Railsエンジニア必見!レコード作成時の競合を解決するロックとバリデーションの教科書

2024-07-27

Ruby on Rails でレコード作成を防止するためにテーブルをロックする方法

Ruby on Rails で複数のユーザーが同時にレコードを作成しようとした場合、競合状態が発生する可能性があります。これを防ぐために、テーブルをロックしてレコード作成を制限することができます。

2 種類のロック

Rails では、レコード作成を防止するために 2 種類のロックを使用できます。

  1. 悲観的ロック (Pessimistic locking): レコードを取得する時点でロックを取得し、他のユーザーがそのレコードを更新できないようにします。
  2. 楽観的ロック (Optimistic locking): レコードを更新する前にレコードのバージョンを確認し、他のユーザーが更新していないことを確認してから更新します。

MariaDB での悲観的ロック

MariaDB では、InnoDB テーブルエンジンを使用すると、行レベルロックを使用して悲観的ロックを実現できます。Rails で InnoDB テーブルエンジンを使用するには、データベース設定で次のように指定する必要があります。

database:
  database: your_database_name
  adapter: mysql2
  encoding: utf8
  pool: 5
  timeout: 5000
  host: localhost
  username: your_database_username
  password: your_database_password
  collation: utf8_general_ci
  charset: utf8
  options:
    innodb_lock_wait_timeout: 1000 # ロック取得にかかる最大時間 (ミリ秒)

悲観的ロックの実装

Rails で悲観的ロックを実装するには、以下のいずれかの方法を使用できます。

lock メソッド

# レコードを取得してロック
record = Post.find(1).lock

# レコードを更新
record.title = "New title"
record.save

# ロックを解除
record.unlock

with_lock メソッド

# レコードを取得してロック
Post.with_lock do |record|
  # レコードを更新
  record.title = "New title"
  record.save
end

トランザクション

ActiveRecord::Base.transaction do
  # レコードを取得してロック
  record = Post.find(1)

  # レコードを更新
  record.title = "New title"
  record.save
end

Rails で楽観的ロックを実装するには、lock_version カラムをテーブルに追加する必要があります。このカラムには、レコードが更新されるたびに増分される値を格納します。レコードを更新する前に、現在の lock_version とデータベースに保存されている lock_version を比較し、一致しない場合はレコードを更新しないようにします。

class Post < ApplicationRecord
  has_column :lock_version, :integer, default: 0, null: false
end

# レコードを取得
record = Post.find(1)

# レコードを更新
record.title = "New title"
record.lock_version += 1
record.save

Ruby on Rails でレコード作成を防止するには、悲観的ロックまたは楽観的ロックを使用できます。悲観的ロックは、レコードを取得する時点でロックを取得するため、より強力なロックです。楽観的ロックは、レコードを更新する前にバージョンを確認するため、オーバーヘッドが少なくなります。




悲観的ロック

class Post < ApplicationRecord
  has_column :lock_version, :integer, default: 0, null: false
end

# レコードを取得してロック
record = Post.find(1).lock

# レコードを更新
record.title = "New title"
record.save

# ロックを解除
record.unlock

このコードは、Post テーブルのレコード ID 1 をロックしてから更新し、更新後にロックを解除します。

class Post < ApplicationRecord
  has_column :lock_version, :integer, default: 0, null: false
end

# レコードを取得
record = Post.find(1)

# レコードを更新
record.title = "New title"
record.lock_version += 1
record.save

このコードは、Post テーブルのレコード ID 1 を取得し、lock_version を 1 増分してから更新します。レコードを更新する前に、現在の lock_version とデータベースに保存されている lock_version を比較し、一致しない場合はレコードを更新しません。

ActiveRecord::Base.transaction do
  # レコードを取得してロック
  record = Post.find(1)

  # レコードを更新
  record.title = "New title"
  record.save
end

このコードは、トランザクション内でレコードを取得して更新します。トランザクション中は、レコードがロックされ、他のユーザーが更新できなくなります。




バリデーションの例

class Post < ApplicationRecord
  validates :title, presence: true, length: { maximum: 100 }
end

このコードは、Post レコードの title 属性が空でないことと、長さが 100 文字以下であることを検証します。これらの条件のいずれかを満たしていない場合、レコードは作成されません。

コールバック

レコード作成を防止するもう 1 つの方法は、コールバックを使用することです。コールバックは、レコードが作成される前、作成された後、更新される前、更新された後など、特定の時点で呼び出されるメソッドです。

class Post < ApplicationRecord
  before_create :check_admin

  private

  def check_admin
    unless current_user.admin?
      errors.add(:base, "You must be an admin to create a post")
      throw :abort
    end
  end
end

このコードは、Post レコードが作成される前に check_admin メソッドを呼び出します。check_admin メソッドは、現在のユーザーが管理者かどうかを確認します。現在のユーザーが管理者でない場合、エラーメッセージを追加し、レコードの作成を中止します。

レコード作成を防止するには、さまざまな方法があります。最適な方法は、アプリケーションの要件によって異なります。

  • 悲観的ロックは、競合状態が頻繁に発生する可能性がある場合に適しています。
  • 楽観的ロックは、競合状態がまれにしか発生しない場合に適しています。
  • バリデーションは、レコードが特定の条件を満たしていることを確認するのに適しています。
  • コールバックは、レコードの作成、更新、または削除を処理するカスタム ロジックを追加するのに適しています。

ruby-on-rails architecture mariadb



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