迷ったらコレ!MySQLでデータをコピーする7つの定番方法と詳細解説
MySQLで1つのテーブルから別の新しいテーブルにデータをコピーする方法
CREATE TABLE ... SELECT構文を使う
この構文は、既存のテーブルの構造とデータを新しいテーブルに丸ごとコピーする際に便利です。構文は以下の通りです。
CREATE TABLE 新規テーブル名 [(カラム定義)]
SELECT * FROM 既存テーブル名;
例:
既存のテーブル名が original_table
、新規のテーブル名が new_table
の場合、以下のコマンドを実行すると、original_table
の構造とデータがnew_table
にコピーされます。
CREATE TABLE new_table
SELECT * FROM original_table;
この構文は、既存のテーブルから特定の列のみを新しいテーブルにコピーする場合や、コピーするデータに行フィルターを適用する場合に便利です。構文は以下の通りです。
INSERT INTO 新規テーブル名 [(カラムリスト)]
SELECT [コピーしたい列] FROM 既存テーブル名
[WHERE 条件];
original_table
からid
、name
、email
列のみをnew_table
にコピーし、かつstatus
が'active'のレコードのみをコピーする場合、以下のコマンドを実行します。
INSERT INTO new_table (id, name, email)
SELECT id, name, email FROM original_table
WHERE status = 'active';
補足:
- 上記の方法は、同一サーバ内でのテーブルコピーを想定しています。サーバ間でのコピーには、
mysqldump
コマンド等のツールを用いる方法があります。 - 新規テーブルを作成する前に、その名前のテーブルが既に存在しないことを確認してください。
- データ量が多い場合は、
INSERT INTO ... SELECT
構文よりもCREATE TABLE ... SELECT
構文の方が高速処理できる場合があります。 - いずれの方法を実行する前に、必ずバックアップを取っておくことをお勧めします。
-- 新規テーブルを作成
CREATE TABLE new_table (
id INT PRIMARY KEY,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
email VARCHAR(255) NOT NULL
);
-- 既存テーブルからデータをコピー
INSERT INTO new_table (id, name, email)
SELECT id, name, email FROM original_table
WHERE status = 'active';
説明:
- 新規テーブルを作成:
CREATE TABLE
ステートメントを使用して、new_table
という名前の新しいテーブルを作成します。- このテーブルには、
id
、name
、email
という3つの列があります。 id
列はプライマリキーとして定義されています。
- 既存テーブルからデータをコピー:
INSERT INTO
ステートメントを使用して、original_table
からデータをnew_table
にコピーします。SELECT
句では、id
、name
、email
の3つの列をコピーするように指定しています。WHERE
句では、status
列が'active'のレコードのみをコピーするように条件を指定しています。
このコードはあくまで一例であり、状況に応じて適宜変更する必要があります。例えば、コピーする列や、コピー対象となるレコードの条件を変更したい場合は、それに応じてSQLステートメントを変更する必要があります。
その他の注意点
- データ量が多い場合は、処理時間が長くなる可能性があります。
- テーブル構造を変更する場合は、事前に十分なテストを行ってください。
MySQLでデータをコピーするその他の方法
mysqldump
コマンドは、MySQLデータベースをバックアップしたり、別のサーバに移行したりする際に役立つツールです。このコマンドを使用して、あるテーブルのデータをダンプファイルに出力し、そのファイルをインポートして別のテーブルにデータをコピーすることができます。
# original_tableのデータをダンプファイルにバックアップ
mysqldump original_database original_table > original_table.sql
# 新しいデータベースを作成
CREATE DATABASE new_database;
# ダンプファイルをインポートして、new_databaseにnew_tableを作成
mysql new_database < original_table.sql
外部結合を使用して、既存の2つのテーブルからデータを新しいテーブルに結合することもできます。この方法は、既存のテーブルを新しい構造にマッピングしたい場合などに役立ちます。
-- 新規テーブルを作成
CREATE TABLE new_table (
-- 新しいテーブルの列定義
);
-- 外部結合を使用してデータをコピー
SELECT -- 新しいテーブルの列
FROM original_table1
LEFT JOIN original_table2
ON -- 結合条件
;
トリガーを使う
トリガーは、あるテーブルでイベントが発生したときに自動的に別のテーブルにデータを挿入または更新するのに役立ちます。この方法は、データの同期を常に維持したい場合などに役立ちます。
-- original_tableでINSERTまたはUPDATEが行われたときにnew_tableにデータを挿入または更新するトリガーを作成
CREATE TRIGGER new_table_trigger
AFTER INSERT OR UPDATE ON original_table
FOR EACH ROW
BEGIN
INSERT INTO new_table (
-- 新しいテーブルの列
)
VALUES (
-- 新しいテーブルの列の値
);
END;
ストアドプロシージャは、複雑なデータ操作をカプセル化するために使用できるプログラムです。この方法は、複数のテーブル間でデータをやり取りする必要がある複雑なデータコピー操作を実行する場合などに役立ちます。
-- original_tableからデータをnew_tableにコピーするストアドプロシージャを作成
CREATE PROCEDURE copy_data()
BEGIN
-- データのコピー処理を記述
INSERT INTO new_table (
-- 新しいテーブルの列
)
SELECT -- 新しいテーブルの列
FROM original_table
;
END;
-- ストアドプロシージャを実行
CALL copy_data();
どの方法を選択するかは、データの量、コピーの複雑さ、パフォーマンス要件などの要件によって異なります。
- データ量が少ない場合は、
CREATE TABLE ... SELECT
またはINSERT INTO ... SELECT
構文を使用するのが最も簡単です。 - データ量が多い場合は、
mysqldump
コマンドを使用する方が高速処理できる場合があります。 - 既存のテーブルを新しい構造にマッピングする必要がある場合は、外部結合を使用する方がよい場合があります。
- データの同期を常に維持する必要がある場合は、トリガーを使用する方がよい場合があります。
MySQLでデータをコピーするには、さまざまな方法があります。それぞれの方法には長所と短所があるため、要件に応じて適切な方法を選択することが重要です。
mysql copy