CAST 関数:シンプルで使いやすい文字列変換
SQL Server 2005 で文字列を int に変換する方法
CAST 関数を使用する
CAST 関数は、SQL Server の組み込み関数であり、データ型を明示的に変換するために使用されます。文字列から int への変換も可能です。
-- 文字列 '123' を int 型に変換する
SELECT CAST('123' AS INT);
このクエリは、文字列 "123" を int 型に変換し、結果として 123 を返します。
CAST 関数の利点は、構文がシンプルでわかりやすいことです。
ただし、CAST 関数は、文字列が有効な整数形式でない場合、エラーをスローせずに NULL
を返します。
-- 文字列 'abc' を int 型に変換する
SELECT CAST('abc' AS INT);
このクエリは、エラーメッセージを出力せずに NULL
を返します。
CONVERT 関数を使用する
-- 文字列 '123' を int 型に変換する
SELECT CONVERT(INT, '123');
CONVERT 関数の利点は、CAST 関数よりも多くのデータ型変換をサポートしていることです。また、変換に失敗した場合、エラーメッセージを出力することができます。
-- 文字列 'abc' を int 型に変換する
SELECT CONVERT(INT, 'abc');
このクエリは、CAST 関数の場合とは異なり、エラーメッセージ "文字列の変換に失敗しました。" を出力します。
CONVERT 関数の欠点は、CAST 関数よりも構文が少し複雑であることです。
その他の注意点
- 変換する文字列が空の場合、CAST 関数と CONVERT 関数はどちらも
NULL
を返します。 - 変換する文字列の先頭に空白が含まれている場合、CAST 関数と CONVERT 関数はどちらも最初の非空白文字までを解析し、その部分を数値に変換します。
- 変換する文字列が有効な整数形式でない場合、CONVERT 関数はエラーメッセージを出力しますが、CAST 関数はエラーメッセージを出力せずに
NULL
を返します。
まとめ
SQL Server 2005 で文字列を int に変換するには、CAST 関数と CONVERT 関数の 2 つの方法があります。
- CAST 関数は構文がシンプルでわかりやすいですが、エラーメッセージを出力せず、変換に失敗した場合でも
NULL
を返します。
状況に応じて適切な関数を選択してください。
SQL Server 2005 で文字列を int に変換するサンプルコード
CAST 関数を使用する例
-- テーブル 'mytable' から 'mycolumn' 列の値をすべて int 型に変換して、'converted_column' 列に格納する
UPDATE mytable
SET converted_column = CAST(mycolumn AS INT);
このコードは、mytable
テーブルの mycolumn
列のすべての値を int 型に変換し、converted_column
という新しい列に格納します。元の mycolumn
列のデータ型が文字列であることが前提です。
注: このコードは、mycolumn
列のすべての値が有効な整数形式であることを前提としています。そうでない場合は、エラーが発生する可能性があります。
CONVERT 関数を使用する例
-- SELECT ステートメントで文字列 '123' を int 型に変換する
SELECT CONVERT(INT, '123');
-- 文字列 'abc' を int 型に変換し、エラーメッセージを出力する
SELECT CONVERT(INT, 'abc');
2 行目は、文字列 "abc" を int 型に変換しようとしますが、無効な形式であるため、エラーメッセージ "文字列の変換に失敗しました。" を出力します。
その他の例
以下のコードは、さまざまな状況で文字列を int に変換する方法を示しています。
-- 文字列の先頭に空白が含まれている場合の変換
SELECT CAST(' 123' AS INT); -- 結果: 123
-- 文字列の小文字を大文字に変換してから変換
SELECT CAST(UPPER('abc') AS INT); -- 結果: 0 (A は ASCII コードで 65 なので、10 進数で 0 になります)
-- 文字列の一部を切り取ってから変換
SELECT CAST(SUBSTRING('123abc', 1, 3) AS INT); -- 結果: 123
SQL Server 2005 で文字列を int に変換するその他の方法
TRY_CONVERT 関数を使用する
TRY_CONVERT 関数は、CONVERT 関数と似ていますが、変換に失敗した場合でも NULL
を返さずにエラーをスローするという点が異なります。
-- 文字列 '123' を int 型に変換する
SELECT TRY_CONVERT(INT, '123');
-- 文字列 'abc' を int 型に変換しようとする
SELECT TRY_CONVERT(INT, 'abc');
TRY_CONVERT 関数は、エラー処理が必要な場合に役立ちます。
ISNUMERIC 関数と CAST 関数を組み合わせて使用する
ISNUMERIC 関数は、引数が数値かどうかを判断します。CAST 関数と組み合わせて使用することで、文字列が数値に変換できるかどうかを確認してから変換することができます。
-- 文字列 '123' が数値かどうかを確認し、int 型に変換する
SELECT CAST('123' AS INT)
WHERE ISNUMERIC('123');
-- 文字列 'abc' が数値かどうかを確認し、int 型に変換しようとするとエラーが発生する
SELECT CAST('abc' AS INT)
WHERE ISNUMERIC('abc');
この方法は、変換前に文字列が有効な整数形式であることを確認したい場合に役立ちます。
CASE 式を使用する
CASE 式を使用して、さまざまな条件に基づいて異なる値を返すことができます。文字列を int に変換する場合、CASE 式を使用して、文字列が有効な整数形式であるかどうかを確認し、その場合のみ変換することができます。
-- 文字列 '123' を int 型に変換する
SELECT
CASE
WHEN ISNUMERIC('123') THEN CAST('123' AS INT)
ELSE NULL
END AS converted_value;
-- 文字列 'abc' は変換されない
SELECT
CASE
WHEN ISNUMERIC('abc') THEN CAST('abc' AS INT)
ELSE NULL
END AS converted_value;
2 行目は、文字列 "abc" が数値ではないため、変換されず、NULL
が返されます。
この方法は、より複雑な変換ロジックが必要な場合に役立ちます。
SQL Server 2005 で文字列を int に変換するには、さまざまな方法があります。状況に応じて適切な方法を選択してください。
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