SQLクエリでJSONデータをスマートに操作:MariaDBで既存JSONオブジェクトに新規オブジェクトを追加
MariaDBで既存のJSONオブジェクトに新しいオブジェクトを追加する方法
MariaDBでは、JSONデータをネイティブに扱えるように拡張機能が提供されています。そのため、既存のJSONオブジェクトに新しいオブジェクトを追加することも可能です。
方法
以下の2つの方法があります。
JSON_SET関数を使用する
例:
UPDATE your_table
SET your_column = JSON_SET(your_column, '$.new_object', '{ "key1": "value1", "key2": "value2" }')
WHERE id = 1;
この例では、your_table
テーブルの your_column
カラムにあるJSONオブジェクトに、$.new_object
というキーで新しいオブジェクトを追加します。新しいオブジェクトには、key1
と key2
という2つのキーがあり、それぞれ value1
と value2
という値が設定されています。
UPDATE your_table
SET your_column = JSON_MERGE(your_column, '{ "new_object": { "key1": "value1", "key2": "value2" } }')
WHERE id = 1;
この例は、JSON_SET関数
とほぼ同じですが、JSON_MERGE関数
は既存のオブジェクトを置き換えるのではなく、マージします。つまり、既存のオブジェクトに new_object
キーが存在しない場合のみ、新しいオブジェクトが追加されます。
- JSONオブジェクトの形式は、JSON構文に従っている必要があります。
- 上記の例では、
your_table
、your_column
、id
は実際のカラム名に置き換えてください。
例
以下の例では、employees
テーブルの data
カラムにあるJSONオブジェクトに、新しい従業員データを追加する方法を示します。
UPDATE employees
SET data = JSON_SET(data, '$.employees', JSON_ARRAY(
JSON_OBJECT('id', 10, 'name', 'John Doe', 'department', 'Sales'),
JSON_OBJECT('id', 11, 'name', 'Jane Doe', 'department', 'Marketing')
))
WHERE id = 1;
この例では、data
カラムにあるJSONオブジェクトの employees
キーに、2つの新しい従業員データを追加します。
CREATE TABLE employees (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
data JSON
);
INSERT INTO employees (data) VALUES ('{ "employees": [] }');
UPDATE employees
SET data = JSON_SET(data, '$.employees', JSON_ARRAY(
JSON_OBJECT('id', 10, 'name', 'John Doe', 'department', 'Sales'),
JSON_OBJECT('id', 11, 'name', 'Jane Doe', 'department', 'Marketing')
))
WHERE id = 1;
SELECT * FROM employees;
このコードの説明:
employees
テーブルを作成します。このテーブルには、id
列とdata
列があります。id
列はプライマリ キーであり、自動的にインクリメントされます。data
列は JSON 型です。data
列に空の JSON オブジェクトを挿入します。UPDATE
ステートメントを使用して、data
列の JSON オブジェクトに新しい従業員データを追加します。JSON_SET
関数を使用して、employees
キーに新しいオブジェクトを追加します。JSON_ARRAY
関数を使用して、新しいオブジェクトの配列を作成します。
SELECT
ステートメントを使用して、employees
テーブルの内容を出力します。
出力:
+----+-------------------------------------------------+
| id | data |
+----+-------------------------------------------------+
| 1 | {"employees": [{"id": 10, "name": "John Doe", |
| | "department": "Sales"}, |
| | {"id": 11, "name": "Jane Doe", "department": "Marketing"}]} |
+----+-------------------------------------------------+
説明:
このコードは、MariaDB で既存の JSON オブジェクトに新しいオブジェクトを追加する方法を示す基本的な例です。実際の使用例では、必要に応じてコードを適宜変更する必要があります。
- 上記のコードは、MySQL 8.0 以降で使用できます。
UPDATE your_table
SET your_column = REPLACE(your_column, '{"old_object": { ... }}', '{"old_object": { ... }, "new_object": { ... }}')
WHERE id = 1;
この例では、your_table
テーブルの your_column
カラムにあるJSONオブジェクトを、new_object
キーを含む新しいオブジェクトに置き換えます。
SUBSTRING_INDEX関数とJSON_INSERT関数を使用する
SET @json = JSON_EXTRACT(your_column, '$');
UPDATE your_table
SET your_column = JSON_INSERT(@json, '$.new_object', '{ "key1": "value1", "key2": "value2" }')
WHERE id = 1;
この例では、SUBSTRING_INDEX関数
を使用してJSONオブジェクトを文字列に変換し、JSON_INSERT関数
を使用して新しいオブジェクトを挿入します。
MySQL 8.0の新機能であるJSON_QUERY関数を使用する
UPDATE your_table
SET your_column = JSON_QUERY(your_column, '$.* MERGE(., {"new_object": { "key1": "value1", "key2": "value2" }})')
WHERE id = 1;
この例は、JSON_MERGE関数
と同様ですが、JSON_QUERY関数
を使用してJSONオブジェクトを操作します。
どの方法を使用するかは、状況によって異なります。
- 柔軟性が必要な場合:
SUBSTRING_INDEX関数
とJSON_INSERT関数
またはJSON_QUERY関数
を使用する - シンプルで分かりやすい方法:
JSON_SET関数
またはREPLACE関数
を使用する
mysql json sql-update