全文検索の精度をグッと上げる!MariaDB/MySQLにおける文字列エスケープの重要性
MariaDB/MySQLにおける全文検索のための文字列エスケープ
このような問題を回避するために、特殊記号をエスケープする必要があります。 エスケープとは、特殊記号に本来の意味ではなく、単なる文字としての意味を持たせる処理です。
エスケープが必要な特殊記号
MySQLおよびMariaDBで全文検索においてエスケープが必要な特殊記号は以下の通りです。
+ - \ / ^ ~ * ? ! ( ) { } [ ]
- 句読点:
: , ; .
- 数学記号:
= < > <= >= != <>
- 論理演算子:
AND OR NOT
エスケープ方法
MySQLおよびMariaDBで文字列をエスケープするには、バックスラッシュ (\
) を使用します。 例えば、以下のようになります。
SELECT * FROM articles
WHERE MATCH(content) AGAINST ('全文検索対象の文字列 \*');
上記の例では、アスタリスク (*
) がワイルドカードとして解釈されるのを防ぐためにエスケープされています。
その他の注意事項
- ワイルドカードとして使用する特殊記号は、エスケープする必要はありません。 例えば、以下のようになります。
SELECT * FROM articles
WHERE MATCH(content) AGAINST ('全文検索対象の文字列 %');
- フレーズ検索を行う場合は、引用符で囲む必要があります。 例えば、以下のようになります。
SELECT * FROM articles
WHERE MATCH(content) AGAINST ('"全文検索対象のフレーズ"');
MySQLおよびMariaDBで全文検索を行う場合、特殊記号をエスケープすることで、より正確な検索結果を得ることができます。
上記の説明を参考に、適切なエスケープ処理を行ってください。
MySQL/MariaDBにおける全文検索のための文字列エスケープ - サンプルコード
単語検索
SELECT * FROM documents
WHERE MATCH(content) AGAINST ('MariaDB');
このコードでは、特殊記号はエスケープされていないため、"MariaDB" という単語のみが検索対象となります。
ワイルドカード検索
以下のコードは、"MariaDB" で始まるドキュメントを検索します。
SELECT * FROM documents
WHERE MATCH(content) AGAINST ('MariaDB%');
このコードでは、アスタリスク (*
) がワイルドカードとして使用されているため、"MariaDB" で始まる任意の単語を含むドキュメントが検索対象となります。
フレーズ検索
以下のコードは、"MariaDB full-text search" というフレーズを含むドキュメントを検索します。
SELECT * FROM documents
WHERE MATCH(content) AGAINST ('"MariaDB full-text search"');
このコードでは、引用符で囲むことで、"MariaDB full-text search" というフレーズ全体が検索対象となります。
特殊記号を含む検索
SELECT * FROM documents
WHERE MATCH(content) AGAINST ('"MariaDB \\+ full-text search"');
このコードでは、プラス記号 (+
) が特殊記号であるため、バックスラッシュ (\
) でエスケープされています。
これらのサンプルコードを参考に、様々な全文検索クエリを作成することができます。
データベースのスキーマや検索対象の情報に合わせて、適切なクエリを作成してください。
MariaDB/MySQLにおける全文検索のための文字列エスケープ - 他の方法
正規表現を使用したエスケープ
正規表現は、より複雑な検索パターンを表現するために使用できます。
例
SELECT * FROM documents
WHERE MATCH(content) AGAINST ('REGEXP "[[:alpha:]\-]+"');
このコードでは、正規表現 "[[:alpha:]\-]+"
を使用して、英字またはハイフンを含む任意の単語を検索しています。
メリット
正規表現を使用する方法は、以下のメリットがあります。
- より複雑な検索パターンを表現できる
- ワイルドカードよりも柔軟な検索が可能
デメリット
- 構文が複雑で理解しにくい
- 処理速度が遅くなる可能性がある
関数を使用したエスケープ
MySQLおよびMariaDBには、文字列をエスケープするための関数も用意されています。
代表的な関数は以下の通りです。
ESCAPE()
関数:特殊記号をバックスラッシュ (\
) でエスケープします。QUOTE()
関数:文字列を引用符で囲みます。
例
SELECT * FROM documents
WHERE MATCH(content) AGAINST (ESCAPE('\\') + QUOTE('MariaDB + full-text search'));
このコードでは、ESCAPE()
関数と QUOTE()
関数を使用して、特殊記号をエスケープしています。
上記のように、MySQLおよびMariaDBで文字列をエスケープするには、様々な方法があります。
それぞれの方法のメリットとデメリットを理解した上で、状況に応じて適切な方法を選択してください。
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