MariaDBでNULL値も怖くない!CONCAT_WS()関数とIFNULL()関数を活用した検索テクニック
MariaDBでCONCAT()とWHEREを組み合わせる方法
MariaDBでは、CONCAT()関数とWHERE句を組み合わせて、複数の列の値を結合し、その結果を条件として検索することができます。これは、顧客名と電話番号を結合して検索したり、商品名とカテゴリを結合して検索したりするような場合に役立ちます。
CONCAT()関数
**CONCAT()**関数は、複数の文字列を結合するために使用されます。構文は以下の通りです。
CONCAT(arg1, arg2, ..., argN)
arg1、arg2、argNは、結合する文字列です。
例:
SELECT CONCAT(first_name, ' ', last_name) AS full_name FROM customers;
このクエリは、customers
テーブルのfirst_name
列とlast_name
列の値を結合し、full_name
という新しい列として返します。
WHERE句
WHERE句は、検索条件を指定するために使用されます。構文は以下の通りです。
SELECT * FROM table_name WHERE condition;
conditionは、検索条件を表す式です。
SELECT * FROM customers WHERE city = '東京';
このクエリは、customers
テーブルでcity
列の値が「東京」であるレコードをすべて返します。
CONCAT()とWHEREを組み合わせる
CONCAT()関数とWHERE句を組み合わせることで、複数の列の値を結合し、その結果を条件として検索することができます。
SELECT * FROM customers WHERE CONCAT(first_name, ' ', last_name) = '山田 太郎';
CONCAT_WS()関数の使用
**CONCAT_WS()**関数は、**CONCAT()**関数と似ていますが、文字列間に区切り文字を挿入することができます。構文は以下の通りです。
CONCAT_WS(separator, arg1, arg2, ..., argN)
separatorは、文字列間に挿入する区切り文字です。arg1、arg2、argNは、結合する文字列です。
SELECT CONCAT_WS('-', first_name, last_name) AS full_name FROM customers;
WHERE句と組み合わせる場合、**CONCAT_WS()**関数を使用して区切り文字を挿入することで、検索条件をより明確にすることができます。
SELECT * FROM customers WHERE CONCAT_WS('-', first_name, last_name) = '山田-太郎';
SELECT customer_id, full_name, phone_number
FROM customers
WHERE CONCAT(first_name, ' ', last_name) = '山田 太郎'
AND phone_number = '03-1234-5678';
このクエリは、以下の条件を満たすレコードをすべて返します。
- 顧客名が「山田 太郎」である
- 電話番号が「03-1234-5678」である
例2:商品名とカテゴリを結合して検索
SELECT product_id, product_name, category
FROM products
WHERE CONCAT_WS(' - ', product_name, category) = 'Tシャツ - メンズ';
- 商品名が「Tシャツ」である
- カテゴリが「メンズ」である
例3:NULL値を考慮した検索
この例では、**CONCAT_WS()関数とIFNULL()**関数を使用して、NULL値を考慮した検索を行います。
SELECT customer_id, full_name, phone_number
FROM customers
WHERE CONCAT_WS('-', IFNULL(first_name, ''), IFNULL(last_name, '')) = '山田-太郎'
AND IFNULL(phone_number, '') = '03-1234-5678';
- 顧客名が「山田 太郎」である (いずれかの名前がNULLであっても)
- 電話番号が「03-1234-5678」である (電話番号がNULLであっても)
CONCAT()とWHERE以外の代替方法
サブクエリを使用する
サブクエリを使用して、複数の列の値を結合することができます。
SELECT * FROM customers
WHERE customer_id IN (
SELECT customer_id
FROM orders
WHERE product_id = 123
);
このクエリは、orders
テーブルでproduct_id
が123である注文を行った顧客をすべて返します。
JOIN操作を使用する
JOIN操作を使用して、複数のテーブルからデータを結合することができます。
SELECT c.customer_id, c.first_name, c.last_name, o.product_id
FROM customers AS c
JOIN orders AS o ON c.customer_id = o.customer_id
WHERE o.product_id = 123;
このクエリは、customers
テーブルとorders
テーブルを結合し、orders
テーブルでproduct_id
が123である注文を行った顧客の情報をすべて返します。
CASE式を使用する
CASE式を使用して、条件に応じて異なる値を返すことができます。
SELECT customer_id,
CONCAT(first_name, ' ', IF(last_name IS NULL, '', last_name)) AS full_name
FROM customers;
このクエリは、customers
テーブルの顧客IDと、名前に苗字を追加したfull_name
列を返します。苗字がNULLの場合は、空文字列が返されます。
生成された列を使用する
MariaDB 8.0以降では、生成された列を使用して、式に基づいて新しい列を作成することができます。
CREATE TABLE customers (
customer_id INT PRIMARY KEY,
first_name VARCHAR(255) NOT NULL,
last_name VARCHAR(255) NOT NULL,
full_name GENERATED ALWAYS AS (CONCAT(first_name, ' ', last_name)) VIRTUAL
);
このコードは、customers
テーブルに新しいfull_name
列を作成します。この列は、first_name
列とlast_name
列の値を結合して生成されます。
どの方法を選択するかは、状況によって異なります。
- 単純な検索の場合は、CONCAT()関数とWHERE句を使用するのが最も簡単です。
- より複雑な検索の場合は、サブクエリ、JOIN操作、CASE式、生成された列などの方法を使用する方が効率的である場合があります。
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