INSERT IGNORE vs INSERT ... ON DUPLICATE KEY UPDATE:使い分けのポイントを徹底解説
MySQL テーブルへの挿入と更新:重複レコードの処理
INSERT IGNORE
構文:
INSERT IGNORE INTO table_name (column1, column2, ...)
VALUES (value1, value2, ...);
説明:
- 既存のレコードを更新する必要がある場合は、この方法適していません。
- 主キーやユニークキーによる重複チェックが行われ、重複するキーを持つレコードは挿入されないことに注意が必要です。
- すでに存在するレコードは 更新されません。
INSERT IGNORE
は、レコードを挿入しようとしますが、すでに同じデータを持つレコードが存在する場合、そのレコードを無視します。
利点:
- 重複レコードの挿入を簡単に回避できる
- シンプルで分かりやすい構文
欠点:
- 重複レコードが挿入されないことを示す明確なフィードバックがない
- 既存のレコードを更新できない
INSERT ... ON DUPLICATE KEY UPDATE
INSERT INTO table_name (column1, column2, ...)
VALUES (value1, value2, ...)
ON DUPLICATE KEY UPDATE
column1 = NEW_value1,
column2 = NEW_value2,
...;
- 新規挿入と既存レコードの更新を1 つのクエリで処理できる
- 既存のレコードを更新する際に、新しい値を指定することができます。
INSERT ... ON DUPLICATE KEY UPDATE
は、レコードを挿入しようとします。すでに同じデータを持つレコードが存在する場合、そのレコードを更新します。
- 既存レコードを更新する際に、新しい値を柔軟に指定できる
INSERT IGNORE
に比べて構文が複雑
どちらを選択すべきか
- 既存レコードを更新する必要がある場合は、INSERT ... ON DUPLICATE KEY UPDATE を使用する必要があります。
- 単に重複レコードの挿入を回避したい場合は、INSERT IGNORE がシンプルで適しています。
- より詳細な情報については、MySQL の公式ドキュメントを参照してください:
- 重複チェックを行う列を複数指定したい場合は、USING INDEX (column1, column2, ...) オプションを使用できます。
- 上記の方法は、主キーまたはユニークキーを持つ列に基づいて重複チェックを行います。
-- ユーザー情報テーブルを作成
CREATE TABLE users (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
username VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL,
email VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL
);
-- ユーザー情報を挿入
INSERT IGNORE INTO users (username, email)
VALUES ('alice', '[email protected]');
-- 同じユーザー名のレコードを挿入しようとする
INSERT IGNORE INTO users (username, email)
VALUES ('alice', '[email protected]');
-- 既存のレコードは更新されず、新しいレコードは挿入されない
SELECT * FROM users;
この例では、users
テーブルにユーザー情報を作成し、INSERT IGNORE
を使用してレコードを挿入します。2 回目の INSERT IGNORE
ステートメントは、すでに同じユーザー名のレコードが存在するため、無視されます。
-- ユーザー情報テーブルを作成
CREATE TABLE users (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
username VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL,
email VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL
);
-- ユーザー情報を挿入
INSERT INTO users (username, email)
VALUES ('alice', '[email protected]')
ON DUPLICATE KEY UPDATE
email = '[email protected]';
-- 同じユーザー名のレコードを挿入しようとする
INSERT INTO users (username, email)
VALUES ('alice', '[email protected]')
ON DUPLICATE KEY UPDATE
email = '[email protected]';
-- 既存のレコードは更新され、新しいレコードは挿入されない
SELECT * FROM users;
SELECT * FROM table_name
WHERE condition
FOR UPDATE;
-- レコードを更新または挿入
UPDATE table_name
SET column1 = new_value1,
column2 = new_value2,
...
WHERE condition;
-- ロックを解除
COMMIT;
- ロックされたレコードを更新または挿入した後、
COMMIT
ステートメントを実行して ロックを解除する必要があります。 - ロックされたレコードは、他のトランザクションによる更新操作から保護されます。
SELECT ... FOR UPDATE
は、指定された条件に一致するレコードを ロックします。
- 排他制御により、競合状態を確実に回避できる
- ロックを使用するため、パフォーマンスへの影響が懸念される
- 複雑な構文
MERGE ステートメント
MERGE INTO table_name
USING source_table
ON table_name.id = source_table.id
WHEN MATCHED THEN
UPDATE SET
column1 = source_table.column1,
column2 = source_table.column2,
...
WHEN NOT MATCHED THEN
INSERT (column1, column2, ...)
VALUES (source_table.column1, source_table.column2, ...);
WHEN NOT MATCHED
句を使用して、新しいレコードを挿入する方法を指定します。ON
句を使用して、結合条件を指定します。USING
句を使用して、ソーステーブルを指定します。
- 比較的新しい機能であり、一部の古い MySQL バージョンではサポートされていない
トリガー
- 重複レコードの処理をトリガーを使用して実装することができます。
- トリガーは、特定のイベント(例:レコードの挿入、更新、削除)が発生したときに自動的に実行されるプログラムです。
- イベント駆動型で柔軟な処理が可能
- トリガーのロジックが複雑になると、メンテナンスが難しくなる
- パフォーマンス要件
- 処理の複雑性
- 使用する MySQL のバージョン
mysql insert