知っておけばよかった!MySQL/MariaDBでInnoDBテーブルからレコードを削除する際の注意点とトラブルシューティング

2024-05-15

大規模なMySQL InnoDBテーブルからレコードを効率的に削除する方法

DELETE ステートメントを使用する

これは、シンプルで基本的な方法です。

DELETE FROM table_name
WHERE condition;

長所:

  • 理解しやすい構文
  • 特定の条件に基づいてレコードを削除できる
  • 大量のレコードを削除する場合、処理が遅くなる可能性がある
  • ロック競合が発生する可能性がある

TRUNCATE TABLEを使用する

これは、テーブルからすべてのレコードを高速に削除する方法です。

TRUNCATE TABLE table_name;
  • DELETEよりも高速
  • テーブルの自動インクリメントカウントをリセットする
  • トランザクションログが生成されないため、削除されたデータを復元できない
  • 外部キー制約に関連するレコードを削除するとエラーが発生する可能性がある

これは、削除されたレコードによって解放された領域を再利用するためにテーブルを最適化するコマンドです。

OPTIMIZE TABLE table_name;
  • テーブルのフラグメンテーションを削減し、パフォーマンスを向上させる
  • 処理が完了するまでに時間がかかる場合がある

Partitions を使用する

テーブルをパーティション分割すると、データを論理的に小さな部分に分割できます。その後、個々のパーティションからレコードを削除できます。これは、非常に大きなテーブルを扱う場合に役立ちます。

  • 大量のデータを効率的に削除できる
  • 並行処理による処理速度の向上
  • テーブルの設計と管理が複雑になる
  • パーティション化されたテーブルに対するクエリのパフォーマンスが低下する可能性がある

別のテーブルにデータをエクスポートしてから削除する

データを別のテーブルにエクスポートしてから、元のテーブルを削除する方法もあります。これは、削除後に元のテーブル構造を変更する場合に役立ちます。

  • 元のテーブル構造を変更せずにデータを削除できる
  • エクスポートとインポートのプロセスが時間がかかる場合がある
  • 追加のストレージスペースが必要になる

最適な方法を選択する

使用する方法は、削除するレコード数、テーブルのサイズ、パフォーマンス要件、およびデータ整合性の要件によって異なります。

ヒント:

  • 大量のレコードを削除する前に、必ずバックアップを作成してください。
  • 処理中にロック競合が発生する可能性があるため、オフピーク時に削除を実行してください。
  • パフォーマンスを向上させるために、インデックスを最適化してください。
  • 削除操作の影響を分析するために、ベンチマークを実行してください。



DELETE FROM customers
WHERE last_name = 'Smith';

この例では、customersテーブルからlast_nameSmithのすべてのレコードを削除します。

TRUNCATE TABLE customers;
OPTIMIZE TABLE customers;
CREATE TABLE customers (
  customer_id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
  first_name VARCHAR(255) NOT NULL,
  last_name VARCHAR(255) NOT NULL,
  email VARCHAR(255) NOT NULL,
  created_at DATETIME NOT NULL DEFAULT CURRENT_TIMESTAMP,
  PARTITION BY YEAR(created_at) (
    PARTITION p2020 VALUES LESS THAN (2021),
    PARTITION p2021 VALUES LESS THAN (2022),
    PARTITION p2022 VALUES LESS THAN (2023),
    PARTITION p2023 VALUES LESS THAN (2024)
  )
);

この例では、customersテーブルをcreated_at列に基づいてパーティション分割します。その後、以下のコマンドを使用して特定のパーティションからレコードを削除できます。

DELETE FROM customers
WHERE created_at >= '2020-01-01' AND created_at < '2021-01-01'
PARTITION p2020;
CREATE TABLE customers_temp (
  customer_id INT PRIMARY KEY,
  first_name VARCHAR(255) NOT NULL,
  last_name VARCHAR(255) NOT NULL,
  email VARCHAR(255) NOT NULL,
  created_at DATETIME NOT NULL
);

INSERT INTO customers_temp SELECT * FROM customers;

TRUNCATE TABLE customers;

INSERT INTO customers SELECT * FROM customers_temp;

DROP TABLE customers_temp;

この例では、customersテーブルのデータをcustomers_tempテーブルにエクスポートし、customersテーブルを削除してから、customers_tempテーブルのデータをcustomersテーブルにインポートします。

注意事項:

  • これらのサンプルコードは、あくまでも例であり、実際の状況に合わせて変更する必要があります。



MySQLで大量のデータを削除するその他の方法

バッチ処理を使用する

データを小さなバッチに分割して処理することで、一度に処理するデータ量を減らすことができ、パフォーマンスを向上させることができます。これを実現するには、ループを使用してバッチごとにデータを処理したり、LOAD DATAおよびUNLOAD DATAステートメントを使用してファイルを介してデータを処理したりできます。

削除ジョブを非同期に実行することで、通常の業務に影響を与えずにデータを削除できます。これを実現するには、cronジョブやqueueシステムを使用できます。

オンライン操作を避ける

ピーク時の負荷を避けるために、オフピーク時に削除ジョブを実行するようにスケジュールします。

インデックスを削除する

削除操作を実行する前に、削除対象の列に関連するインデックスを削除すると、パフォーマンスが向上する場合があります。ただし、インデックスを削除すると、その列に対するクエリのパフォーマンスが低下する可能性があることに注意してください。

古いデータをアーカイブする

削除する代わりに、古いデータを別のアーカイブテーブルにアーカイブする方がよい場合があります。これにより、ディスク領域を節約し、必要な場合は古いデータにアクセスできるようにすることができます。

専門のツールを使用する

大量のデータを効率的に削除するために設計された、MySQL用のサードパーティ製ツールがいくつかあります。これらのツールは、パフォーマンスを向上させ、エラーを回避するのに役立ちます。


mysql mariadb


CASE式、SUBSTRING()関数、REGEXP_EXTRACT()関数によるデータ抽出

このチュートリアルでは、SQLクエリを使用して、特定のフィールドが特定の文字列を含まないデータを抽出する方法について説明します。対象者SQLの基本を理解している方特定の文字列を含まないデータを抽出したい方必要なものMySQLなどのデータベース...


SST:Xtrabackup (Galera) を使用せずに Galera クラスターに新しいノードを追加する方法

SST:Xtrabackup (Galera) を使用して Galera クラスターに新しいノードを追加しようとすると、いくつかの問題が発生する可能性があります。 この文書では、これらの問題とその解決策について説明します。問題データ同期の問題...


MySQL/MariaDB のキューテーブルでユーザーのポジションが遅い場合の対処法

原因インデックスの欠如: キューテーブルに適切なインデックスが設定されていない場合、データベースは全行をスキャンしてユーザーのポジションを探す必要があり、処理が遅くなります。不適切なクエリ: 複雑なクエリや非効率的なクエリを使用していると、処理時間が長くなります。...


NextcloudとMariaDBのDockerコンテナで発生するエラー「SQLSTATE[HY000] [2002] No such file or directory」の原因と解決策

NextcloudとMariaDBをDockerコンテナで利用する場合、「SQLSTATE[HY000] [2002] No such file or directory」というエラーが発生することがあります。これは、NextcloudがMariaDBデータベースに接続できないことを示しており、主に以下の原因が考えられます。...


MariaDB: トリガーでレコード挿入をスマートに制御!Before Insert Triggerの使い方

MariaDBのトリガーは、INSERT、UPDATE、DELETEなどの操作が発生した際に自動的に実行される一連のSQLステートメントです。Before Insert Triggerは、新しいレコードが挿入される前に実行されるトリガーです。このトリガーを使用して、NEW...