SQLite データベースの暗号化/パスワード保護のベストプラクティス
SQLite データベースの暗号化とパスワード保護
そこで、SQLite データベースを暗号化/パスワード保護する方法について、以下の 2 つの主要な方法と、それぞれの利点と欠点について解説します。
データベースファイル全体を暗号化する
この方法は、SQLite 自体の機能を使って、データベースファイル全体を暗号化します。暗号化アルゴリズムは、AES-256 など、強力なものが選択できます。
利点:
- 比較的シンプルで実装しやすい
- データベース全体を保護できる
欠点:
- 個々のテーブルや列を暗号化できない
- 読み書きのたびに暗号化/復号化処理が必要になるため、パフォーマンスが低下する可能性がある
データベース内のデータを暗号化する
この方法は、データベース内の個々のテーブルや列を暗号化します。暗号化には、SQLite 拡張モジュールやサードパーティライブラリを使用できます。
- 個々のテーブルや列を必要なレベルで暗号化できる
- 読み書きのパフォーマンスに影響を与えにくい
- 実装が複雑になる場合がある
- 使用する拡張モジュールやライブラリのセキュリティに依存する
具体的な方法
PRAGMA key = "暗号化キー"
コマンドを使用して、データベースファイルにパスワードを設定できます。
注意事項
- 暗号化キーは安全に管理する必要があります。
- 暗号化されたデータベースファイルは、復号化キーがないと開くことができません。
- 暗号化は万能ではありません。データベースへのアクセス権限を持つユーザーは、依然としてデータにアクセスできる可能性があります。
import sqlite3
# パスワードを設定
password = "your_password"
# 暗号化されたデータベースを開く
with sqlite3.connect("database.db", password=password) as conn:
# データベース操作
cursor = conn.cursor()
cursor.execute("SELECT * FROM table")
...
C++
#include <sqlite3.h>
int main() {
// パスワードを設定
const char* password = "your_password";
// 暗号化されたデータベースを開く
sqlite3* db;
int rc = sqlite3_open_encrypted("database.db", &db, password, strlen(password));
if (rc != SQLITE_OK) {
// エラー処理
}
// データベース操作
sqlite3_stmt* stmt;
rc = sqlite3_prepare_v2(db, "SELECT * FROM table", -1, &stmt, NULL);
if (rc != SQLITE_OK) {
// エラー処理
}
// ...
// データベースを閉じる
sqlite3_close(db);
return 0;
}
Python (SEE 拡張モジュール)
import sqlite3
# SEE 拡張モジュールをロード
sqlite3.enable_load_extension(True)
sqlite3.load_extension("see")
# パスワードを設定
password = "your_password"
# 暗号化されたデータベースを開く
with sqlite3.connect("database.db") as conn:
# データベース操作
cursor = conn.cursor()
cursor.execute("SELECT * FROM table")
...
C++ (db-sqlite3 ライブラリ)
#include <db-sqlite3.h>
int main() {
// パスワードを設定
const char* password = "your_password";
// db-sqlite3 ライブラリを使用してデータベースを開く
db_sqlite3* db = db_sqlite3_open("database.db", password, strlen(password));
if (db == NULL) {
// エラー処理
}
// データベース操作
// ...
// データベースを閉じる
db_sqlite3_close(db);
return 0;
}
OS のファイルシステムレベルで暗号化を行うことで、SQLite データベースファイルを含むすべてのファイルを暗号化できます。
- 使用するファイルシステムによっては、パフォーマンスが低下する可能性がある
仮想ディスクを使用する
暗号化された仮想ディスクを作成し、その中に SQLite データベースファイルを保存することができます。
- 仮想ディスク管理の知識が必要
クラウドストレージサービスの暗号化機能を使用する
Amazon S3 や Google Cloud Storage などのクラウドストレージサービスは、データの暗号化機能を提供しています。これらのサービスを利用して、SQLite データベースファイルを保存することで、暗号化/パスワード保護を実現できます。
- クラウドストレージサービスに依存する
独自の暗号化ソリューションを開発する
上記のいずれの方法にも満足できない場合は、独自の暗号化ソリューションを開発することができます。
- 具体的なニーズに合わせて、最適な暗号化ソリューションを構築できる
- 開発に時間とコストがかかる
- セキュリティの専門知識が必要
encryption sqlite password-protection