【保存版】MySQLで三項演算子に代わる5つの方法 - COALESCE関数からGREATEST関数まで
MySQLにおける三項演算子の実装
三項演算子とは
三項演算子は、条件式とそれに応じた2つの値を記述することで、簡潔な条件分岐を実現する演算子です。構文は以下の通りです。
条件式 ? 真の場合の値 : 偽の場合の値
MySQLでの実装方法
MySQLで三項演算子と同等の機能を実現するには、CASE式またはIF関数を使用します。
CASE式
CASE式は、条件式に応じて複数の値を返すことができる演算子です。三項演算子を実装するには、以下のように記述します。
SELECT
CASE
WHEN 条件式 THEN 真の場合の値
ELSE 偽の場合の値
END AS 結果;
例
SELECT
CASE
WHEN age >= 18 THEN '成人'
ELSE '未成年'
END AS 判定
FROM users;
この例では、age
カラムの値が18歳以上の場合に "成人"、それ以外の場合は "未成年" という文字列を 判定
という名前の列に出力します。
IF関数
IF関数は、条件式に応じて真偽を判定し、それに応じた値を返す関数です。三項演算子を実装するには、以下のように記述します。
SELECT
IF(条件式, 真の場合の値, 偽の場合の値) AS 結果;
SELECT
IF(score >= 90, '優',
IF(score >= 80, '良',
IF(score >= 70, '可', '不可'))) AS 評価
FROM students;
この例では、score
カラムの値に基づいて、以下の評価を出力します。
- 70点未満: 不可
- 70点以上: 可
注意事項
- 処理速度を重視する場合は、IF関数の方が高速になる場合があります。
- 複雑な条件分岐の場合は、CASE式の方が可読性が高くなる場合があります。
- CASE式とIF関数のどちらを使用するかは、個人の好みや状況によって判断します。
SELECT
name,
CASE
WHEN is_over_10000 THEN '1万円以上'
ELSE '1万円未満'
END AS 購入金額区分
FROM customers;
出力例
| name | 購入金額区分 |
|------------|--------------|
| 田中一郎 | 1万円以上 |
| 佐藤二郎 | 1万円未満 |
| 鈴木三郎 | 1万円以上 |
| 高橋四郎 | 1万円未満 |
| 山田五郎 | 1万円以上 |
IF関数を使った例
この例では、employees
テーブルから従業員の名前と、給与が30万円を超えているかどうかを示すフラグ (is_over_300000
) を取得し、給与が30万円を超えている従業員の昇格候補者 (promotion_candidates
) をリストアップします。
SELECT
name,
IF(is_over_300000, '昇格候補', '') AS 昇格候補者
FROM employees;
| name | 昇格候補者 |
|----------------|--------------|
| 佐藤一郎 | |
| 田中二郎 | 昇格候補 |
| 鈴木三郎 | |
| 高橋四郎 | 昇格候補 |
| 山田五郎 | |
説明
- どちらの方法を使用するかは、個人の好みや状況によって判断します。
- IF関数は、シンプルな条件分岐の場合に適しています。
- CASE式は、複数の条件を判定する必要がある場合に適しています。
- 上記の例では、CASE式とIF関数の両方を用いて、三項演算子と同等の機能を実現しています。
- 条件に応じてデータを更新する
- 複数の列の値に基づいてデータを集計する
- 特定の条件を満たすレコードの数をカウントする
COALESCE関数は、引数リストの最初の非NULL値を返します。三項演算子を使用してNULL値の処理を行う場合に、COALESCE関数を使用することができます。
SELECT
COALESCE(value, 'デフォルト値') AS 結果;
SELECT
COALESCE(email, 'なし') AS メールアドレス
FROM users;
この例では、users
テーブルの email
カラムの値がNULLの場合、"なし" という文字列を メールアドレス
という名前の列に出力します。
NULLIF関数
NULLIF関数は、最初の引数がNULLの場合にNULLを返し、それ以外の場合は2番目の引数を返します。三項演算子を使用して条件に応じてNULL値を生成する場合に、NULLIF関数を使用することができます。
SELECT
NULLIF(value, '特定の値') AS 結果;
SELECT
NULLIF(status, '未処理') AS ステータス
FROM orders;
この例では、orders
テーブルの status
カラムの値が "未処理" の場合、NULLを ステータス
という名前の列に出力します。
GREATEST関数
GREATEST関数は、引数リストの中で最大の値を返します。三項演算子を使用して複数の値を比較する場合に、GREATEST関数を使用することができます。
SELECT
GREATEST(value1, value2, value3) AS 最大値;
SELECT
GREATEST(score1, score2, score3) AS 最高得点
FROM students;
この例では、students
テーブルの score1
、score2
、score3
カラムの値の中で最大の値を 最高得点
という名前の列に出力します。
- 上記の方法は、三項演算子と同等の機能を実現するために使用できますが、それぞれ固有の用途や利点があります。
mysql conditional-operator