限定数しか取得できない?MySQL/MariaDBでDISTINCTとLIMITを組み合わせる技

2024-07-27

MySQLとMariaDBにおけるDISTINCTによる限定数重複なし値の選択

MySQLとMariaDBでは、DISTINCTキーワードを使用して、SELECTクエリから重複する値を除外することができます。しかし、単純なDISTINCTクエリでは、すべての重複なし値が選択されてしまいます。そこで、LIMIT句を組み合わせることで、選択する重複なし値の数を制限することができます。

構文

SELECT DISTINCT [column_name1[, column_name2]...]
FROM table_name
[WHERE condition]
ORDER BY column_name
LIMIT [row_count];

説明

  • DISTINCT:重複する値を除外します。
  • column_name1, column_name2...:選択する列を指定します。複数の列を指定する場合はカンマで区切ります。
  • FROM table_name:クエリ対象のテーブルを指定します。
  • WHERE condition:オプション。条件を指定して結果を絞り込むことができます。
  • ORDER BY column_name:オプション。結果を列に基づいてソートします。
  • LIMIT row_count:選択する重複なし値の数を制限します。

以下のクエリは、customersテーブルからcity列の値をDISTINCTで抽出し、上位3件のみを選択します。

SELECT DISTINCT city
FROM customers
ORDER BY city
LIMIT 3;

このクエリは、customersテーブル内のすべての都市の中から、出現頻度が多い上位3都市のみを抽出します。

  • LIMIT句は、ORDER BYの後に記述する必要があります。
  • DISTINCT句とLIMIT句を組み合わせる場合、ORDER BY句で指定した列に基づいて重複なし値が選択されます。
  • もしORDER BY句を省略すると、どの列に基づいて重複なし値が選択されるかは保証されません。

注意事項

  • DISTINCT句を使用すると、クエリのパフォーマンスが低下する可能性があります。
  • 性能が重要となる場合は、代替手段としてGROUP BY句を使用することを検討してください。



SELECT DISTINCT order_id
FROM customers
ORDER BY order_id
LIMIT 5;

例2:productsテーブルから各カテゴリの製品数をカウントする

SELECT category, COUNT(DISTINCT product_id) AS product_count
FROM products
GROUP BY category;

例3:employeesテーブルから各部署の給与の平均値を取得する

SELECT department, AVG(salary) AS avg_salary
FROM employees
GROUP BY department;

例4:ordersテーブルから各顧客の注文合計金額をDESC順で取得する

SELECT customer_id, SUM(order_amount) AS total_amount
FROM orders
GROUP BY customer_id
ORDER BY total_amount DESC
LIMIT 10;

例5:customersテーブルから各顧客の注文件数をASC順で取得する

SELECT customer_id, COUNT(*) AS order_count
FROM orders
GROUP BY customer_id
ORDER BY order_count ASC
LIMIT 20;

これらの例は、DISTINCTLIMITを組み合わせることで、さまざまな種類のデータを分析できることを示しています。

  • 上記の例はあくまでも一例です。具体的なクエリは、分析対象のデータや目的によって異なります。
  • より複雑な分析を行う場合は、WHERE句やJOIN句などの他のSQL句と組み合わせることもできます。



MySQLとMariaDBでDISTINCT以外で重複なし値を選択する方法

MySQLとMariaDBでは、DISTINCTキーワード以外にも、重複なし値を選択する方法がいくつかあります。状況に応じて適切な方法を選択することで、より効率的なデータ処理が可能になります。

代替方法

  1. GROUP BY句

    GROUP BY句は、列に基づいてデータをグループ化し、各グループの代表値を抽出するのに適しています。重複を排除するだけでなく、集計処理にも利用できます。

    SELECT column_name
    FROM table_name
    GROUP BY column_name;
    

    例:

    SELECT city
    FROM customers
    GROUP BY city;
    

    このクエリは、customersテーブル内のすべての都市を重複なしでリストアップします。

  2. サブクエリ

    サブクエリを使用して、重複なし値を抽出することもできます。

    SELECT column_name
    FROM table_name
    WHERE column_name NOT IN (
        SELECT column_name
        FROM table_name
        WHERE row_id > current_row_id
    );
    
    SELECT product_id
    FROM products
    WHERE product_id NOT IN (
        SELECT product_id
        FROM products
        WHERE product_id > (
            SELECT MAX(product_id)
            FROM products
        )
    );
    

    このクエリは、productsテーブル内の最新の製品IDを取得します。

  3. ウィンドウ関数

    MySQL 8以降では、ウィンドウ関数を使用して、重複なし値を抽出することができます。

    SELECT column_name
    FROM table_name
    ORDER BY column_name
    ROWS BETWEEN UNBOUNDED PRECEDING AND CURRENT ROW;
    
    SELECT customer_id
    FROM orders
    ORDER BY customer_id
    ROWS BETWEEN UNBOUNDED PRECEDING AND CURRENT ROW;
    

    このクエリは、ordersテーブル内の各顧客の最初の注文IDを取得します。

各方法の比較

方法利点欠点備考
DISTINCTシンプルでわかりやすいパフォーマンスが低下する可能性がある集計処理には不向き
GROUP BY集計処理に適している重複カウントを取得できないDISTINCTとの併用が必要になる場合がある
サブクエリ柔軟性が高い複雑でわかりにくいパフォーマンスが低下する可能性がある
ウィンドウ関数 (MySQL 8以降)新しい機能対応していないバージョンがあるDISTINCTやGROUP BYよりも効率的な場合がある

状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

  • シンプルなケースでは、DISTINCTが最も簡単でわかりやすい方法です。
  • 集計処理が必要な場合は、GROUP BYが適しています。
  • より複雑な条件での重複なし値抽出には、サブクエリやウィンドウ関数が有用です。

mysql mariadb distinct



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