【MySQL/MariaDB】ORDER BY句が無視される問題を解決!5つの方法を徹底解説

2024-07-27

MariaDB クエリ問題:ORDER BY が無視される

次のクエリを考えてみましょう。

SELECT *
FROM customers
ORDER BY name;

このクエリは、customers テーブル内のすべてのレコードを名前順に取得します。しかし、次のクエリはどうでしょうか?

SELECT *
FROM (
  SELECT *
  FROM customers
  WHERE city = 'Tokyo'
) AS subquery
ORDER BY name;

このクエリは、Tokyo 市内に住むすべての顧客の名前順に取得するはずです。しかし、実際には、ORDER BY 句は無視され、ランダムな順序で顧客レコードが返されます。

原因

この問題は、サブクエリが順序付けられていない集合とみなされるため発生します。ORDER BY 句は、クエリ全体に適用されますが、サブクエリには適用されません。

解決策

この問題を解決するには、ORDER BY 句をサブクエリではなく、メインクエリに配置する必要があります。

SELECT *
FROM (
  SELECT *
  FROM customers
  WHERE city = 'Tokyo'
) AS subquery
ORDER BY name;

上記のクエリは、Tokyo 市内に住むすべての顧客を名前順に取得します。

以下の方法も有効です。

  • LIMIT 句を使用する:

    サブクエリに LIMIT 句を追加すると、MariaDB が ORDER BY 句を無視する可能性が低くなります。

    SELECT *
    FROM (
      SELECT *
      FROM customers
      WHERE city = 'Tokyo'
      ORDER BY name
      LIMIT 99999999
    ) AS subquery;
    
  • マテリアライズドサブクエリを使用する:

    サブクエリをマテリアライズドサブクエリに変換すると、ORDER BY 句が確実に実行されます。

    CREATE TEMPORARY TABLE tmp_customers
    SELECT *
    FROM customers
    WHERE city = 'Tokyo'
    ORDER BY name;
    
    SELECT *
    FROM tmp_customers;
    



問題

SELECT *
FROM customers
ORDER BY name;
SELECT *
FROM (
  SELECT *
  FROM customers
  WHERE city = 'Tokyo'
) AS subquery
ORDER BY name;

解決策 1:ORDER BY 句をメインクエリに配置する

SELECT *
FROM (
  SELECT *
  FROM customers
  WHERE city = 'Tokyo'
) AS subquery
ORDER BY name;

解決策 2:LIMIT 句を使用する

SELECT *
FROM (
  SELECT *
  FROM customers
  WHERE city = 'Tokyo'
  ORDER BY name
  LIMIT 99999999
) AS subquery;
CREATE TEMPORARY TABLE tmp_customers
SELECT *
FROM customers
WHERE city = 'Tokyo'
ORDER BY name;

SELECT *
FROM tmp_customers;



場合によっては、サブクエリを結合に置き換えることで問題を解決できます。これにより、ORDER BY 句がサブクエリではなくメインクエリに適用されるようになります。

SELECT c.*
FROM customers AS c
INNER JOIN (
  SELECT *
  FROM customers
  WHERE city = 'Tokyo'
) AS subquery ON c.id = subquery.id
ORDER BY name;

ウィンドウ関数を使用する

MariaDB 10.2 以降では、ウィンドウ関数を使用して、サブクエリ内のレコードを順序付けることができます。

SELECT *
FROM (
  SELECT *,
    ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY name) AS row_num
  FROM customers
  WHERE city = 'Tokyo'
) AS subquery
ORDER BY row_num;

GROUP BY 句を使用する

場合によっては、GROUP BY 句を使用して、サブクエリ内のレコードを順序付けることができます。

SELECT c.name, COUNT(*) AS customer_count
FROM customers AS c
WHERE city = 'Tokyo'
GROUP BY name
ORDER BY name;

派生テーブルを使用する

派生テーブルを使用して、サブクエリを置き換えることもできます。

WITH tmp_customers AS (
  SELECT *
  FROM customers
  WHERE city = 'Tokyo'
)
SELECT *
FROM tmp_customers
ORDER BY name;

最適な方法の選択

使用する方法は、具体的な状況によって異なります。サブクエリが単純な場合は、ORDER BY 句をメインクエリに配置するのが最も簡単な解決策です。サブクエリがより複雑な場合は、結合、ウィンドウ関数、GROUP BY 句、または派生テーブルを使用する方が効率的な場合があります。

  • 使用している MariaDB のバージョン。
  • サブクエリとメインクエリのパフォーマンス要件。
  • コードの読みやすさと保守性。

mysql mariadb



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