データベースの文字コード選びはこれで完璧!MySQL・MariaDBの「utf8_bin」と「latin1_general_cs」
MySQL と MariaDB における utf8_bin と latin1_general_cs の違い
MySQL と MariaDB では、文字列の保存と比較に使用される文字セットと照合順序を指定できます。ここでは、utf8_bin
と latin1_general_cs
の違いについて、プログラミングの観点から分かりやすく解説します。
文字セット
- utf8_bin:UTF-8 エンコーディングのバイナリ形式で文字列を保存します。マルチバイト文字を含むすべての言語をサポートし、バイト単位で比較を行います。
- latin1_general_cs:Latin-1 文字セットの
general_cs
照合順序を使用して文字列を保存します。英語や西ヨーロッパ諸言語など、ラテン文字のみを含む言語に適しています。バイト単位ではなく、文字単位で比較を行います。
プログラミングへの影響
- utf8_bin:
- マルチバイト文字を含む文字列の比較には高速です。
- バイト単位で比較するため、大文字と小文字の区別ができません。
- ソートや検索などの操作では、大文字と小文字を区別する必要がある場合は、
utf8_general_ci
などの照合順序を使用する必要があります。
- latin1_general_cs:
- 英語や西ヨーロッパ諸言語の文字列の比較には高速です。
どちらを選択すべきか
- アプリケーションで扱う文字列の種類によって異なります。
- マルチバイト文字を含む文字列を扱う場合は、
utf8_bin
またはutf8_general_ci
などの照合順序を使用する必要があります。 - 英語や西ヨーロッパ諸言語のみを扱う場合は、
latin1_general_cs
を使用しても問題ありません。
その他の注意点
utf8_bin
とlatin1_general_cs
は、文字列の保存形式と比較方法のみの違いです。- どちらの文字セットを使用しても、文字列の内容自体は同じです。
- 文字セットを変更するには、データベースの作成時またはテーブルの作成時に指定する必要があります。
- 既存のデータベースやテーブルの文字セットを変更するには、
ALTER DATABASE
またはALTER TABLE
ステートメントを使用する必要があります。
参考資料
結論
utf8_bin
と latin1_general_cs
は、MySQL と MariaDB で使用できる文字セットと照合順序のオプションです。それぞれの特徴を理解し、アプリケーションの要件に応じて適切なものを選択することが重要です。
文字列の保存
CREATE TABLE mytable (
name VARCHAR(255) CHARACTER SET utf8_bin
);
CREATE TABLE mytable2 (
name VARCHAR(255) CHARACTER SET latin1_general_cs
);
SELECT * FROM mytable WHERE name = '東京';
SELECT * FROM mytable2 WHERE name = 'London';
ソート
SELECT * FROM mytable ORDER BY name;
SELECT * FROM mytable2 ORDER BY name;
検索
SELECT * FROM mytable WHERE name LIKE '%東京%';
SELECT * FROM mytable2 WHERE name LIKE '%London%';
ALTER DATABASE mydatabase CHARACTER SET utf8_bin;
ALTER TABLE mytable2 CHARACTER SET latin1_general_cs;
その他
- 上記のコードは、MySQL または MariaDB のバージョンによって異なる場合があります。
- 実際のアプリケーションでは、適切なエラー処理や接続処理を追加する必要があります。
注意事項
- サンプルコードはあくまでも参考であり、本番環境で使用される前に十分なテストを行う必要があります。
- 文字セットを変更する場合は、データベース全体に影響を与えるため、事前に十分な検討が必要です。
補足
- 上記のサンプルコードでは、
VARCHAR
型の列を使用しています。他のデータ型を使用する場合は、適切な型変換を行う必要があります。 LIKE
演算子を使用する場合は、ワイルドカード文字 (%
) を使用して検索範囲を広げることができます。ORDER BY
句を使用する場合は、ソートする列を複数指定することができます。
utf8_bin
と latin1_general_cs
は、それぞれ異なる特徴を持つ文字セットと照合順序です。アプリケーションの要件に応じて適切なものを選択し、適切な方法で使用することが重要です。
utf8_bin と latin1_general_cs の違いを理解するためのその他の方法
文字エンコーディング
utf8_bin
は、UTF-8 エンコーディングのバイナリ形式で文字列を保存します。UTF-8 は、世界中のほとんどの言語をサポートする汎用性の高い文字エンコーディングです。
utf8_bin
は、バイト単位で文字列を比較します。そのため、大文字と小文字の区別ができません。
照合順序
utf8_bin
には、照合順序がありません。そのため、文字列の比較はバイト単位で行われます。latin1_general_cs
には、general_cs
照合順序があります。この照合順序は、英語のアルファベット順に基づいています。
使用例
utf8_bin
は、マルチバイト文字を含む文字列を扱う場合に使用されます。latin1_general_cs
は、英語や西ヨーロッパ諸言語のみを扱う場合に使用されます。
utf8_bin
とlatin1_general_cs
の違いを理解するには、文字エンコーディング、文字比較、照合順序などの概念を理解する必要があります。
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