については、PostgreSQLドキュメントを参照してください。
このサンプルコードが、PostgreSQLでカンマ
PostgreSQLでカンマ区切り列データを分割するその他の方法
split_part
関数は、文字列を指定された区切り文字で分割し、その一部を抽出するものです。カンマ区切り列データを分割する場合、以下のクエリのように使用できます。
SELECT
id,
split_part(value, ',', 1) AS name,
split_part(value, ',', 2) AS age,
split_part(value, ',', 3) AS city
FROM data;
利点
- シンプルで分かりやすい構文
- 複数の列を分割する際に便利
欠点
- 分割する列の数が固定である
- 区切り文字がエスケープされている場合に処理が複雑になる
サブクエリを使用して、ROW_NUMBER()
関数と unnest
関数を組み合わせて、カンマ区切り列データを分割することもできます。
SELECT id,
unnest(array(
SELECT value || ','
FROM data
ORDER BY id
LIMIT 1 OFFSET rownum - 1
)) AS vals
FROM data,
ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY id) AS rownum;
split_part
関数よりも複雑な構文- 性能が劣る場合がある
上記以外にも、以下のような方法でカンマ区切り列データを分割することができます。
regexp
関数とsubstr
関数を使用する- PL/pgSQL プロシージャを使用する
最適な方法の選択
使用する方法は、データの構造、処理する列の数、パフォーマンス要件などの要件によって異なります。
sql postgresql split