IDENTITY_INSERT オプションを使用してSQL Server 2005で複数のレコードを挿入してID値を取得する方法

2024-04-06

SQL Server 2005で複数のレコードを挿入し、自動生成されたID値を取得するには、いくつかの方法があります。

方法

  1. OUTPUT 句を使用する
INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2, ...)
OUTPUT INSERTED.ID
VALUES (値1, 値2, ...), (値3, 値4, ...), ...;

この方法では、INSERTED疑似テーブルを使用して、挿入されたレコードの値を取得できます。ID列は、自動生成されたID値を含む特別な列です。

INSERT INTO 顧客 (名前, 年齢)
OUTPUT INSERTED.ID
VALUES ('山田太郎', 30), ('佐藤花子', 25);

この例では、顧客テーブルに2つのレコードが挿入され、それぞれのID値が出力されます。

  1. SCOPE_IDENTITY() 関数を使用する
DECLARE @id INT;

INSERT INTO テーブル名 (列名1, 列名2, ...)
VALUES (値1, 値2, ...), (値3, 値4, ...), ...;

SET @id = SCOPE_IDENTITY();

SELECT @id;

この方法では、SCOPE_IDENTITY()関数を使用して、現在のスコープ内で最後に挿入されたID値を取得できます。

DECLARE @id INT;

INSERT INTO 顧客 (名前, 年齢)
VALUES ('山田太郎', 30), ('佐藤花子', 25);

SET @id = SCOPE_IDENTITY();

SELECT @id;
  1. IDENTITY_INSERT オプションを使用する
SET IDENTITY_INSERT テーブル名 ON;

INSERT INTO テーブル名 (ID, 列名1, 列名2, ...)
VALUES (1, 値1, 値2, ...), (2, 値3, 値4, ...), ...;

SET IDENTITY_INSERT テーブル名 OFF;

この方法では、IDENTITY_INSERTオプションを使用して、挿入するレコードのID値を明示的に指定できます。

SET IDENTITY_INSERT 顧客 ON;

INSERT INTO 顧客 (ID, 名前, 年齢)
VALUES (1, '山田太郎', 30), (2, '佐藤花子', 25);

SET IDENTITY_INSERT 顧客 OFF;

注意事項

  • OUTPUT句を使用する方法は、SQL Server 2005以降で利用できます。
  • IDENTITY_INSERTオプションを使用する方法は、すべてのバージョンのSQL Serverで利用できますが、一般的には推奨されません。



OUTPUT 句を使用する

USE AdventureWorks2019;

GO

CREATE TABLE #Customers (
    ID INT IDENTITY(1, 1) PRIMARY KEY,
    FirstName VARCHAR(50) NOT NULL,
    LastName VARCHAR(50) NOT NULL
);

GO

INSERT INTO #Customers (FirstName, LastName)
OUTPUT INSERTED.ID
VALUES ('山田', '太郎'), ('佐藤', '花子');

GO

SELECT * FROM #Customers;

GO

DROP TABLE #Customers;

SCOPE_IDENTITY() 関数を使用する

USE AdventureWorks2019;

GO

CREATE TABLE #Customers (
    ID INT IDENTITY(1, 1) PRIMARY KEY,
    FirstName VARCHAR(50) NOT NULL,
    LastName VARCHAR(50) NOT NULL
);

GO

DECLARE @id INT;

INSERT INTO #Customers (FirstName, LastName)
VALUES ('山田', '太郎'), ('佐藤', '花子');

SET @id = SCOPE_IDENTITY();

SELECT @id;

GO

SELECT * FROM #Customers;

GO

DROP TABLE #Customers;

IDENTITY_INSERT オプションを使用する

USE AdventureWorks2019;

GO

CREATE TABLE #Customers (
    ID INT IDENTITY(1, 1) PRIMARY KEY,
    FirstName VARCHAR(50) NOT NULL,
    LastName VARCHAR(50) NOT NULL
);

GO

SET IDENTITY_INSERT #Customers ON;

INSERT INTO #Customers (ID, FirstName, LastName)
VALUES (1, '山田', '太郎'), (2, '佐藤', '花子');

SET IDENTITY_INSERT #Customers OFF;

GO

SELECT * FROM #Customers;

GO

DROP TABLE #Customers;

注意: これらのサンプルコードは、SQL Server 2005で動作することを確認しています。他のバージョンのSQL Serverでは、動作が異なる場合があります。




他の方法

  • ストアドプロシージャを使用する

ストアドプロシージャを使用して、複数のレコードを挿入し、ID値を取得することができます。ストアドプロシージャは、コードを再利用し、複雑な処理をカプセル化するために使用できます。

  • トリガーを使用する

トリガーを使用して、レコードが挿入された後にID値を取得することができます。トリガーは、特定のイベントが発生したときに自動的に実行されるコードです。

  • ADO.NETなどのデータアクセス技術を使用する

ADO.NETなどのデータアクセス技術を使用して、複数のレコードを挿入し、ID値を取得することができます。データアクセス技術は、データベースとの接続、データの操作、結果の取得などを簡単に行うことができます。

  • 単純な処理の場合

OUTPUT句、SCOPE_IDENTITY()関数、IDENTITY_INSERTオプションなどの簡単な方法を使用できます。

ストアドプロシージャやトリガーなどのより複雑な方法を使用する必要があります。

  • データアクセス技術を使用する場合は

どの方法を選択する場合でも、パフォーマンスとセキュリティを考慮する必要があります。

  • パフォーマンス

複数のレコードを挿入する場合は、パフォーマンスを考慮する必要があります。ストアドプロシージャやトリガーを使用すると、パフォーマンスが向上する場合があります。

  • セキュリティ

ID値は、機密情報である場合があります。セキュリティを考慮して、ID値をどのように取得し、どのように使用するのかを検討する必要があります。


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